真田丸感想26話「瓜売」④秀次の運命は

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前回は関白であるにも関わらず、きりに出した側室のオファーに対しての返事を保留された秀次でした。

今回は朝鮮征伐への手配りをしている場面から開始です。

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天正20年3月に加藤清正たちの先方隊が名護屋を発ちます。

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同年4月25日、秀吉も名護屋に到着します。
秀吉に知らされる戦闘の状況は破竹の勢いで進んでいます。
秀吉もご満悦で、自身も朝鮮征伐に参加する気まんまんです。

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秀吉は名護屋に茶々も連れて来ていました。
茶々は耳を澄まし波の音を聞きます。
傍に控える幸村に「殿下がね。気分を変えた方が良いと、私が気落ちしていると思っているのよ」と語ります。幸村が返すことが出来ずにいると「身内を連れて来ても良いそうですよ」と別の話題を振ります。幸村は笑顔を見せて「私には連れて来るような者は」と答えると、茶々は幸村に振り返り「あの娘は?きり、でしたっけ」と聞き「あれは身内でも何でもありません」と即答する幸村の言葉を聞くと満足そうな笑顔を見せて、また海の方を見ます。再び、静かな時間が流れます。

あのきりとか言う娘は連れて来ないの?

あのきりとか言う娘は連れて来ないの?

あれは他人です

あれは他人です

そう

そう

すると花を持った女子が廊下を小走りで通ります。
角まで行った所で振り返り「もし?」と声を発すると幸村が「いかがなされた」と応え、その女子は「こんなにお部屋がたくさんあるので迷ってしまいました」と答えます。「どこに向かっておられる」と幸村が近寄りますが女子は「私はどこに向かっているのでしょう」と困った返答を返してきます。「私が聞いておる」と幸村も答えますが「分かっていたら迷っておりません」との女子の返答に幸村は沈黙してしまいます。
すると「春」と呼び掛ける声がします。「ああ、父上」と答えた先には吉継がいました。
「折角の花がしおれてしまいます」と呼びかける様子からすると抱えた花は吉継の部屋にでも活けるつもりだったのでしょう。
幸村は吉継から娘の春を紹介されます。
後に幸村の正室となる女性との出会いでした。
いわゆるキラキラ女子然とした春ですが、後に幸村が歩む苦難の道を支えていく事となります。

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6月3日
吉継と三成も朝鮮へと渡ります。

茶々は再び秀吉の子供を懐妊します。

2016-07-10 01.02.11茶々の懐妊を知らせる文は直ぐに京へ届けられます。
それを見た寧々は「こんな事もあるんやねぇ」と戸惑ったような表情を浮かべ、続く「太閤殿下の喜ぶ顔が目に浮かぶ」という言葉は笑顔で言います。
寧々の目の前に座る秀次の表情は冴えず「実にめでたい」という言葉も取り繕った笑顔で言います。寧々もそれを感じ取りますが同様に頷きます。

茶々は大事を取って出産の為に大阪城へと戻ります。
秀吉に取っては良いことばかりが起きていましたが、ここでブレーキが掛かります。
朝鮮征伐に明国の軍勢が加わったことで状況が芳しくないという報せが届けられます。

秀次には朝鮮征伐に加わっていた弟の秀勝が病没した報せが入ります。

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そして秀次に子が生まれます。男子です。

子供のいる部屋に入る事の出来ない秀次

子供のいる部屋に入る事の出来ない秀次

秀次は赤子のいる部屋の障子の後ろで赤子に与えるつもりであろう子供用のおもちゃを抱えたまま狼狽え、中に入ることが出来ぬままに執務室へと引き上げます。
部屋にはきりが控え、秀次を見て「どうしてがっかりすることがあるのです。男子をお望みだったではございませぬか」と言いますが「それは淀の方にお子が出来る前の話。もし、これで向こうも男子だったら、叔父上は間違いなく己が子に跡を継がせる。その時、私の子はどうなる。叔父上に取って私の子は目障りでしかない。そして、この私も」「左様に悪く取られなくても」ときりが言いますが秀次は息を荒くして「太閤殿下に嫌われてはこの国では生きてはいけぬ」と言って膝から崩れ落ち、胸に抱えていた子供用のおもちゃを床へとばら撒きます。

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その後、秀次の子は僅か生後4か月でこの世を去る事となります。
秀次は子供の死んだ後に夕日のなかで中庭に腰を下ろし、うなだれるようにして後ろに控えるきりに独白する様に言います。

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「泣いておるのは、息子を亡くしたからではない。我が身を呪っているのだ」そう言うと秀次は赤子を抱く形を手で作り、それを眺めながら言います。「私の胸の中で息子は息を引き取った。そのとき、息子の顔を眺め、そして、ほっとした。これで叔父上に睨まれなくて済む。息子の死に顔を見ながら私はそう思った」
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そう言うと手を組み大粒の涙を落して空を見上げ「許してくれ。この不甲斐無い父親を許してくれ」と嗚咽を上げて許しを請います。

2016-07-10 01.07.57きりは秀次の傍に寄り肩を抱き、その中で秀次は泣き続けます。

2016-07-10 01.08.32再び茶々が懐妊したことによって多くの物事が動き始めています。
聚楽弟で茶々懐妊の知らせを受けた寧々と秀次は特に強い影響を受けると思います。

寧々に関して
世継ぎを生んだ茶々は城を与えられる程の厚遇を受けています。
生んだ子供が世継ぎとなれば、更にその権力は増していきます。
寧々と茶々は協力関係にあるとも言われますが、茶々の周りの人物が寧々から力を奪う事によって自分の権力を高めようと考える者が出ないとは限りません。

秀次に関して
当初、秀吉は朝鮮征伐に専念するために日本の関白を秀次に任せたと言われています。
秀吉は三国構想を計画しており内容は、

中国
・ 関白と天皇を置く
・ 関白は秀次を想定
・ 日本の天皇である後陽成天皇が就く
朝鮮
・宰相を置く
日本
・ 現在の関白と天皇は別の者が就く
(現在の関白と天皇が中国にスライドする為)
秀吉
・寧波に拠点を置き朝貢貿易の再構築を行う

といったようなものであったようです。

朝鮮征伐が上手くいっていればポストが増えるので何の問題もなかったのですが、残念ながら上手くいっていません。
加えて秀吉の子供が男子ならポジションが一つ足りなくなる。そこに秀吉が自分の子供を関白に就かせようと考えた場合、秀次が邪魔になる。と考えるのは自然な流れのように思えます。

関白にまで上り詰めた秀次もまた大きな波に翻弄されています。

続きます。

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