真田丸感想33話「動乱」④それでも三成は嫌われる

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前回では三成は遂に家康襲撃において豊臣から千成瓢箪を掲げることで官軍となる事も叶わなくなりました。

伏見徳川屋敷は世も更けますが集まった大名達の酒宴は続いています。
信幸は集まった大名達を見て人数の多さから徳川からの声を掛けたものだと綱家と話します。
信幸は「内府様は試しておられるのかもしれん、いざという時、誰が一番頼りになるのか」と家康の意図を読んでいると、それを聞いていた綱家が「どけ」という一声と共に投げ飛ばされます。福島正則です。
それを驚き見ている信幸の横に正則は腰掛けると「真田殿、まぁ一杯」と酒瓶を掲げます。信幸は杯の酒を飲み干して正則からの酌を受けます。
「余り飲み過ぎても」信幸が嗜めようとしますが正則は「これ位なんじゃい」と聞く耳を持ちません。そうしている正純が「方々、かたじけのう存じまする」と頭を下げて大名達のいる間に入り、続いて正信が「ご一同の豊臣家への忠義、我が殿も痛く感じ入っております」挨拶します。信幸が家康が何処に居るのかを質問すると居室で鎧支度を行っていると答え、聞いた正宗は「我等がいれば石田治部など恐れるに足らず」と言い、他の大名も左様じゃと答えます。
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正宗は更に「徳川殿の屋敷を襲おう等と、よくもそんな馬鹿なことを考えたもんですなぁ」と言うと正純が「実は先だって殿の命を狙った忍びも、どうやら石田治部の手の者だったようです」と石田撃退の正当性を主張します。
聞いた正則は「儂がこの手で成敗してくれる」と声を上げ、清正は無言で杯の上に手を振り下ろして砕き、興奮の余り荒い鼻息が辺りに響きます。その様子を見て信幸は目を見張ります。
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その後、清正は治部少輔丸に三成を出せと単身で乗り込んで来ます。その対応に幸村が当たります。幸村は大阪に出ている為に留守であると言い渡しますが清正は「ならば帰るまで待たせて貰おう」とその場に座り込んでしまいます。その様子に幸村は眉間に皺を寄せます。
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一方で昌幸は自室で地図を広げ、碁石を地図の上に並べ戦力分析を行います。どうやら佐助を使って家康と三成の戦力差を測っているようです。
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昌幸は「随分と差が付いたもんじゃな」と言うと佐助は「徳川屋敷の方はまだまだ増えそうです」と報告します。昌幸は真田屋敷の上に置かれた白い碁石を持ち上げ眺めながら「数の上では徳川が優勢だが」と誰にともなく言うと考え込みます。

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三成は大阪城から伏見へと戻り清正と話します。
清正は三成に兵を引けと忠告しますが三成はそれを跳ね除け、逆に徳川に付いた理由を問います。清正は殿下が家康に後を託された以上、殺す訳にはいかぬと答えます。
三成は「徳川内府の魂胆がなぜ分からぬ」と説得に掛かりますが清正は「お前が内府を憎んでいることは、よく分かった。だがな、力ずくで相手を倒そう等と、お前らしくなかろう。どちらかと言えば儂だ」と三成が平静でない事を指摘します。三成は「やらねばならぬ時はやるのだ」と反論しますが「お前は、そういう男ではない」と清正に返され「私はそういう男だ」と力を込めて言い返しますが「儂には分かる」とこれも清正に断言されます。そして清正は三成の顔の前に這い寄ると「よっぽどなんだろ、よっぽどなんだよな」と聞きます。三成は「何を言っておるのだ」と聞き返しますが清正は「振り上げた拳、どうしたら良いのか困っておるのだ」そう言うと後ろに下がり「だったら、儂と腕相撲しようじゃないか」と三成を誘います。
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三成は深呼吸を何回かすると「徳川屋敷へ帰れ」と言い放ちます。聞いた清正は三成に詰め寄り襟首を掴むと「誠の戦になったら、儂はお前を殺すぞ」と怒鳴りますが三成は「望むところだ」と答えます。
清正は黙って障子を開き入り口の傍に控える幸村を一瞥して立ち去りました。幸村も黙り清正の背中を見送ります。

清正は三成と昔からの付き合いなだけあって、三成が平静ではないことを見抜いています。しかし普段は激しやすい清正ですが殊、三成のことに関しては大人です。しかし残念ながら腕相撲をしようという少年漫画のような誘いに三成が乗る筈もなく二人の話し合いは物別れに終わります。
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清正が立ち去った後に三成は毛利も上杉も家康襲撃に動かぬことを知らされます。
三成は「あなた方は私がいない間、何をやっておられた」と言うと立ち上がり、歩き出します。幸村が「どちらへ」と聞くと「腹が痛くなってきた」と激昂して答えると秀家が「そちらの方はどうであったのじゃ」と聞くと「お許しは頂けませなんだ」と答え「どうするのだ」と更に秀家が聞くと「ご心配は無用でござる」と言うと細川忠興のことを思い出すと自軍へ引き入れる為に細川屋敷へ三成自身が説得に向かいます
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三成の姿が見えなくなると秀家は「前から感じておったが、どうにも苛つかせる男だ」と言うと秀秋も頷きます。
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その後、三成は細川忠興の屋敷へと訪問します。対応に出た忠興に三成は手土産の干し柿を渡しますが、なんと三成は愛想笑いすら浮べています。
忠興は干し柿を手に取り「幼き頃・・・」と何事かを言い掛けた所で「徳川屋敷にこれより攻め入り、徳川内府の首を取る。是非ともご加勢願いたい」と勢い込んで言います。忠興は三成を見ると「加藤清正と福島正則は早々と向こうに付いたとか。儂は加藤や福島が大の苦手じゃ。太閤殿下の身内というだけで出世しおって。胸糞わるい」と言うと三成は続きの言葉を待ちます。そして忠興は三成を疑い深そうな目で見ると「しかしながら、それ以上にお主には怒りを覚えるのよ」そう言うと干し柿を掲げると「かようなもので、人の心が釣れると本気で思うか」そう言って干し柿を握り潰すと「馬鹿にするのも大概にせい」と押し殺した声で干し柿を三成に投げ付けます。
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三成は動揺しながらも「これは、ほんの話のついで」と言い訳をしますが、忠興は嫌な虫でも見るかのように三成を見下し「帰るがよい。お主が来るまで、どちらに付こうか思い悩んでいたが、これで心は決まった。これより、徳川屋敷へ向かい。内府殿にお味方する」そう宣言すると部屋を出て行こうとする忠興を「お待ち下され」と三成が止めようとしますが、それに対して忠興は抑え切れなくなったかのように「帰れ」と怒鳴りつけ開いた障子をぴしゃりと音を立てて閉じて出て行ってしまいました。
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治部少輔丸の櫓で家康屋敷を監視する三十朗と幸村は細川の旗が立てられたのを確認します。幸村は険しい表情で考え込みます。

せめて忠興が酒宴に来た際に、清正が朝鮮から引き揚げて来た際に、其々三成が腹を割って話をしていれば、寧々が秀吉の死を悼む気持ちを労わる事が出来ていれば、利家が床に伏せていても味方にしようと動いていれば、時既に遅しとは言え、そう思わずにはいられません。この男はこの男なりに己の正義の為に動いていて、歩みは遅くとも成長すらしているのですが、いまのところ三成の行動の全てが裏目に出ています。

真田丸33話「動乱」感想つづく
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