真田丸感想39話「歳月」②薫の追想

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前回は信之が九度山にいる幸村に会った信之は「これ以上ひもじい思いはさせん」と心強いことを言いつつ京に上洛して小野お通を口説き始めた所でした。

九度山では幸村が内記に大助の傅役、詰まりは教育係を頼む為に「私には父親らしい事が何一つ出来ぬ。大助を一人前の男に育て上げてやってくれ」と頼みます。内記は「身に余る誉れにございますが、私なんぞに・・・」と躊躇しますが「お前しか居らぬのだ。頼む」と重ねて頼みます。これを内記は断ることが出来ませんでした。
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内記は先ずは大助に「大殿様はよ~く仰せでござった。この盤面には戦の全てがあると、心して掛からられよ」と囲碁の盤面を撫でながら言います。その言葉に大助は神妙な面持ちで頷きます。
内記は咳払いをすると「囲碁というものを一言で表わすならば、碁盤は土地。石は杭」そう言うと白い碁石を盤面に打ちます。大助は不安そうな表情を浮かべながら聞きます。「相手に四方を囲まれたら取られてしまうのは正に戦と同じ」と更に説明を続ける内記を、幸村は離れた障子の陰から見守ります。

大助・・・。おまえは真田の星となるのだ・・・。

大助・・・。おまえは真田の星となるのだ・・・。

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江戸では、徳川が大名の家族を江戸の屋敷に住まわせて領国との間を行き来させていました。これが後に発展して参勤交代となります。
真田も例外に漏れず薫達が江戸に住む事となりました。
薫は「要は人質ですよ。とうとう、その宿命には抗えなかったという事」と意図を見抜きます。松は「だけど江戸は住み良いではないですか」と徳川の思惑通りの事を言うと「住み良いとか住み良くないではないのです」等と言うと横にある懐紙を取ると「こちらの懐紙は硬くていけません。やはり京のものに限ります」と文句を言うと、横でパタパタと化粧をしている稲が「誠でございますね」と同意します。
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意外です。勝手に稲は化粧なんぞというものは気合の足りぬ女子のする事。懐紙なんぞ以っての他、拭きたければそこらの葉で拭けば良いのだ。位の事を言うのかと思っていました。
松は自分の横にいる茂誠に「ねえ、この先どうなってしまうの。このまま徳川様の世になってしまうの」と聞くと「関ヶ原から目立った戦もないし、多分そうなるんだろうなぁ」と茂誠が呑気に答えると稲が「徳川様にお任せしていれば大丈夫です。きっと住み良い世の中になります」そう言うと懐紙で顔を拭きます。
稲は懐紙で顔を拭うだけならまだしも肌を傷つけない様、拭くというよりかは部分部分を押し付けるようにして拭いています。個人的には男らしくゴシゴシと拭いて欲しかったのでショックです。
しかし薫は懐紙の品質に耐え切れないのか「茂誠殿。こんど源三郎が京へ行った時よい懐紙を買って来るように伝えておくれ」と頼みます。きっと信之も、京にいるお通に会えると喜んで引き受ける事でしょう。
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そんなことを話していると、おこうが「すえ様がお見えです」とすえを連れてやって来ます。薫がすえに手招きをして「そうそう。すえに私の扇を見せる約束をしていたのです」と言うとおこうが扇の入った箱を後ろの棚から降ろします。

薫が箱を開けると「私が京にいる時に親しくして下さったお公家方から頂いたものです」と言いながら扇を見せます。「ばば様のお父上は公家の中でも取り分け偉いお方と聞きました」と無邪気に言います。
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稲は懸命に咳払いをして、その話を止めろという隠れたメッセージを送り、おこうはすえの肩に手を添えて止めた方が良いと無言で制しようとするというコンビプレーを見せますが、薫は構わず「菊亭晴季卿」と嬉しそうに言います。その姿を見た稲とおこうは仕方ないといった風情で顔を見合わせます。松は「右大臣まで務められたのよ」と補足説明をすると茂誠は「知らなかった」と驚きます。きっと嘘だから昌幸も信幸も触れなかったからなのでしょう。

2016-10-05-22-14-32更に薫は扇を開いて見せて「これは万里小路輔麻呂様から頂いた扇ね」と説明します。「若い頃は大層お公家様の間で持て囃されたとか」と太鼓を叩くと薫は余りの嬉しさに破顔します。

2016-10-05-22-11-34松は続けて「それが小県の父上の元に嫁がれて、あんまり田舎なので驚いたんですって」と話します。
薫は当時を思いだして「殿は素敵なお方でしたけどね。それは、それは凛々しい若武者振りでございました」と言い笑顔を浮かべます。

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茂誠はうんうんと頷きながら「目に浮かぶなぁ」と笑顔を浮かべ、松は最後まで父と会うことが出来ぬままだった母の気持ちを思いやったのか少し泣きそうな表情で母を見ます。

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稲は母の気持ちと徳川の両方を理解している為、言葉を控えて母を見ます。おこうは一歩引きながら見守ります。

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松は「すえに京のお公家の血が流れてるんですよ。忘れてはなりませんよ」と言い聞かせ、薫は興に乗ったのか、また別の扇を開いて見せると「これは大吹御門頼盛様から頂いた扇ね」と説明します。

薫は公家の出ではないにも関わらず、自分自身でそれを本当だと思い込んでしまっている様子ですが、稲やおこうはその事実を知りながらも見守る姿は温かいものであり、薫が愛されている人物だという事が伝わって来ます。

2016-10-05-22-15-09夫が死んだ二年後、薫は江戸から昌幸の待つ所へと向かう事となりました。

真田丸39話「歳月」感想つづきます。
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