前回は北の政所の部屋から、
今度は石田三成から秀吉と茶々が聚楽第の説明を受けるシーンです。
気分は新居を選ぶ新婚さんといった風情。
「屋根には緊迫の瓦を並べ、悉く絢爛豪華に作ります」
趣味わりぃなぁ、そりゃ利休も反対するわ等と思っていると
「源次郎はついて来てくれるのですか?」唐突な茶々の爆弾発言によって場が凍ります。
源次郎の輪郭はぼやけていますが、彼のここにいなかった事にしたい。という気持ちがよく表れています。
そして源次郎のもとに駆け寄る茶々。
「源次郎が来てくれないのなら茶々はここに残ります」
「これまた源次郎は気にいられたものだなぁ」
笑顔で言う秀吉ですがその秀吉を真っ直ぐ見れない幸村。間男っぽいですね。
秀吉から「もちろん源次郎も一緒じゃ」と聞いて幸村の手を握って喜ぶ茶々。
そして茶々の手を押し戻す幸村。
ここでタイミングよく秀吉を呼びに片桐且元が現れます。
秀吉が挨拶に行くと立ち去ろうとするのを
行ってらっしゃいませと二人並んで見送る茶々と幸村、
それを見て「お!!息ぴったりだな」と茶化すように言う秀吉
目が笑っていません。
因みに二人の息は合っていません。
(お辞儀のタイミングがズレている二人)
その後に、あなたたち二人のことは噂になっていますよと大蔵卿局が忠告するのを「そんなことないわよねぇ」とやり取りをしている二人ともラブコメっすか?のタイミングで再び片桐且元登場です。
幸村の「え!!このタイミングですか?」と言いたげな表情がたまりません。
「幸村君ちょっと・・・」
そして、サラリーマンで言う所の、あの人、人は好いんだけどねぇと言われるでお馴染みの部長さんよろしく諭してくれます。
ここから周囲の評判は茶々に対して身分を弁えずに幸村が手を出そうとしているという風評になっているというのが分かります。
必死に弁解しようとする幸村の言葉は発せられることなく
「わきまえよ」
と全く聞く気はありません。
そして立ち去る片桐且元、幸村の上がったままの手が哀愁を誘います。幸村が井戸にでも浮かぼうものなら「だから儂は言ったんじゃ」と謎の自己PRをするタイプと見ました。というか城内で事あるごとに言いますね。
このシーンでは茶々が匙加減を間違えている感じがします。
幸村に想いを寄せるが文字通り身分が違う。ということで既成事実を作ることによって前に進めようとしているといった所なんだと思います。
これだけ茶々が幸村を取り立ててしまうと露骨な暗殺という手も封じられる。
しかし秀吉は茶々を側室にする決心を固めているので秀吉の気持ちを測り間違えるという致命的なミスを犯しています。
この辺はやはり恋は目を曇らせるということなのかもしれませんね。
また続きます。