真田丸感想33話「動乱」②三成の暴走

2016-08-26 00.17.18

前回、家康は三成の襲撃を伏見にいる豊臣恩顧の武将たちを使って迎え討つ方針が決まりました。

忠勝が屋敷の通路に並ぶ鉄砲隊に「おまえ達は、ここを死んでも守るのじゃ」と本当に死ぬ気で頑張らないと殺しそうな勢いで鼓舞します。
そして通路から降りると槍を持ち居並ぶ兵士の中央を軍扇で鎧を叩きかたりと音を立てて鳴らすと「後はこの本多平八郎忠勝に付いて参れ」と鼓舞して通ります。

戦になると本多忠勝には勇猛さが光ります。とても娘を嫁に取られて泣きべそをかいていた人間とは思えない程です。
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それを櫓から監視していた三十朗は駆け足で三成たちが打ち合わせを行う治部少輔丸に飛び込み「徳川屋敷に昼過ぎから鎧武者達が集まっている様子」と報告します。
三成は「漏れたか」と驚くと秀家が「こうなったら夜を待たず、こちらも兵を整えて繰り出そうではないか」と急がせようとしますが幸村は「いや、ここは一旦、諦めるべきかと存じます。下手をすると伏見が戦場になりかねません」と秀家を制止しようとします。聞いた三成は唇を歪めます。続いて幸村は三成に向き直り「引きましょう。事前に漏れてしまっては、もはや奇襲とはなりませぬ」と理を持って説得に当たります。しかし、三成は「ここで引いてしまっては、徳川がより一層、勢いを増すだけだ」と中止を良しとしません。「しかし」と幸村は引き下がりますが「大義名分がこちらにある事を世に知らしめる。これより急ぎ、大坂へ向い秀頼公より徳川征伐のお許しを頂いて参る」と三成は襲撃計画を変更して推し進めようとすると「それが良い」と秀家が同意します。「金吾様は私が戻るまでの間、毛利様をご説得頂きたい」と三成は秀秋に毛利説得の任を任せようとしますが秀秋は「私が」と困惑の表情を浮かべるのですが三成はそれが目に入らず「徳川以外の老衆が皆こちら側に付くというのが肝要」と秀秋の返事を聞かぬままに話を進めます。幸村には「左衛門佐は上杉様を頼む」と勢いに乗って頼み、幸村は止めること叶わぬと悟ったのか、やや考え込み躊躇いがちに「かしこまりました・・・」と引き受けます。秀秋は三成を横目で窺っています。三成は「方々お頼み申す」と力を込めて頼みます。秀家、秀秋、幸村の三人は躊躇いがちに其々頷きます。

やはり三成が気負っての暴走の感が拭えない話し合いになっていたと思います。また三成が当初の計画である奇襲を行う為の必須条件であった家康が三成の襲撃に気付いていないという条件が崩れたことを指摘されたにも関わらず、強引に話を進めてようとする三成に嘗ての明徹な姿は見えません。また、幸村は三成を止める機会を見つけられなかったような格好ですし、秀秋は完全に置いてけぼりです。最後に三成に頼まれて頷く所では好戦派の秀家さえもが乗り切れていないまま頷いていたように見えました。
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それらの意思に反して三成方でも左近は着々と戦準備が進めます。その横を話し合いを終えた幸村が通ろうとすると後ろから追い掛けて来た三十朗が幸村の前に廻り「よろしかったのですか」と聞きます。幸村は「こうなったら石田様に付いて行くだけだ」と言うと秀秋が「左衛門佐」と呼び掛けます。幸村が秀秋の元へ近寄り「如何されました」と聞くと「毛利を説き伏せるのは荷が重い」と秀明は幸村に訴えますが「お身内ではございませぬか、そう仰らずに」と幸村が説得しようとすると秀明は「出来るかな」と言うと肩を落とし立ち去ってしまいます。
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実際に秀秋は毛利一門の名門小早川家の世継ぎとなり、正室も毛利輝元の養女である長寿院を迎えているので毛利が秀秋の話に耳を傾けない筈がないのですが、秀秋が説得に動こうとしないのは、何よりもこの戦に秀秋自身が乗り気になっていない事が原因なのだろうという気がします。

今回は三成が一人気負って突っ走っているのに他のメンバーが追い付けていないという印象を強く持ちました。

真田丸33話感想「動乱」続く
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