真田丸 感想 19話「恋路」③妻に愛人の口説き方を相談する秀吉の巻


オイオイ、おまえもかよ!!のきり

オイオイ、おまえもかよ!!のきり

「茶々に惚れてしもうた」

冒頭の秀吉のセリフを聞くきりの、
オイオイおまえもかよと言いたげな姿からスタートする
北の政所の部屋のシーンとなります。

カメラが動くとそこには寧々の膝枕の上に頭を載せる秀吉の姿と
「誰の膝の上か」と軽く切れて少し間が空いて、
「分かってますか?」と、再び寧々の声。

やや感情の籠った「誰の膝の上か」の後の「分かってますか」の頃にはさざ波も収まっているのは流石だなぁと思いつつ、初めのセリフの後に秀吉の言葉の意味に考えを巡らせた「分かってますか」は感情よりも理性が勝ってしまっているのが悲しいと思いもします。
「あれの母親にも惚れていた。親子二代じゃ」
耳かき危険そこからまさかの天丼による怒りを堪える寧々は健気だなぁと思うと同時に、耳かきを仕舞うのは怒りの度合いの表れでもあると思うので怖いです。
(必殺仕事人だったら確実に耳かきで殺られています)
心なしか窓から見える桜から舞い落ちる花びらも疎らです。

「この城はどんな城より落とすのが難しい。しかし、そういう城ほど落としてみとうなる」

ここまで来ると寧々も無言です。
それを楽しそうに見る秀吉。

まぁ怒りませんけどね寧々の怒りを見てとってなお問いかける秀吉
「かかならどうする?」
「私が答えるのですか?」
「どう攻めれば良い?」
「あの娘にとって父親も母親もあなたに殺されたようなものでございましょう」
秀吉思案する
ここで思わず考え込む秀吉は、その事実を認識して負い目となっているという事なのでしょう。実際に武器蔵に茶々を立ち入らせなかったのは少しでも、その事実から目を逸らせたかった表れなのだとも思いますし、ただ、蔵で茶々は父親と母親と弟を殺されたと述べており、寧々のセリフと比較すると恨みの度合いのようなものを読み誤っていることを示唆している可能性もあるかなぁと思います。

観察する秀吉

たくらみ顔の秀吉

「ほんなら下手な小細工をせんと真正面からぶつかっていくしかございません」
ここで方言が出る辺りに寧々の怒りの大きさが見えます。
それを測るように見て伺っている秀吉は寧々の怒りを十分に理解しています。
そしてこのタイミングで寧々の膝の上に頭をのせる所が秀吉の上手い所です。
「どう攻めるかのぉ」
で、すかさず膝の上から落とされます。

膝枕する秀吉

必殺膝落とし

必殺膝落とし

やってやったぜの寧々

秀吉をやっつけて満足する寧々

こういった形でしっかりと感情の落とし所を設けている秀吉はやはり出来た夫であると言わざるを得ません。

始め秀吉と寧々の関係は夫婦というよりかは主従関係に近く、権勢の強さと一種のゲーム感覚のような現実離れした境地に立った秀吉の傲慢を寧々が怒りを押し殺して堪えているのかと思ったのですが途中で考えが変わりました。

ここで背景を少し振り返ってみましょう。
この時点で秀吉の跡取りは存在せず、例えば石田三成等が後を継ぐとなった場合に権威の正当性に欠けることは否めず、そうなれば間違いなく天下が乱れます。
従ってこの時点で秀吉が最重要課題としていたのは子供を作る事な筈ですが秀吉の年齢が当時53歳前後で寧々も近い年齢であると考えるとこれは難しい。
この事を正室である寧々が理解していない筈がないと考えると、秀吉の傲慢による申し渡しと言ったものではなく、遠回しな寧々への相談と受け取った方が良さそうですね。

こういった秀吉の事情を理解した上で協力する寧々はやはり出来た嫁だなぁと思う訳です。
そして気付けば妻からなし崩し的に愛人を取る許可を取っている秀吉は流石の天下人です。

このシーンをあっさり現代訳にすると
秀吉「愛人が欲しいんだけど上手い口説き方おしえてよ」
寧々「あんたその娘に恨みを買ってるんだから小細工はやめなさい」
秀吉「どう口説くかねぇ」
寧々(やれやれ、しょうがない)

以上のようになるのですが、昼ドラの時間にやってたら寧々に耳かきをぶっ刺されて、深夜に井戸の中に放り込まれていてもおかしくない展開が何故か丸く収まっているというのが凄い。脚本家の三谷幸喜が小林聡美と離婚する事になった理由が分からない位です。

と、さりげなく三谷幸喜をディスった所で今回はここまで

続きは次回へ
次回放送までに終わるかなぁ。

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