真田丸感想35話「犬伏」③三成と吉継の絆


2016-09-08 00.06.05

前回では上杉、徳川の両軍が雌雄を決しようと戦を始める準備の為にか、まだ其々の日常に近い時が流れていました。

七月十日美濃 垂井

大谷刑部は上杉討伐の為に兵を率いて来ています。。
そこへ三成が訪れます。
三成は家康征伐を行う為の概要を話します。内容は家康が上杉討伐の為に兵を北に向かわせている間に大阪城を押さえ、秀頼公を奉ずる事で官軍として家康を逆賊として討つ。というものでした。
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その為に三成は吉継に力を貸して欲しいと頼みます。
吉継は「勝てると思っておるのか」と聞きます。三成は「分かりません。しかしやらねばならぬのです」と答えます。
いま家康を討たなければ豊臣の世が終わる事を三成は見抜いています。
その三成に吉継は「今日はもう遅い。泊まって行かれよ」と返事を伸ばします。
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その夜、病に苦しみながら水を飲もうとして器を落とした吉継は自分の命も同様に零れつつあることを悟ったのではないかと思います。吉継は「儂はあの男が来るのを待っていたのかもしれぬな」と一人言います。
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吉継は三成を自室へと呼びます。
吉継は三成に「勝てるかどうか分からぬ。と申したな。そのような男に命を預ける訳にはいかん。共に死ぬなどまっぴら御免。そのような弱気な言葉、二度と口にするな。兵を挙げるからには必ず勝つ。その気合なくしてどうする」と命の炎を燃やすかのように三成を叱ります。「刑部殿」と掠れた声で答える三成に吉継は小さく何度か頷きます。

吉継は勝つ為の策を語ります。

・秀頼公の名の下に家康を老衆から外す。

―そうする事で上杉討伐を家康の私戦とする。

・家康が秀吉の違命に背いた事項を弾劾状として全国の大名に送り付ける

―この書状は家康の罪状十三カ条が記され、毛利輝元、宇喜田秀家の二大老の連署で送られる事となり、これに応じて島津義弘、鍋島勝茂、長宗我部盛親、小西行長、立花宗茂といった主には西国の大名達が集まりました。

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これらの案を吉継は苦しそうに喘ぎながら述べます。
三成は涙が止まらず言葉を発する事が出来ません。
吉継は泣いている暇はござらぬ。と三成を一喝すると「儂がお主を勝たせてみせる」と言います。

吉継はその命を削り三成を勝たせると決断しました。

しかし、三成と言う男は不思議な男です。これまで石田三成と言うと嫌われ者として語られることが多かったのではないかと思います。あの吉継でさえもが今回の戦の大将を決める際、三成に対して、皆が(三成は)横柄で傲慢だと噂している。大将には人望が必要である。お主が出れば豊臣に忠義を誓う者まで家康の下へと走らせる。従って総大将は毛利輝元殿、副大将は宇喜多秀家殿にしてお主は影に徹しよ。と諫言する程です。それを聞いた三成がもっと泣いたとか泣かなかったとか。

事実、関が原の戦いは三成派、反三成派との激突であったとも言えます。それが家康と豊臣の戦いの筈が血を流し合ったのは殆どが豊臣の家臣同士という皮肉な結果へと繋がっています。しかし、その一方で吉継は元々、三成から秀吉に推薦されて召抱えられた恩が有るとは言え、それは命を捨てる程のものではない筈です。しかし彼は三成の為に命を使うと決めました。そして三成は兼続とも親交が深かったと言われ、それが故に上杉が立ち上がったのも二人が呼応して行ったのではないかという説が有る程です。
一方で蛇蝎の如く嫌われながら、もう一方では命を預ける程の信頼を受ける男。
それが石田三成です。

でも、まずは彼の活躍を楽しみにさせて貰いたいと思います。

真田丸35話「犬伏」感想つづきます。
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