真田丸感想35話「犬伏」④戦の始まり


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前回、吉継が三成に味方すると約束しました。

上田城では昌幸が「待ちに待ったこの時がやって来たぞ」と内記に言います。そして「先ず家康の首を取る。そして信玄公が治められた甲斐、信濃を、この手に取り戻すのよ」と語ります。昌幸の長い雌伏の時を知る内記は感極まったかのように、それを聞きます。

戦の天才は戦を奪われ、時に女にうつつを抜かし、時に郷愁に浸って来ましたが、ようやく己の腕を振るう機会を手にする事が出来たと気力が漲らせます。

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一方で大阪の真田屋敷では薫が上洛してから集めた着物を全て上田に持ち帰ろうとして手間と時間を取られることにきりが「大事なのはお命でございましょう」と諦めさせようとしますが、薫は命とくらい大事ですと必死に着物を抱え、その横で春は口を動かす暇があるなら手を動かして下さいと言わんがばかりに淡々と荷物をまとめます。

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そんな遣り取りをしている大阪に三成と吉継が軍勢を率いて戻って来ます。
三成は評定を開くと各将に家康を弾劾する書状を全国の諸大名と家康本人に送り付け、これをもって戦の始めとする旨を説明します。

今回の評定では他に、
大阪にいる諸大名の妻子を人質として集める事。
人質を取り次第、伏見城を攻め落とす事。
伏見城攻めは秀家と秀秋が行う事。
その後、秀家を先鋒にして総勢で江戸へ軍を進める事。
毛利輝元は大阪城で秀頼公を守る事。

こうして大将を毛利輝元、副将を宇喜田秀家とした総勢九万三千七百余名に膨れ上がる軍勢が家康打倒の旗印を掲げて決起しました。

しかし、これら一連の動きは伏見城の留守居役である鳥居元忠によって家康に知らされていたと言われています。

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大阪城の自室へと引き上げた秀秋は江雪斎を相手に「戦の采配など、もう勘弁してほしいわ」と愚痴をこぼします。江雪斎は「それなら止めて置かれませ」と言うと「断れる訳なかろう」と秀秋は返しますが「では、戦うと見せ掛け、なるべく動かぬ事」と江雪斎が更に返すと「そっちの方が難しいわ。気が滅入る」と秀秋が答えた所で、江雪際が自分は家康の間者である事を明かします。

実は関が原の戦いにおいて三成を何よりも苦しめたのは様子見と言うサボタージュです。この行動を取った各大名達は状況に応じて自分に都合の良い行動を取れば良いと家康と三成を両天秤に掛けていました。また、手紙攻勢は家康側も行っており、これが諸大名達に効いています。
家康が三成に先んじて来たのは大きな領地を持つ事からの発言力と政治力だけではなく、こういった裏工作による面も大きかったと言えます。

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吉継の帰還を知った春は吉継を訪ねると、真田が上杉方に付こうとしており避難する為に上田へ避難する事を話します。吉継は大阪を三成が抑えたので真田一家を保護すると約束します。
目の見えなくなりつつある吉継は春に「笑っておるのか」と尋ねます。春は「父上がお元気になられています」と父の手を握り答えます。
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吉継は戦の才を持つと言われており秀吉に百万の兵を率いさせてみたいと迄言わせた人物です。もしかしたら吉継もまた己の才の在り場所を探した一人であったのかもしれません。

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三成は大阪城にいた大名達の家族を大阪城に集めて人質としました。阿茶局は混乱に乗じて城を脱出しています。
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真田屋敷では薫が取り出した扇子の柄に見惚れています。引越しの時に出て来た古い雑誌なんかを読み込んでしまうアレでしょうか。そんな薫を春がお急ぎ下さいと急かしますが、薫は吉継が守ってくれると安心しきっています。きりは「真田が裏切らぬよう、私達は豊臣の人質にされるんです」と薫の幻想をあっさり砕きます。
そんな中で春が煙の上がるのを見つけます。細川屋敷の方角からです。
きりは細川屋敷へ様子を見に行きます。

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きりが煙の上がる元へと辿り着くと細川屋敷が炎に包まれており、ガラシャの元へきりが駆けつけます。しかしガラシャは「殿様から仰せつかっているのです。もし、人質に取られるような事があれば屋敷に火を放ち、自害せよ」と、これにきりは反発して無理矢理に引き摺り出そうとします。ガラシャはきりの手を解き立ち上がり、頷きます。しかし、そこへ家臣が「奥方様」と駆けつける音が聞こえます。ガラシャは音の方に振り向くときりを突き飛ばし、元の場所に戻ると再び十字架を握り締め「頼みます」と言うと背後から槍にて胸を貫かれます。
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そこへ佐助がきりを助けに来ます。二人はキリシタン逃亡用の隠し通路から脱出します。
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また細川屋敷が燃えるのを稲とおこうも見ます。
稲は「石田様は人質を殺すおつもりか」と言います。稲は自分が徳川の家臣の娘であり、自分も命が危ないと逃げる事を決めます。
おこうへ「逃げましょう。子供達にすぐに支度をさせなさい」と言うとおこうは「ど、どちらへ」と徳川方に逃げるのか真田方に逃げるか判断が付かず聞くと「沼田へ決まっているでしょう。急いで」と稲は答えます。
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細川屋敷が燃えた事は三成へも知らされます。そして細川屋敷から脱出する者が捕らえられた事が知らされます。きりと佐助でした。
三成は二人を真田の者だからと解放させると、その口からガラシャが自害した事、忠興が人質になるなら屋敷に火を掛けろ自害を命じていた事を聞かされます。
それを聞いた三成は「何という事だ」と腹を押さえます。吉継も「不味いな。人質を死なせたことが広まれば人心が離れ、敵側に付く大名も現れる」と嘆きます。三成は直ぐに戻ると厠へと立ってしまいます。
吉継は佐助に「上杉討伐に向っている安房の守に密書を届けてくれ。何日掛かる」と聞くと佐助は四日半で着くと答えると吉継の頼みを引き受けます。

当たり前ですが人質は生きていなければ価値がありません。結局、三成は同じ事を他の妻子にされた場合、豊臣方が憎まれるだけと考え取り止めにしています。しかし、稲は細川屋敷が炎上したのを見て沼田へ避難する事を決めています。
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江戸城では家康へ三成と吉継が挙兵を企てていることが書状にて知らされます。その内容を聞かされた本多正純は佐和山に蟄居した三成は死に体であり、吉継も病人に過ぎないと気に留める必要もないと切り捨てようとします。しかし家康の胸を騒がせるものがあったのか三成たち上方の動きを正純に調べ報告させることを命じます。

七月十九日
秀忠が三万の兵を率いて江戸を出発しました。
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同日
大阪で秀家と秀秋が挙兵。
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ここに天下分け目の大戦の幕が切って落とされました。

真田丸35話「犬伏」感想つづく
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