真田丸感想33話「動乱」③三成、官軍成れず


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幸村は雪の振る中で上杉屋敷を訪問し兼続と話します。部屋から漏れ出る声を聞き、景勝も二人の話の内容を外から聞きます。
兼続は「お主が頼めば、必ず、あのお方は出来ぬ約束をされる。儂はもう、御屋形様の苦しむお姿を見とうはない」と兼続は幸村に景勝と会わぬように説得をしようとしますが「徳川内府を抑えられるのは、上杉様を於いて他にはございませぬ」と答えると「その徳川を敵に回しとうないのだ」と本音を答えると「徳川は240万石。上杉様と毛利様、宇喜田様を足せば287万石。十分に互角で御座います。どうかお力をお貸し頂とうございます」と幸村は不安材料を取り除いた上で頼みます。しかし兼続は目を瞑り「これ以上は時の無駄である」と話を打ち切ります。それを見た幸村は「残念でございます」と言います。
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二人の会話のやり取りを聞いていた景勝は縁側から降り、中庭で雪にあたり「すまぬ。源次郎」と誰に聞こえるでもなく一人呟きます。

幸村の言うとおりに他の大名が確実に動く保証はない現状で、三成方に付けるかと言えばやはり難しいのだろうなと思います。兼続が目を瞑ったのも、そうしなければ幸村に対して三成方の不利を並べ立てることになるのを止めたかったというのもあるのかもしれませんね。
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幸村は伏見の大谷屋敷を訪れます。吉継は床に伏しており、幸村は介護して吉継の背を起こして薬を飲ませます。飲み干した吉継はそれだけで息を荒くしたまま「石田治部、いささか、焦り過ぎたな」と荒い呼吸の中で息継ぎを混ぜながら言います。幸村は「果たして、お味方する方々がどれだけ居られるか」と戦力が揃うかを心配しますが、吉継は「味方が揃わなかった時、あの男がどう出るか」と三成を心配します。そして苦しそうに咳き込みと再び床に伏せます。
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幸村は伏見の真田屋敷を訪れます。信幸は「おう、源次郎。たった今、徳川から文が届いた。あちこちの大名達を呼び寄せる積りであろうと」と教えます。幸村は徳川からの文を手に取ると内容を確かめていると信幸は「石田様はどういうお積りなのだ。本気で戦を始めようというのか」と聞きます。その問いに答えずに幸村は昌幸に「父上はどうされるお積りですか」と聞くと「今更、徳川の為に戦えるか、儂はこの間、刺客を放ったばかりだぞ」と答えます。それを聞いた信幸は「父上はそれでよろしいと存じます。ただ、私の場合は」と言い淀んでいると「行かれるのですか」と幸村は聞きます。「一先ず顔を出して参る。仕方がなかろう」と言いにくそうに言います。昌幸は何かを言いそうになりますが呑み込みます。
その後、幸村の帰りを送る途中で信幸は立ち止まり考え込み後ろを歩いていた幸村に「おまえはどうするのだ」と聞きます。幸村は「治部少輔丸へ戻ります」と答えます。信幸は幸村に振り返り正面から向かい合うと「敵味方に分かれて戦うのだけは勘弁してくれ」と言います。幸村は「戦にならぬ事を祈るのみです」と答え、幸村個人の力では動かせぬ事態となっていることを伝えると信幸は微かに、しかし何度も頷きます。
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そこへきりが「やっぱりここにいらしたんですね」と声を上げて掛け付けて来ると「石田様の御屋敷に行ってもいないと言われるし捜しましたよ」と二人に前で訴え掛けます。幸村が用件を聞くと寧々が幸村を呼んでいると答えます。
幸村は信幸に小さく頭を下げると二人は掛け足で向い、信幸はそれを黙り見送ります。
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寧々の元へと赴くと「殿下の死が公になってからひと月も経たぬと言うのに何ですか、この騒ぎは」と寧々にしては珍しく感情的に言います。寧々の傍には秀秋も居ます。
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幸村は秀秋に「金吾様、毛利様は如何に」と聞くと、秀秋は目を逸らして「まだ行っておらん」と答えます。寧々は「この子をごたごたに巻き込むのはやめてちょうでゃあ。あんまり難しい事を考えるのは得意ではないんだで」と庇うと秀秋は幸村を居心地の悪そうな目で見ます。寧々は更に畳み掛けて「虎之助(加藤清正)と市松(福島正則)がここへ来たに、あの子達も随分と悩んでおったわ」と言い、家康と三成のどちらに着くか悩む二人に家康側に付くように伝えたことを話します。
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寧々は加えて「佐吉ももう少し賢いと思っとったんだがね。買い被りやったかね」と言うと幸村が「石田様の豊臣の家を思う気持ちは誰よりもお強うございます」と反論します。秀秋もその言葉に頷くのですが「とにかく此度の事、私は決して認めません。佐吉に言って直ぐに止めさせなさい」と寧々は聞く耳を持ちません。控えて話を聞いていたきりも不安そうな表情を浮かべて様子を横目で見ます。
気が付けば寧々の黒髪にも白髪が目立つようになって来ています。

三成が今まで秀吉の死に際して寧々を蔑ろにして来た事、そして家康の送り込んだ阿茶局が寧々から時間を掛けて勝ち取った信用と政治工作が見事に実を結んでいます。三成と対立する関係にある武断派と言われる人々への影響力を強く持つと言われる寧々の協力を仰げなかったことは三成の大きな痛手へと繋がります。
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幸村は寧々の前を辞するときりと共に廊下を渡ります。
きりは「お怒りでしたね」と言うと、幸村は立ち止まりきりに向き直し「お前の意見が聞きたい」と言います。きりは「私ですか」と返すと「お前は煩わしい事も多いが偏りなくものを見ている」と言います。きりは「ほめられているんでしょうか」と更に聞き返すと幸村はそれが煩わしいとも言わずに「もちろん」と頷くと歩きながら「石田様はしまったと思っていらっしゃるのでは、男の人って妙に誇り高い所あるから、やめたくてもやめられないんですよ。特に自分から言い出した事だから。そんな気がしますね。私は」と言うと歩いて行ってしまいます。その姿を幸村は半笑いで納得したような表情を浮かべて聞くと先を歩いていったきりを追い掛けます。
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信幸と家臣の河原綱家が伏見の徳川屋敷に行くと練兵が行われています。それを見た信幸は「思った以上に物々しいな」と感想を漏らすと「左様でございますね」と言い二人は顔を見合わせます。
中に入ると中では協力の為にやって来た大名兵士達が酒を酌み交しています。なるべく隅で静かにしていようと二人で話すと部屋の入り口傍の隅に陣取ります。すると廊下を渡って来た忠勝が信幸を見つけると他の大名連中に向けて「方々、我が婿。真田伊豆の守が参りましたぞ。これでもう怖いものなしじゃ」と大音声で信幸を紹介すると大名達も「お~」と声を上げて応えます。忠勝は信幸の肩を叩きながら笑いますが、信幸は口に手を当て背中を丸めるのでした。
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一方で三成は大阪城へと赴き前田利家と大蔵卿局、且元と面談しますが大蔵卿局は「秀頼公のご出馬など以ての外」と断ります。三成は「無論、御自ら伏見にお出まし頂く等とは思っておりませぬ。太閤殿下の馬印。千成瓢箪をお預け下さるだけで宜しいのです」と頭を下げると「千成瓢箪」と且元が驚き声を上げます。利家は「どうする」と用途を三成に聞くと「我等の旗印とします。殿下のお許しを得ての挙兵である事を知らしめるのです」と答えます。利家は身体を前後に揺らして考えますが答える前に「もし万が一、こちらが敗れたらどうなるのです。徳川に豊臣が負けた事になるではありませぬか」と大蔵卿局が言いますが「我が軍勢に亡き太閤殿下の千成瓢箪が掲げられれば兵の士気も上がります。必ずや徳川内府を仕留める事が出来まする」と利家に頭を下げますが「なりませぬ」と大蔵卿局が横から言うと三成はそれを横目で見やり「大納言様」と利家に再び頼み込みます。これに利家は「諦めよ」と断ります。
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その後、茶々は三成が帰ったことを聞かされ「折角なのだから顔を出して行けば良いのに」と零すと且元は「急ぎの用があるとかで」と答えると「一体、何をしに来たのですか」と三成来訪の理由を聞くと且元は答えられず目を泳がせながら「さあ、私にもさっぱり」と誤魔化しますが茶々は大蔵卿局に顔を向けると「伏見では何が起こってるの」と聞きます。大蔵卿局は暫く考え込んだ後に言葉に力を込めて「何も起こってはおりませぬ」と答えます。それを受けた茶々は「おかしな宵ですね」と追及せぬままに済ませます。
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何時の間にやら大蔵卿局の発言力が随分と増しているようです。実際に大蔵卿局は大阪城から寧々が去った後に大野治長、大野治房、大野治胤の大野三兄弟と共に権勢を振るったと言われ豊臣家滅亡へと導いたとも言われています。

真田丸33話「動乱」感想続きます。
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