真田丸24話感想「破滅」②氏政の決断は・・・

2016-06-21 03.50.35

前回は小田原城に潜入した幸村が茂誠と再会、江雪斎に案内されて氏政のもとへと向かう所で終わりました。

今回は、幸村が氏政と対面した所からです。

待っていた氏政の化粧は更に濃いものとなっており、簾に遮られて見える姿は幽鬼の如くであり生気も失せた様に見えます。

江雪斎に紹介された幸村は「初めてお目に掛かります。真田源次郎信繁にございます」と挨拶します。氏政は「顔をしっかり見たい。もう少し近う」と言い、江雪斎が簾を上げると幸村は氏政を見上げ数舜みると「御免」と言い近づきます。いつの間にやら屋根裏に潜んだ佐助もそれを見守ります。
2016-06-21 03.51.38
すると周りの四方を囲む簾が落とされ兵士が雪崩れ込み幸村を取り押さえ、動揺する幸村が「これは」と言ったところで氏政は「殺せ」と言います。「お待ちください」と幸村が懸命に言い、屋根裏の佐助が苦無を抜いた所で氏政は立ち上がり、静かに幸村の眼前に近づき顎を持ち上げ、やはり不気味な生気の感じられない声で「北条がどれだけ真田に振り回されて来たか知らぬことはあるまい。よう抜け抜けと儂の前に姿を現せたな」と語り掛けます。
2016-06-21 03.52.38
幸村は「私は豊臣の使者として参ったのです。真田安房守昌幸の息子として伺った訳ではございませぬ。戦の勝敗は最早決しました。後はどれだけ兵の命を救えるか。お隠居様にご決心頂くべく罷り越しました。せめて徳川様の書状だけでもお読みください」と言いますが、氏政の表情に変化は見られません。

しかし、兵に目で指図して幸村から手を引かせると、書状を受け取り「下がれ」と言い兵を下がらせます。受け取った書状の包み紙を投げ落とし「行け」と、江雪斎も下がらせると氏政は書状を開き、それに目を落としながら座ります。

2016-06-21 03.54.31

残った幸村は「徳川様は、ご隠居様、お館様のお命を救うべく奔走しておられます」と伝えます。聞いた氏政は書状を床に置き「儂は降伏はせん。この城におれば、決して負けることはない」と告げます。幸村は「されど勝つ事もできません」と返しますが「戦は最後の最後までどう転ぶか分からぬものよ」と余裕の表情すら浮かべます。幸村は「関東の大名や国衆で北条に従う者は、もう誰もおりませぬ」と言うと、氏政から再び表情が消えます。幸村は「頼みの伊達政宗も豊臣に下りました」と更に畳み掛け、氏政は黙り込み目を左右に動かして考え込むと静かに立ち上がり、ふらふらと足元の覚束ない様子で数歩あるき幸村に背を向けたまま問い掛けます。「城の外では、なにが起こっておる」幸村は氏政のいる側に姿勢を向き直すと「お味方の城は殆ど落ちております。伊豆の下田、相模の岬、玉縄、武蔵の川越・・・、鉢形」氏政は「鉢形もか」と驚愕の表情を浮かべます。「八王子も落ちようとしております。下野の足利、上野の厩橋城(まやばし)、舘林」ここで「もうよい」と氏政が止めようとしますが「そして沼田」氏政は幸村に振り返りますが幸村は「真田が奪い返しました」と告げます。
「因縁の城もか・・・」「はい・・・。引き際をどうかお考え下さい」

「遂に東国の覇者にはなれなんだ」と呟く氏政は床に膝から落ちるようにその場に座り込み「返す返すも心残りよ」そう言うと深く鼻をすすり息を吐き「どうせ秀吉と一戦交えるなら、伊達や、徳川と組んで、日の元を分ける大戦をやってみたかったわ・・・、華々しく、戦国の世に幕を引きたかった」そう言い床を強く見据える目からは一筋の涙が鼻筋を通り「秀吉が恨めしいぞ」と低く唸ります。幸村は「しかし今は、その秀吉公に頭を下げる時でございます。殿下はご隠居様とお館様のお命は助けると仰せられました」と説得を続けます。氏政は「命など惜しゅうない」と応じませんが幸村は続けます。「いや、今こそ惜しまれませ。豊臣の家臣として新しい道を行き直して下さりませ」氏政はその言葉を聞き、虚空を見つめ肩が動く程の深い呼吸を続けます。

おそらく氏政が繰り返してきた想定が滅びの美学へと繋がり昇華されていた場面であったと思います。ここに意見は蛇足と思えるので今回はここまでとします。

続きます。

真田丸感想一覧