真田丸23話感想「攻略」⑤氏政最後の時が迫る

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前回が落城が現実として迫ってきたことによって北条が追い詰められていく姿が描かれていました。

今回は小田原にある石田三成の陣から始まります。
三成は「忍城ひとつ落とすのにどれだけ手こずっている」と憤りますが、吉継に「机の上の軍略通りには運ばんものじゃ」と諫められます。「私なら三日で落とせる」と光成はそれを跳ね除けようとしますが「そもそも長戦になると殿下も仰せだったではないか」と吉継も畳み掛けます。三成は「しかしこれだけ長引くと誰が思う」と反論しますが吉継に「それはそなたの読みが甘かったということじゃ」と言われてしまいます。
三成は他に理由を求めるかのように「伊達は一体どうしたのじゃ」と席を立ち意味もなく近くを行ったり来たりとし始めます。吉継は「こちらに向かってはいるのか」と問い返し「殿下に謁見する為に5月の9日に会津の黒川城を出ている。3日有ればここまで来られる筈じゃ」と吐き捨てるように三成は言い、吉継は「もしや北条方に付くのでは」と言いますが三成は「有り得ぬ」と即答します。それを聞いた吉継は安心したような表情を浮かべてくぐもった声で笑います。
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「そう思うなら苛立つだけ無駄だ」と指摘します。「見通しが逸れて狂った。クソッ。腹が痛い。御免」

三成「クソッ」幸村(それは厠に行くのと掛けているのでございますね)

三成「クソッ」 幸村(それは厠に行くのと掛けているのでございますね)

三成が珍しく感情的になる珍しい場面となりました。
途中の吉継の北条方につくのでは?と三成に聞いたのは、焦りと不安に憑りつかれて現状認識を誤っていないかを確かめる為だったのでしょうね。
伊達が遅れているのは、単純に秀吉側が兵糧切れによって弱体化しているなら北条側につく、そうでないならば秀吉側というように見極めを行っているということなんでしょうね。

三成が厠へと立ち去った後に、地蔵の如く黙っていた幸村がようやく口を開き「大丈夫でしょうか」と吉継に聞きます。吉継は「案外、細やかな男なのだ」と答えます。

石田三成は言うまでもなく豊臣政権の中枢であり、軍需輸送や行政・外交政策に力を発揮し太閤検地を推進したと言われる人物です。小田原攻めの成功に多大な貢献をしているのですが、意外な弱点が見えた気がします。

そして6月9日、死に装束を纏った政宗が秀吉の前に現れ恭順の意を示します。

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伊達政宗よ、よく来た

これは殿下も中々の洒落者さんでございますな

これは殿下も中々のお洒落さんででございますな

因みに正宗は会津領を没収されましたが本領72万石は安堵されました。

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茶々は再び小田原城を眺めます。幸村がその姿を見掛け「これで殿下に刃向かう者は北条だけとなりました」と声を掛けます。茶々はやや掠れた声で「どうなってしまうのあの城は」と聞き、幸村は秀吉の心次第であり一気に攻め落とすことも有り得るのではないかと答えます。聞いた茶々はやや目を見開き「北条は滅びてしまうの・・・」と言います。
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幸村は「そうやって世の中は新しくなっていくのです。取り残された者は消えてしまうしかございませぬ」と言いますが、茶々は沈黙にて答えます。

伊達政宗が秀吉に屈したという報せは氏政へも届きます。
それを知った氏政は簾の向こうで懸命に化粧を施すことで顔色が悪いのを隠します。

懸命に化粧をする氏政

懸命に化粧をすることで顔色が悪いのを隠す氏政

元々が籠城でひと月を経過させることが出来ればという想定から、ふた月以上の期間を凌いでいるだけでも脅威的と言って良いのですが、それでも秀吉に兵糧切れの様子は見えず、頼みの伊達も向こうに付いたとなれば、北条の勝機は完全に消えている状態です。
もう化粧で顔色をごまかせる段階は過ぎているという事なのだと思います。

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秀吉の側でも秀吉、秀次、家康、吉継と主だった者が集まり、三成は長引く戦の為に自分の陣で作戦を立て直しています。
秀吉は「伊達も頭を下げた。ここにいる理由はもうない。これより総攻めを行い、北条を滅ぼす」と告げます。家康と吉継は顔を見合わせ、秀次は畏まりましたと同意します。
吉継は、小田原城ではなく鉢形や忍城などの支城を先に陥落させることで北条の降参を進言し、家康も戦わずして勝つとはこの事と吉継の意見に同意します。
秀吉はまどろっこしいなと進言を面倒がりますが、吉継は三成が戦経験の少なさから苦戦している為、これを良い機会であると捉えて光成育成の良い機会と忍城を任せることを提案します。
家康も静かに頷きます。

腹痛と戦いながら算段をする光成

腹痛と戦いながら算段をする光成

三成に忍城攻略が任される事となりました。

それを聞いた三成は手柄を立てて戻って来るとこれを受諾します。

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一方で小田原城では、氏政と氏直、江雪斎で集まります。氏政は化粧で顔色の悪さを隠しきれなくなり間に簾で遮るようになっており、部屋の外では大勢の武装した兵士が控え、城内に攻め込まれることを想定した布陣となっています。
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降伏を進言された氏政は「降伏する位なら城に火を放ち儂は腹を切ると」と張りのない声で言います。
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氏直は江雪斎に身体を向けると「降伏すれば秀吉は許してくれるのか」と問います。意図を察した江雪斎は氏直と向き合い「徳川も上杉も秀吉の下で本領を安堵されています」と頭を下げます。
「秀吉が儂等を許す筈がないではないか。首を撥ねられ、京の河原に曝されるに決まっておる」と追い立てられているように言います。「お二人の命は必ずお守りします。徳川殿に頼んで助命嘆願を致します。秀吉も徳川殿に言われれば、よもやおかしな真似は致しますまい。どうかご安心を」と言う江雪斎に呼応するかのように氏直も「江雪斎を信じて」言います。
氏政は「馬鹿を申すな。氏直、くれぐれも良いか。幸福などしてはならん」氏直は唇を戦慄かせながら黙ります。江雪斎は「ご隠居様は彼の早雲公以来、代々の名家、北条を滅ぼされるお積りかぁ」と最後は絶叫するかのように言います。
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氏政は下から睨み付けるようにして黙り込み「従いはしよう」と絞り出すような声で言い、胸を反らし「北条は上杉と同等の扱いとすべし、本領は安堵、以後も豊臣家の重臣として丁重に扱うように、それならば頭を下げよう」「流石に虫が良すぎるかと」「それが呑めぬなら降伏はなしじゃ、城を枕に死ぬるのみである」
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ここは氏直が江雪斎に敢えて降伏を行った場合の状況を聞く事での説得に、氏政の押し隠されていた恐怖が吐露された場面でもありました。氏政は死の状況を想定しているという事の表れでもあったのだと思います。条件が付いたものの降伏について頷いたというのは一歩前進でもあると思います。

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氏政のいる部屋を後にした江雪斎は氏直に「北条家の当主は氏直様です」と最後の手段に出ます。しかし氏直は力尽きたように「父の意向には逆らえぬ」と答え、取り敢えず氏政の出した条件を秀吉に知らせるように指示を出し、江雪斎はそれを思い直すように伝えますが氏直は「やってみなければ分からぬ」と考えを曲げずに、江雪斎を置いて立ち去ってしまいます。氏直は力尽き、考える事を放棄してしまったように見えます。

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氏政の条件を知らされた秀吉は怒り出して総攻めを言い出します。
吉継が最後に降伏を促す使者を出す事を提案しますが言下に無用と否定されます。
そこで北条氏政が家臣とすることで必ず役に立つと説得の方針を変えると、家康も「如何にも」と答え、いずれは徳川、上杉、毛利と並ぶ器量を持つ男であると説得に加わりますが、秀吉は「おまえ等は北条びいきか」と一喝すると茶々と暫く温泉に浸かって来ると、戻ってくるまでに片を付けろと言い残すと出て行ってしまいます。
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これは秀吉が北条へ対する最後の譲歩であるのかもしれないですね。

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6月20日に忍城を攻める上杉の陣に三成が加わり遅れている理由を問い質します。

鉢形城を攻めていとおかしい!

鉢形城を攻めていないとおかしい!

目を開いたらいなくなってますように

目を開いたらいなくなってますように

俺の名前が出ませんように

俺の名前が出ませんように

うるせぇな、こっちの都合があるんだよ

うるせぇな、こっちにも都合があるんだよ

更に光成が忍城攻略が遅れる事のデメリット述べ始めた所で景勝が「もう分かった」と怒鳴り黙らせます。

もう分かった

もう分かった!!

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「儂等にどうせいと言われるのだ」と述べ三成は鉢形に向かうことを指示します。
忍城は三成自身が担当して4日で落とすと豪語し、聞いた昌幸は笑い出します。

三成殿は冗談もお上手だ

三成殿は冗談もお上手だ

兼続はどのように攻めるのかと聞きます。
三成は以下の根拠を述べます。
・殿下は水攻めを望んでいる
・堤を築くのに都合の良い場所は分かっている
・堤を築くのに1日
・水に沈めば3日で陥落する

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同日に吉継の陣に幸村は呼ばれます。
すると家康が現れます。
吉継は徳川の使者が小田原城で降伏について話し合っており3日経つが進展しなことを告げると、小田原城に行き氏政を説き伏せて来るのだと依頼され、家康と吉継による密書を渡されます。
途中の道案内は本多正信が行います。
幸村が選ばれたのは、江雪斎から正信に相談があった為と事情が明かされます。

城に入ると江雪斎が迎えます。
江雪斎はこういった状況ではしがらみのない人間の話に心を動かすと話し氏直のもとに幸村を案内します。
幸村と会った氏直は既に精根尽き果てたといったように「儂を助けてくれ、分かってくれ」と幸村に助けを求めます。江雪斎は氏政が城と共に死ぬ気であり、もはや秀吉の世に生き場所はないと考えているようだと伝えます。
幸村は「関白殿下は臣従を誓った者に寛容であられます」と言うと、氏直は手をついて氏政の説得を頼みます。
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北条の命運が幸村に託されました。

そして氏政のもとへと廊下を渡る途中で降参に反対する北条の家臣に襲撃されます。幸村はここを切り抜けて外に飛び出しますが多勢の兵士が出てきますが、佐助の投げた煙玉によって敵方の目を眩ませることで、その場を切り抜けますが、意外な人物が現れます。なんと松の結婚相手である小山田 茂誠です。
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幸村は茂誠に導かれる事となった所で23話終了です。

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