真田丸21話感想「戦端」①北条攻めについて各者の思惑


棄をあやす秀吉

棄をあやす秀吉

前回は秀吉の子供の父親を怪しむ声に対して激怒していたのが一転、それから無事に子供(幼名:棄(すて))も生まれ秀吉自らがあやしながら、家康と北条についての打ち合わせを行っている場面からのスタートです。
※棄てという名前についてですが、一度すてられた子供は育つという縁起を担いで付けられた名前と言われています。後に鶴松と改名。

北条氏政は秀吉からの度重なる上洛要請を断り続けており、秀吉は家康に北条の人物像を聞きます。

北条氏政はこんな感じかなぁ

北条氏政はこんな感じですかなぁ

北条氏政について家康は語ります。
・ 北条早雲から数えて4代目
・ 関八州(相模、武蔵、安房、上総、下総、常陸、上野、下野の八国。石高は最大で240万石)
・ これらの誇りと自信を一人で背負い込んだような男

それを聞いた秀吉は一言。
「討ち滅ぼすか」
それを聞いた家康の表情が変わります。

(マジっすか)

(マジっすか)

それを聞いた三成が止めに入ります。

※当時、家康と北条は同盟関係にあり、更に北条氏は石高250万石の大大名です(参考として、家康の保有石高が250万石)

家康も「放って置けば北条から頭を下げて来る」と諫めますが秀吉は「一刻も早く天下統一を果たしたいのじゃ。お棄ての為にも早う日ノ本から戦を無くしたいのじゃ」と堪え切れないように答えます。

この部分は正に秀吉の焦りの見えている部分だと感じました。
日本統一の後には朝鮮侵略の構想が控えています。加えてお棄を世継ぎとする為の地盤固めも行わなければならない。更には秀吉の年齢の問題もあります。正にタイムリミットが迫るという気持ちから出た言葉だと思いました。

秀吉から出た言葉は「佐吉。北条攻めじゃ」

(強張る家康)

表情の強張る家康


三成は部屋を移して吉継と北条攻めの件について話をします。三成は決断の陰に利休の入れ知恵があるとあたりを付けており、幸村に「この数日の間に殿下は利休の所へは行かなかったか」と問い掛け「お察しの通りでございます」と幸村は答えます。

秀吉と利休のやり取りを障子越しに聞く幸村

秀吉と利休のやり取りを障子越しに聞く幸村

実際に数日前に利休と秀吉の二人の入る茶室の外で控えた幸村は利休の「おやりなはれ」という言葉を聞いているのでした。
「お棄て様もお生まれとなり殿下は大きな波にのっておられる」
「やはりそう思うか」
「しかし波とは寄せては引くもの。この機を逃さず。一刻も早く日ノ本を納め、お子が安心して暮らせる世の中をお作り下されませ」
利休の言葉は正に秀吉の心中を代弁して後押しするものです。
茶を出した利休は加えて言います。
「北条を潰しなはれ」
秀吉は黙り、利休を窺う様に見ると黙ったまま碗の湯に口をつけます。

補足すると利休は茶人の顔を同時に堺商人でもあります。商人にとって戦とはビジネスチャンスでもあります。この部分は秀吉の心情を巧みに突いているようにも見えます。

(あのジジイ)

(あのジジイ)

それを聞いた光成は「利休は殿下に取り入る為に殿下の喜ぶことしか耳に入れぬ」と利休を警戒する言葉を口にします。
吉継は「どうする」と対応を促し三成は「今は北条攻めの戦支度をするだけ、それにはちと時が掛かる故、それまでにもう一度上洛を促す書状を送り申す」と答えます。
吉継は「それが良かろう」と満足気に答えます。

それが良かろう

それが良かろう

幸村は何とも言えぬ表情を浮かべ黙り聞きます。

板挟みの心情を浮かべる幸村

板挟みの心情を浮かべる幸村

幸村にとって北条攻めと言うのは、これを機に北条を滅ぼしてしまいたいし自身も戦に加わりたいが、ここで戦えば天下が再び乱れる可能性があるという心情的な板挟みにもなっているのだろうなぁと思いました。

今回は北条攻めに関する各者の思惑が入り乱れていましたね。
結果を焦り北条を攻めたい秀吉。
同盟関係からも北条と戦いたくない家康。
北条との戦いによって天下の乱れを恐れる光成。
堺の商人連中の利益を考えるなら戦は是の利休。
そして真田家の為には北条家を滅ぼしたいが戦によるリスクを承知している幸村の心情的板挟み。

また今後は三成と千利休は対立していく方向に向かいそうな気配も気になる所です。

続きます。

追伸
大変です。ドラマのオープニングテーマが終わってからまだ5分経過していません。

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