真田丸21話感想「戦端」⑤氏政の決断

2016-06-05 02.07.20

伊豆韮山で狩り帰りの氏政

今回は北条氏政のいる伊豆の韮山に場面が移ります。

本多正信が近くまで来ており面会を求めていることを伝えられますが「家来風情と会わねばならぬ」と断る積りでいたようですが、それは単なる理由づけで家康本人が来ています。

氏政が板部岡江雪斎を連れて密会へと寺の坊主が先導されて向かいますが、その途中で正信が待ち案内する程の丁重さで案内されます。

廊下途中で本多正信に迎えられる北条氏政

廊下途中で本多正信に迎えられる北条氏政

氏政が向かった先には家康が待ち構えます。
ここで家康はお辞儀をして氏政を迎えます。

お辞儀によって氏政を迎える家康

お辞儀によって氏政を迎える家康

家康の丁重な出迎えに驚く氏政

家康の丁重な出迎えに驚く氏政

今は同盟関係といえども宿敵でもあった家康のお辞儀は氏政を驚かせ同時に喜ばせます。
家康の氏政に対しての気の遣いようから氏政を本気で説得するのだという意志が伝わってきます。

しかし氏政が冒頭で述べたのは「秀吉なんぞには従わん」という言葉でした。ここで家康も「いつまでも秀吉の下に就こうとは思っておりませぬ」と述べます。

そこから家康は氏政を上洛させる為に
現状を伝え、
情によって諭し、
最後に脅します。

2016-06-05 02.23.43現在の置かれた状況
・秀吉と戦を起こしても勝てない。それは徳川も同様である
・秀吉は天下統一目前の状態

2016-06-05 02.24.182016-06-05 02.27.50情によって諭した部分
・家康は氏政を戦仲間だと思っている
・これは家と領地を守る為の知恵である
・これらは徳川、上杉、真田も同様

2016-06-05 02.28.162016-06-05 02.29.04
脅した部分
・徳川と手切れとなる
・嫁がせた娘も引き上げる

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つまりは、現状に於いて秀吉に勝つ事は出来ない。形だけでも従う格好を取る必要がある。そうしなければ徳川も味方は出来ない。といった事を伝えます。

この説得に氏政も上洛を考えると答えます。

最後に氏政は言います「何れ北条は秀吉を倒す」

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聞いた家康は答えます「心して掛かられませ、さもなくば北条は滅びますぞ」

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この部分、家康の迫力は鬼気迫るものがありましたね。
ナレーションはこの氏政の傲慢がやがて北条家を滅亡に追いやることを伝えますが、秀吉の天下統一は関東の北条と奥羽の伊達を従わせれば完了という所まで来ています。その状態になって、なお打倒秀吉を口にする氏政の姿に家康も心の動くところも多かったのではないでしょうか。

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氏政が帰った後に家康に正信は問いかけます。
「誠、嘘偽りはございませんのですか?(先程の北条の説得に付いて)」
家康は救ってやりたくなったのだと答え、その言葉に正信は「流石は我らが殿」と感極まったように答えます。
家康は「どうでるかのう?」と言いその場を後にします。

この正信とのやり取りは家康がリアリストである一面が出ていると思いました。
家康は北条を救ってやりたいと情の部分によって動いていることを正信に伝えていますが、去り際の「どうでるかのう」という言葉は北条が情だけで動く人間ではないという事実を正確に見抜いています。

2016-06-05 02.40.43氏政は相模の小田原城に戻り、
上洛に付いて氏政と氏直、江雪斎にて話し合いが行われます。
氏直は「父上は秀吉に屈するのですか?」と上洛について問いかけます。
氏政はそれに様子を見るだけだと答え、江雪斎に上洛の為には沼田を真田から取り戻すことが条件であると伝えるよう申し渡します。

江雪斎について補足としておくと外交僧。要は北条家の外交官のような役割を担っています。

しかし、上洛について氏直の言った秀吉に屈するのですか?という言葉は気位の高さが現れているなと感じました。これは一歩間違えると自縄自縛となる危険性を孕んでいるようにも思えます。これが今後、どのように転がっていくのでしょうね。

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そして秀吉に北条の要求が伝わります。
「舐めおって氏政め」と怒りを表します。

その様子を見た三成は沼田を真田から取り上げ、北条に渡す。その采配を殿下が行えば良く、惣無事にも適っていると具申します。

「惣無事」とは、天下静謐は叡慮(天皇の意思)であり、故に私闘を禁ずるものとする。従ってこれに逆らう者は天皇の代行者である関白(秀吉)が裁きを下す。
といった内容になっているのですが、秀吉が実際に裁定した前例を作る好機であると捉えているのでしょうね。

2016-06-05 02.42.00三成は執務室に戻り幸村に
北条は沼田を渡さなければ上洛しない。
従って昌幸を説得する必要がある。
その為に昌幸を京に召し出す。
そこで幸村に昌幸を説得するようにと依頼します。

幸村は「無理でございます」と答えますが、
三成は「全ては戦を起こさぬ為、曲げて頼む」と押し切られます。

元々は真田家の為に家を出ることとなった幸村ですが、その先で家の守るべき城を譲り渡す説得を行う羽目に陥るというのは、不運であるとしか言いようがありません。

昌幸が説得に応じるとは思えず、かと言ってそうでなければ天下が乱れると中間管理職の如く板挟みに合う幸村ですが、これをどのように折り合いを付けていくのかは、やはり気になりますね。

続きます。

頭を下げる光成(角度5度程度)

この通りだ幸村よ(角度5度程度)

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