真田丸感想36話「勝負」④決着


2016-09-18-18-48-31

前回、徳川の真田攻め為の前哨戦が行われ、徳川側に付いた信幸に戸石城を敢て渡すことで真田同士のぶつかり合いを避けることに成功しました。

今回は秀忠率いる徳川軍と昌幸率いる真田軍との戦いがいよいよ本格化します。

昌幸は軍議を開きます。
徳川側には徳川の知恵袋である正信が付いており、以前のように闇雲に攻めてくる事はなく兵糧攻めで来る事を見越して真田側から打って出ると方針を決めます。
また徳川が陣が敷かれている位置は既に把握しており、これを一つずつ潰して行く事が決められます。
そして各自に対して命令がされます。

幸村に対して
戦いは小競り合い程度に収め攻めたら直ぐに引く
真田の兵は神出鬼没であるという印象付けを狙う

茂誠に対して
敵の兵糧を奪う
三万の兵では兵糧がネックになる


作兵衛に対して

苅田を行う徳川を阻む
兵糧の少ない兵はこれを必ず行う

昌幸は徹底したゲリラ戦略を取るようです。また正信が長期戦を想定してくることを見越しており、且つ長期戦の場合に於いて先に兵糧に問題が出てくるのは徳川側であると考え、この問題を加速化させることを考えているようです。

2016-09-18-18-51-43
徳川の平野が率いる陣
その陣では平野が一部隊を率いており秀吉の下に居た頃と変わらずにするめを咥えながら
「総攻めの時期はいつ頃じゃ」等と徳川の兵達の考えが統一されていない事を示す話をしていると、そこへ幸村が陣の背後から急襲します。平野はそれに驚き尻餅をつくと幸村がその前に進みます。「おまえはどこまで儂に付きまとうんじゃ」と平野が幸村に言い放ちますが、幸村は無言で刀を大上段から振り下ろし、平野は苦し紛れに手にした刀を横に薙ぎます。幸村は兵に退却を命じて撤退します。平野は無傷で残され、するめの置かれていた皿は真っ二つになっていました。

2016-09-18-18-52-55
徳川の兵糧小屋
茂誠が見張りの兵の横に立ち「遅くまで大変だのう」等と声を掛け、見張りの兵は見知らぬ男に「ええ」などと曖昧な答えを返すと、平野はそのまま兵を引き倒すと喉を掻き切ると後ろに控えていた手勢に「持って行け」と命じ徳川の兵糧を奪い取ることに成功しました。
茂誠は人の良い顔をして意外とえぐい殺しをします。

2016-09-18-18-54-10
田んぼでは
苅田を行った徳川軍が奪った米を運びますが、その部隊を藪の中から現われた作兵衛が奇襲して奪い返します。

2016-09-18-19-16-19
これらの知らせを受けた正信は「こちらと思えば、またあちら、敵も中々やりますなぁ」と言うと。その周辺を意味も無く行ったり来たりしている秀忠が「戦とはこういうものなのか」と聞きますが「いや、戦にも色々ございますよ」と正信が答えると秀忠は「このような小競り合いが後、どのぐらい続くのだ」と重ねて聞きますが、正信は「戦は焦った方が負けでございます」と遅い口調で返して秀忠に自身の焦りを気付かせようとしますが、それに気付かぬ秀忠は「以前の攻め手は七千、此度は三万。攻め込んだとしても以前のようにはならんのでは」と言います。それに正信は溜息で答えます。
すると雨が降り始めます。これに正信は「なるほど、これか」と昌幸が時間を稼いでいた意図に気が付きます。
2016-09-18-18-56-02
降り始めた雨によって既に堰の切られた神川の水が溢れます。そして秀忠が陣を敷く染屋原は神川に囲まれています。
徳川の退路が断たれました。
2016-09-18-18-56-48
一方の昌幸も雨が降るのを城から見詰めます。
昌幸の後ろに立ち共にいる内記は「全て殿の目論見通り、正面から討って出ますか」と判断を仰ぐと、昌幸は振り返り「その裏をかく」と言います。
2016-09-18-18-57-33
その後、昌幸は幸村に兵五百を連れて徳川本陣の裏に回り秀忠の首を取ってしまえと命じます。
幸村は徳川に気付かれずに攻め込む事が出来るかと懸念しますが、昌幸は既に半月前から山麓から染屋原への攻め口を切り開いてあることを伝えます。
幸村は驚き「ここに本陣を置くのが分かっていたのですか」と言うと昌幸は「染屋原は上田城を攻めるには絶好の高台にある。ここしかないとはなから踏んでおったわ」と言います。更に「戦はな、源次郎。始める前が肝よ」そう言うと微笑みます。
2016-09-18-18-59-07
その頃、徳川本陣の軍議の場では秀忠が痺れを切らし「正々堂々と正面から攻めるぞ。これだけの軍勢で攻めれば負ける事はない」と告げますが、正信が「兵の数を過信してはなりません」と諌めようとしますが「今すぐ出陣じゃ」と秀忠はそれを聞かずに出陣の号令を掛けます。これに正信は溜息を吐きます。
そこへ家康からの使者が現われます。

2016-09-18-18-59-49
その夜、幸村たちは豪雨の降り続く中で山道を通り秀忠の陣へと向います。行軍の音は雨が消してくれます。
2016-09-18-19-00-36
上田城では昌幸が天守閣から降り続く雨を眺めます。
後ろに控える内記が「果たして総大将の首、取れますか」と聞きます。昌幸は「取れんでも良い。秀忠は初陣じゃ。思いっ切り怖がらせてやるのよ。初陣で戦の怖さを思い知らされた者は、生涯、戦下手で終わる」そう言い頷くのでした。

昌幸はこの戦に必ずしも勝つ必要はないと考えているようです。三成と家康の兵は数の上では拮抗しています。その中から秀忠の率いる三万の兵がマイナス出来れば戦況は大きく三成有利に傾きます。そして昌幸は関が原の戦いが長期戦であると考えている節があります。その中で秀忠に恐怖の楔を打ち込めるのであれば、ここで首が取れなくとも徳川に与える影響は計り知れないものとなる。と考えているのではないでしょうか。昌幸という男は本当に徳川に取って呪いのような存在であるなぁと思います。
2016-09-18-19-01-41
そして夜が明け始めた頃に幸村の率いる五百の兵が秀忠が陣を構える寺の裏手に辿り着きます。しかし、ここで幸村が異変に気付きます。「兵の姿は見えたか」と聞き、「いえ」と回答を得た幸村はそのまま陣の中へ歩いて進みます。
陣の中には誰もいませんでした。

徳川勢は真田攻めを中止して撤退していました。
2016-09-18-19-02-41
これは血気に逸った正則が石田方の岐阜城を落とした事で西軍進攻の速度が一気に速まった為に家康が急いで秀忠の軍に合流を呼び掛けてのものでした。

本来なら正則の行動は家康にとって致命傷となる危険性を孕んだものでしたが、これが秀忠を救います。元々は家康が積み重ねた地道な根回し等の成果があるとは言え、つくづく家康という男は神に愛された男であると思います。
2016-09-18-19-03-14
家康と合流する為に急ぐ秀忠は道中の昼食時「総攻めを掛けてやりたかった」と悔しがります。その横で鶏肉を頬張る正信が横目で観察します。

結果的に三万もの兵を持ちながら僅か二千の兵である真田との戦いで惨敗を喫した秀忠は評価を大きく落とす事となりました。
そして秀忠は今回の事が余程に悔しかったのでしょう。大阪冬の陣の際には率いる軍に強行軍を強いて疲労困憊にさせて戦えない状態にさせてしまうという失態へと続く事となります。昌幸という男の呪いは秀忠を後々まで祟る事となるのでした。
余談として、秀忠の死体を調べた際に意外と思われる程に筋肉の発達した鍛錬された肉体を持っていたことが判明しています。泰平の世にあっても今回の戦をコンプレックスとして身体を鍛え続けたと考えると上田攻めでの秀忠の悔しさが想像出来ますね。
2016-09-18-19-04-10
信濃 上田城
秀忠軍を退けたという事で、飲めや歌えやといった風情の宴が開かれています。
内記は「これで我々は二度に渡って徳川勢を討ち払った事になります」と言うと昌幸は「酒が上手くて堪らんわ」と嬉しそうに答えます。
他の者達は三成と家康の大戦の場が何処かを予想するのを酒の肴として盛り上がります。
そこへ佐助が悄然とした表情で戻ってきます。
2016-09-18-19-05-48
佐助が報告します。
・関が原で三成と家康の軍勢がぶつかった
・戦は朝方に始まり、昼過ぎに勝敗が決した
・徳川方の大勝利に終わった
・大谷吉継は討ち死に
・石田三成は行方不明

2016-09-18-19-07-29
真田丸36話「勝負」感想おわり
真田丸感想一覧