真田丸感想33話「動乱」⑥其々の決意


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前回、三成の命を救いたいと願う吉継が徳川陣営に、同じく幸村の手筈により昌幸も家康陣営に付く事となりました。

今回、家康は吉継が自陣側に付くことを正信から知らされ驚きます。
正信は「皆が殿をお待ちでございますぞ」と言うと家康は決心したかのように立ち上がります。

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吉継は正純の肩を借りて控え所まで案内されます。
吉継が床に腰掛けると、家康が現れ吉継の手を取ると「天下一の侍に来て頂けてこれ程の喜びはありませんぞ」と吉継の参陣を喜びます。
正信は「君側の奸、石田治部少輔を懲らしめて下さりませ」と吉継の参陣を理由に家康側が正義の戦いである事を周囲に印象付けようとします。
しかし吉継は苦しそうに掠れた声で「誤解のなきよう申し上げる。某、内府殿の為に参った訳ではござらぬ。太閤殿下の築かれた太平の世を乱す者を正すのが我が務め。大谷刑部は秀頼公の家臣でござる」と搾り出すように言うと少なくない数の者達が頷きます。
正信は「お言葉をお選び下さりませ大谷様」と諌めようとしますが家康がまぁ良いではないかと押し止めると「流石は豊臣家随一の忠臣。言葉の重みが違う」と自らの鷹揚さを見せます。
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そうしていると昌幸が参陣して来ます。聞いた家康の表情が強張ります。
昌幸は「徳川内府様のお命、身命を賭してお守り致す」と家康に挨拶をすると、疑いの抜け切らない表情のまま「こうなっては、もう石田治部も最早、手も足も出まい」と答えます。
次に昌幸は吉継に挨拶をすると互いに小さく頷き会います。
そして昌幸は信幸を近くに呼び寄せます。信幸は「何故ここに」と昌幸に参陣の理由を聞くと昌幸は小さく口角を上げて答え、信幸はその表情から理由を察します。
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昌幸は信行に徳川屋敷の絵図面を開かせると軍議を開く許可を家康に取ります。その様子を正信は油断のない目で見ます。
絵図面を開くと周囲に大名達が集まりました。
昌幸「今ざっと周囲を回って確かめてきた」と話をしようとすると清正が昌幸がなぜ軍議を仕切っているのか疑義を上げますが吉継が徳川の大群を討ち果たした実績がある事から任せようと援護します。更に正宗が異存のない旨を表明、細川もそれに続くと流石の清正も異存ないと従います。合意が得られると昌幸は前口上として三成が家康を逆恨みする悪党と述べて家康側の正当性を説きます。正宗もそれに乗り「徳川内府殿を暗殺しようとしたのも石田治部であったようですぞ」と述べます。これに昌幸は「なに、誠か、治部少輔、許せん。ひっ捕らまえて首を刎ねてしまおうぞ」と興奮したように言うと、信幸が「おう」と応じ、他の大名も「おう」と応じます。
こうして周囲の士気を上げ信用を得た昌幸は絵図面を指し「やはり、最も危ないのが正面じゃ」と指し示すと清正と正則等の主力部隊が正面に集められることになります。
その様子を見て家康は「あの者達に任せ置けば心配なさそうじゃ」と安心します。
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そうしていると正宗と忠興も正面部隊に加わりたいと声を上げます。

昌幸の見事な誘導です。三成を貶めることによって大名達の信用を得ることで意見を通り易いようにすると徳川屋敷正面が重要だと主力部隊を集める。しかし、三成達は裏の秀家屋敷の壁に梯子を掛けて奇襲する計画を立てています。昌幸の事なので我々は裏に控えて花を譲りましょうぞ位のことは言って自軍の位置は調整しているでしょう。従って、もし三成が諦めずに攻め込んで来れば、裏から来る筈なので佐助辺りに家康の待機場所を探らせておいて三成隊と合流して機会が有れば家康の首を取る位のことは考えていそうな気がします。
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三成は秀家と秀秋、幸村の待つ治部少輔丸に戻ると自分たちだけで出陣すると告げると幸村に出陣の支度を指示します。
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景勝は自分の屋敷で外の景色を見ながら兼続に徳川屋敷の様子を聞き三成がどう出るのかを聞くと「ああ見えて目先の利を見て動くような男ではありませぬ」と答えます。景勝は「義の為なら命も捨てるか」とひとりごちるかのように言うと「それが出来る男です」と兼続は言います。景勝は兼続に向き直ると「では、儂はどんな男じゃ」と聞きます。
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徳川屋敷では、忠勝が三成の襲撃に待ちくたびれて「遅い」と苛立ちの言葉を口にします。その様子を見ていた昌幸が信幸に合図をすると家康の陣に大谷吉継と真田の旗印が掲げられます。
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そして三成の側でも戦準備が整い出陣というタイミングで三十朗から徳川屋敷に吉継と昌幸の旗印が立てられたと報告が入ります。
三成は幸村に「どういう事だ」と聞くと「我が父、安房守は徳川に付きました」と幸村は答えます。そして幸村は三成に近付くと「石田様、ここまででございます。今なら未だ収まりが着きます」と説得しようとすると「もう遅いわ。例え出陣せずとも、私は秀頼公の許しを得ずに徳川攻めを企て世を騒がせた。私は惣無事令に反したのだ。あの徳川内府がそこを突いて来ぬ筈がない。どうせ腹を切るならば今から徳川屋敷へ乗り込み、討ち死にするのみ」そう言うと島左近を呼ぶと共に出陣しようとしますが秀家がまだ手は有る筈と引き止めます。三成は「宇喜多様はどうか御引取りを、これはあくまで石田治部が引き起こした事でござる。宇喜多様は老衆として、この先も徳川内府の身勝手を諌めるお役がございます。何卒」と言うと返事がない事を確認して「では、御免」と向かおうとすると再び幸村が「いけませぬ」と怒鳴り、三成の前に立つと「石田様にはまだまだ生きて頂かねばなりませぬ」と止めます。
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三成は「どけ」と短く言いますが「退きませぬ」と幸村は譲りません。幸村は正面から向き合ったままに「石田様は常に天下の安寧の為に働いて来られました。時には太閤殿下にさえ逆らった。命懸けで天下万民に尽くしてこられた姿を私は見てきました。貴方にしか為し得ない事。己の欲で動く徳川内府には思いも付かぬ事でございます」と絶叫するかのように言います。そして最後は静かに「死んではなりませぬ」と言うと幸村と三成の二人は相対し続けます。すると「源次郎の言う通りじゃ」と声が掛かります。景勝です。
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今度は景勝が三成を止めに入ります。しかし三成は首を縦に振りません。
遂に景勝は「徳川内府は、儂が倒す」と言います。幸村がその言葉に驚いていると兼続が「御屋形様は本気になられた」と代わり答えます。景勝は「太閤殿下の御前で我等は誓った。その誓いを破る者は義を知らぬ者。義を蔑ろにする者を儂は断じて許す訳にはいかぬ。大戦じゃ。我等で徳川に大戦を仕掛けるのだ。義はこちらにある。その時は必ず来る。今は命を繋ぎ時を待つのだ」そう言うと三成を抱き、その背中を叩きます。
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徳川屋敷には家康に正信から「三成は戦支度を解いたそうでございます」と報告がされます。家康は「存外、大したことはなかったのう」と答えます。そう言うと二人は笑い合います。
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翌朝になると待機していた大名達が引き揚げます、先頭を歩く清正は「これで良かったのじゃ」と言うと正則は「口程にも無い奴だな治部少輔め」と言います。
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家康と正信は引き揚げる大名達の姿を見送ります。
家康は「正信、儂は決めたぞ。石田治部のお陰じゃ」と語り掛けると「はて」と正信がとぼけた返事をしますが家康は続けて「儂の一声で豊臣恩顧の大名等がこれだけ集まった。これは行けるかもしれんな」と言うと正信に微かな笑顔を浮びます。それを見た家康は「お主の誠の狙いはこれであったか」と聞くと「殿は腰の重いお方故」と正信が答える姿を家康は含み笑いを漏らして見ます。

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そして最後に残る昌幸が家康と挨拶を交わして退出します。昌幸の表情には自然な笑顔が浮かび、背中の六文銭を背負った背中は大きなものに見えました。

真田丸第33話「動乱」感想おわり。
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