真田丸感想37話「信之」②忠勝と信幸の命乞い


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信幸は大阪の家康に昌幸と幸村の命乞いへと向かおうとします。
それを聞いた稲は「内府様がお許し下さいましょうか」と尋ねますが「分からん」と信幸は自信無さそうに答えます。
しかし信幸は何としても二人を助けなければならないと使命感を持って挑もうとします。そこへ忠勝が訪れて来て「城の前で安房守を追い返した父の耳にも入っておるぞ」と稲の肩に手を置き賞賛します。稲は「お恥ずかしゅうございます」と父の脇に目をやります。忠勝もその視線の先に目を向けると悲壮な顔をした信幸が正座をして黙り込んでいました。
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忠勝は信幸の前で中腰になり両肩に手を置くと「乱世の倣いとは言え、親兄弟を敵に回した事さぞ辛かったであろう」と慰めますが、信幸は後ろに下がり置かれた忠勝の手から離れると「舅殿。私はこれより大阪へ参ります。敵味方に分かれても親子でござる。兄弟でござる。みすみす死なせる訳には参りません。徳川内府様にお会いして命乞い致します」と告げます。忠勝は「あの者たちは我が殿を裏切ったのだぞ」と言いますが「私は真田安房守の嫡男。父親の命を救うのはこの務めでございます」と返すと「御免」そう言うと刀を手に取ると立ち上がり出て行こうとします。それを忠勝は「待て」と言い止めようとしますが信幸は「待ちませぬ」と背を向けたままに言います。その背中に忠勝は「其方の親を思う心は天晴じゃ」と言うと自分の言葉に驚いたように目を見開きます。
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信幸が振り返ると忠勝の手には数珠が握られており、視線を宙に定め徐々に決意を固めるかの様に「儂も殿の御前で命乞いを致そう」そう言うと数珠を握りしめ胸に前に置きます。稲は「たったいま大阪から来られたばかりでは」と言いますが「それがどうした。善は急げじゃ」そう言い信幸には「参るぞ」と声を掛けると自ら先に立ち家康の元へと向かいます。
信幸は一瞬、口を引き結び稲を稲を見ると忠勝の後に続き出て行きます。
稲は不安そうな表情を浮かべ見送ります。

なんだこれ

なんで掛け軸の裏に入り口があるのだ?

その頃、昌幸は上田城で徳川の手によって城内の武器弾薬などの回収が行われます。
監督役は掛け軸に隠してあった出入り口を発見して驚く姿を昌幸と幸村の二人は後ろで黙って見ます。

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回収作業が一段落した所で松は昌幸と幸村の二人に真田は関ヶ原の戦いに加わっておらず上田でちょちょこっと戦っただけなので心配はしていないと言います。幸村はちょこちょこっとではないと訂正しますが、松は止まらず上田の戦いも真田が勝ったというよりも勝手に徳川が勝手に負けたようなものだと言うと、近くにいる徳川からの監視役に「ですよね」と同意を求めます。監視役が慌て答えられずにいると、その様子を無視して「それでお咎めを受けるなんて余りにも理不尽です」と松は言います。昌幸は「もう分かったから行きなさい」と止めますが「源三郎がいます。必ずあの子が何とかしてくれます」と身を乗り出して言い出します。これに幸村も止めに入り、茂誠も「さあ参ろう」と、まだまだ言い足りない松を抱き上げて連れ出し、その様子に幸村は苦笑を浮かべるのでした。

これは徳川の監視下で好き放題に言う松が失言して処罰に巻き込まれないようにという配慮のようですが、後半は放って置くと信幸が内通したと思われな兼ねない発言をしそうだという強制退場ですね。しかし幸村の苦笑はどこか嬉しそうなので松の気持ちは伝わったようです。
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残った昌幸と幸村は対面に座り監視された状態で食事を取ります。
昌幸は「思えば信長が死んだ頃が最も楽しかったのう」と昔を懐かしむように語り掛け、幸村は黙って聞きます。「明日の命も知れぬ日々であったが生きておるという手応えがあった」そう言うと溜め息を吐くと「長生きをし過ぎたのかもしれんのう」と言い、幸村は寂しそうにしながら聞きます。
昌幸は「おい」と監視役に白湯が欲しいと頼みます。それに監視役が答えずにいると「おおい」と重ねて呼びかけます。すると監視役は昌幸の前に来ると「どこかでお会いしましたか」と聞きます。昌幸が「いや」と答えると「なぜ某の名前を」と監視役は不思議そうに聞きます。幸村が「失礼ですが」と名前を聞くと「徳川家臣、大井政吉」と名乗ります。

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「おーい」「はい、私が大井です」

昌幸は大井に茶碗を渡すと、大井は白湯を入れに行きます。幸村は笑いを堪えてその様子を見送ると「大井殿か」と吹き出します。昌幸もそれを見て笑い出し、二人は声を上げて笑い合います。

昌幸はこれからどうなる。と聞きます。幸村は信幸次第だと答えます。昌幸は「死罪は免れたとしても、その後は」と重ねて聞きます。幸村は「改易は間違いないでしょう。我等は土地も持たず主もいない浪人という事になります」と答え、昌幸は軽く唸りながらも、そんなものかと言った風情でこれを聞くのでした。
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信幸は父親と弟の命乞いをする為に家康と面会します。
信幸が「内府様」「安房守を助けてやりたいのはやまやまだが、ここは親子共々死んでもらう」と信幸が用件を言い終わらぬ内に家康は用意していた台本を読み上げるように言います。続けて正純が「我等に盾突いた事。許されるものではない。命乞いなど以っての外」「お待ち下さい」と信幸が入ろうとすると「あいや、暫く」と忠勝が強引に全員を止めます。「真田安房守並びに左衛門佐の命。某に免じてどうかお助け下さいませ」と両手を突いて頭を下げます。それを見た信幸が続いて手を突いた所で「無理を言うな。平八郎」と家康が止めますが「いや、本多平八郎忠勝。一世一代の無理を言わせて頂き」「為らぬものは為らぬ」と家康は忠勝が言葉を言い切らぬ内に断ります。正純も「本多殿。その辺で、殿がお困りだ」と忠勝を嗜めようとしますが「ならば拙者」と忠勝は下げていた頭を上げると家康を見据え「これより婿と共に上田城に立て籠もり徳川の兵を相手に討ち死に仕る。
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そう言うと挑み掛かるように胸の前に右手を掲げると数珠を力強く握り締めます。家康は「たわけた事を申すな」と困った様に言いますが「平八郎は・・・。本気でござる」と苦しそうに答えます。これに家康は忠勝の決意を読み取ります。信幸は泣きそうな表情で手を突き頭を下げます。忠勝が掲げたままの開いた手を再び握り締めると掌中の数珠が鳴ります。その姿は祈るようです。
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それを見た家康はふっと息を吐いたかと思うと首を横に振りながらくぐもった笑い声を漏らすと諦めた様に「命までは取らぬ。平八郎にそこまで言われたら仕方なかろう」と折れます。これに信幸はほっとしたように大きく息を吐き出し、忠勝は感極まったように目を瞑り「ありがとうございます」と言い頭を下げ、信幸も泣いているような声で「ありがとうございます」と平伏します。これを見た家康は「その代わり伊豆守」と言い信幸に頭を上げさせると「其方はこれをもって父親とは縁を切れ」と命じます。信幸は「畏まりました」と答えると、家康は思いだしたように「お主の諱(いみな)は確か・・・。幸の字は父親から貰ったものだったのう」と聞きます。これに信幸が「昌幸の幸の字を受け継ぎました」と答えると「捨てよ」と家康は命じます。
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信幸は暫くの間、何度か何かを言い出そうとしてはその言葉を飲み込んでを繰り返した後に「かしこまりました」と躊躇いながらその苦い命を飲み干します。
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その姿を家康は満足そうに眺めると、その場を立ち出て行くと正純もそれに続きます。
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その後に信幸は忠勝にやはり感極まったように「かたじけのうございました」と頭を深く下げます。その言葉を聞いて忠勝は溺れそうになった水面から顔を上げたように顔を上げると大きく息を吐き未だ苦しそうに「殿に刃向かったのは生まれて初めてじゃ」と口にするのでした。

真田丸37話「信之」感想つづく
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