真田丸20話感想「前兆」②寧々ボコボコにされるの巻


帝の訪問

聚楽弟行幸

前回が上田城で信幸に稲が輿入れして代わりにお江が実家に帰ると見せ掛けて帰らずに残る事になった所から、今回は再び場面は聚楽弟に戻って来ます。

後陽成天皇が聚楽弟にやって来ます。
後に「聚楽弟行幸」と言われるやつですね。
その豪華さは、天皇の輿が聚楽弟に着いた際に後ろに並んでいた牛車がまだ御所を出発していない程だったといわれています。

しかし、この行幸の主役は天皇ではなく秀吉だと言われています。
秀吉を中心とする武者行列の絢爛さは、遥か前を行く天皇の輿を霞ませただけではなく秀吉が行進している間、先に着いた天皇は出迎える者のない聚楽弟の玄関で所在なく待たされる屈辱を味わうことになったと言われています。
言い換えると天皇を待たせることが出来る程の権力を秀吉が持っていたという事でもあります。

家康はその後に部屋に戻り正信と話します。

正信と密談シーン。あーあ、やっぱり小牧・長久手の戦いで滅ぼしときゃ良かったよ

あーあ、やっぱり小牧・長久手の戦いで滅ぼしときゃ良かったよ

家康は正信に「あれには子がおらぬ」と語っています。
実はこの行幸において、天皇に出すという態で実質的には家康が関白(秀吉)へ服従することを誓約した起請文に家康も署名しています。まぁ陰口の一つも言わなきゃやってられんといった所だったのでしょうね。

後証文

起請文超訳:かんぱくにふくじゅうしますby家康他

また場面は移り、

寧々と茶々と阿茶局

女子会?

寧々と徳川の阿茶局と茶々の三人が話します。
阿茶局が「新年早々、公家衆にお礼に回られたそうでご苦労様でございます」と寧々を労います。

と、ここまでは良いのですが「尾張の小さなお武家の出でいらっしゃるのに・・・」と仕掛けて来ます。

思わず引きつった笑顔を浮かべる寧々殿

顔が引きつっています

パリパリと煎餅を食べながら「私もそう存じます」と何気に乗っかる茶々先輩。
寧々は「亭主が出世するのも善し悪しだわね」と牽制します。
阿茶局は「お気持ちよう分かります」と受けながら茶々を見ます。

茶々殿。早く加勢してくださいな。

茶々殿。早く加勢してくださいな。

しかし茶々は「何の役にも立てず」と意外にもここで引きます。
寧々は「いいのよ気にせんでコレは私の務め」と暗に方言を使用することで自分と茶々は身内であることの演出と同時に朝廷事への手出しを断る予防線を張っています。
(因みに寧々は朝廷との交渉を引き受けており、その手腕は今回の行幸でも高く評価されて官位を従三位から従一位にあげられるという破格の待遇を受けています。同じ従一位の人間を挙げると元内閣総理大臣の吉田茂と言うとイメージしやすいでしょうか)
そして茶々は「次に帝がいらっしゃる時は・・・」と発言。阿茶局が「またお見えになられるのですか」と寧々に質問を投げますが「さて、ねぇ」と曖昧な返事です。
そして茶々の爆弾発言は続きます。「殿下がそのように仰ってましたよ。ご存知では?」

阿茶局から嫌味を受けた時と比較して30%増の引きつり

引きつる顔(当社比30%増)

思わず目が泳ぎます

あの・・・私は巻き込まないで頂戴ね。と目が泳ぎます

しまった。やり過ぎた!!

しまった。やり過ぎた!!

いよいよ不快感を隠しきれなくなったのか寧々は渋いお茶を飲む事で渋い表情を隠すことになります。

オッス!オラ悟空」

オッス!オラきり。忘れねぇでくれよな

ここで茶々が煎餅を完食して「一人で食べてしまいました。持って来させます」と告げると背景と化していたきりが「かしこまりました」と現れます。
そして「私も行こう。別の菓子もあるやもしれぬ」と茶々がその場からの脱出を図ると「別にございませぬが」と空気を読んでか読まずになのか阻止しようとしてきます。
これには茶々も「この目で確かめる」と多少ですが語気が強くなります。
そしてきりを置いてさっさと引き上げます。

じゃ、そういうことで

じゃ、そういうことで

残ったきりも菓子の器を持って下がるのですが、これを見送る寧々の表情は気のせいか笑顔です。

しかし寧々の受難はまだまだ続きます。
阿茶の「お茶々様のことですが、ひょっとしてお腹にやや子がおられるのでは?」

なにを言っているのですか?

は?

寧々は間の抜けた様に答えますが、動揺が隠しきれず唇が震えています。
「殿下はようけ女子と仲良くなりましたけど、子を孕ませたことはただの一度も」と更に方言まで出て来てます。動揺してます。
更に阿茶局「私、そう言う勘は働きます」と追い詰めます。寧々の動揺に思わず笑いだしてしまう阿茶局とむっとする寧々

そして寧々の動揺に阿茶局は思わず吹き出して笑いだしてしまいます。寧々も流石にむっとします。

しかし最後は二人お互いに笑い合ってお終いです。

最後は笑顔で締めです。二人は仲良し

最後は笑顔で締め。

このシーンは正に女の闘いって感じですね。
阿茶局がいつヨーヨーを取り出して寧々の額をかち割るのかとハラハラしていましたが、そんなことはありませんでしたね。ヨカッタヨカッタ。

因みに阿茶局は家康の側室ですが信任は厚く、その才から徳川家の家政一切を任されていると言われています。側室の茶々に協力的なようにも見えるのは同じ側室だからですかね。
また同時に秀吉の背後にある寧々と茶々の力関係の見極めを行おうとしたのかもしれません。

しかし調べて思ったのですが寧々と阿茶局って意外に共通点が多いです。
子供がない事
才知に長けている事
能力を主人より信頼されている事
側室の生んだ後継者の教育に関わっている事
(寧々は秀頼、阿茶局は秀忠)
主人の死後に出家している事
官位従一位を与えられている(阿茶は遅れること1620年に与えられている)

なので最後に二人で笑い合う風景がありますが、案外と本当の笑顔なんじゃないかと思っています。
阿茶局は茶々が身籠った事に動揺した寧々の様を笑っていますが、自分も子供を生むことが出来ておらず、同じように家康の子を身籠ったという報せに動揺してきた筈だからです。寧々もそれは知っているでしょう。

子の出来ぬ女を子の出来ぬ女が笑う。
そこには得も言われぬ可笑しみがあるように思えます。

今後の二人の関係も楽しみに増えました。

20話感想続きます。

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