真田丸感想39話「歳月」④幸村のため息の巻


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幸村が佐助ときりを探し出すと見つけ出したきり二人を屋敷に連れて来て話します。
厨房では春が忙しく料理をしています。

幸村は二人に「これから村に行って商いをしてくる。そば粉を売って金を稼ぐ」と宣言すると「そばがき茹で上がりました~」という声と共に、春は大きめのざる一杯に盛ったそばがきを運んできます。
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それを見たきりは「またたくさん茹でたこと」と顔を引き攣らせて驚き、佐助は白目を剥きます。
幸村は「これを食べて味を知って貰い、その場で売りつける。信州名物。きっと珍しがって買ってくれるに違いない。一緒に来てくれ」と二人に頼むと佐助は「はっ」と返事をして了承し、きりは「売れますかねぇ」と嫌そうな表情を浮かべます。春は幸村に「しっかり商って下さいね」と発破を掛けます。
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そうして長兵衛の屋敷の庭で幸村は「信州名物のそばでござる。一度食べたら癖になる。信州名物のそばは如何かな」と声を上げます。村人達は扉の前で何事かと遠巻きに見ますが、きりは「ほら、みんな集まって」と声を掛けます。
幸村は次に「食べ方は雑作もない。このそば粉を水で捏ねて茹でるだけ」と実演を始めます。そうしてきりは背後にある既に完成しているそばがきを取り出すと「騙されたと思って」と声を掛け、「さあ一口」と幸村も声を掛けると村人たちが敷地の中に入ってきます。
それを見て佐助は「あ~じぃよ~しのそ~ばぁ召され候ぇ」とあじか売りの調子に乗せてそばがきを配り始め、きりもその後ろに続きます。
村人達がそばがきを手に取り始めたのを見計らって幸村は「京や大阪で買えば二十文のところを、今回は日頃お世話になっている村の衆に十文でお分け致そう」と試食のそばがきを食べる村の衆に呼び掛けるとざわめきます。どうやら現実的な値段であるようです。そんな幸村を村長は腕組みをして胡散臭いことを始めやがったといった目で見ます。
そんな村長から目を逸らした幸村は「あ~じよ~しのそ~ば~」と謡いはじめるときりと佐助も併せて謡いはじめます。
以前、昌幸はやつし比べであじか売りに扮しましたが、こっちは本当にやつれているのが悲しい所です。

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屋敷に残された春は縁側に座り込み何事かを考え込みます。

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大助と内記は囲碁を打ち、相変わらず大助は負け続けているようです。勝った内記は大喜びで勝敗帳を付け、大助は無言です。
実のところ内記は昌幸が嫌いで孫の大助に囲碁で勝つことで江戸の敵を長崎で討つ状態になっているのかと勘繰ってしまう程です。この後も内記は寝転んで勝敗帳を見てにやけていたりするので、とにかく内記は大助をやっつけるのが楽しくて仕方ないようです。
もう内記は大助の傅役というか、大助が内記が打つ囲碁のサンドバックみたいな状態になっています。

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そば売り大作戦の結果、あまり売れませんでした。
きりは「やっぱりそばがきって人を選ぶんですよね。慣れれば美味しいんだけど」と言い、佐助は売れ残ったそばがきを寂しそうに食べます。
幸村は「それなら細く切って・・・。味に馴染みがないなら同じかぁ」と溜息を吐いて笊一杯に残ったそばがきを抱えて項垂れます。惜しいです。そばがきを細く切ったそば切り。現代のそばの形に定着するのはもう少し先の話しになるようです。
はぁっ。という幸村の溜息が切ないです。

この障子も古いし、替える切っ掛けに丁度よかったかもしれん

この障子も古いし、替える切っ掛けに丁度よかったかもしれん


幸村が屋敷の中に入ると縁側から外を眺める春が「お帰りなさいませ」と暗い声で出迎えます。幸村は「商いと言うのは難しいものだな」と言うと「私が作ったそばがきが美味しくなかったのでしょう」と皮肉な笑みを浮べて言います。幸村は「そういうことではない」と言い部屋の中に入り障子を閉めると小さな穴がいくつも空けられていることに気付きます。ある意味で春の行動は分かり易くて良いです。
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事態を察した幸村は春の方を向いて隣に腰掛けると「お前を連れて行かなかったのは、お前に商人のまねをさせたくなかったからだ」と訳を話すと「きりさんはいいんですね」と間髪入れずに春が言います。幸村が答えずにいると「きりさんは」と春は畳み掛けてきます。幸村は春の隣に並ぶように座る位置をずらしながら「いつだったか言うておったろう。きりの事はどうでも良いと」と誤解を解くように言い、春が何も答えずにいると幸村は「分かった。あいつには暇を出す」と言うと「私が追い出したようになります。いいんです。申し訳ございませんでした」と怒ったように言って立ち上がると障子を指で一突きしてから開けて出て行くと、まだ腹に据えかねるものがあるのか閉じた後に障子を指でもう一突きして行きます。
必殺、障子突き!!

必殺、障子突き!!


幸村は深い溜息を吐くと膝を抱えて再び項垂れるのでした。
もう疲れた・・・。

もう疲れた・・・。

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流石に一人では抱えきれなくなったのか幸村は縁側でそば売りの片づけをしているきりに相談すると「面倒くさい人」と本当に面倒そうに言うと「そう言うな」と言い幸村は畑の青物の前に立ち眺めます。きりは「なにをいまさらって思いますけどね」と竿の先に付いた旗を外しながら言います。「どんなに長く私と居ても、私とお前が出会ってからの年月を越える事は出来ない。それが分かったのではないか」と青物の葉っぱを揺らしながら言うと「当たり前じゃないですか」とそんなに越えたきゃタイムマシンでも作れと言わんがばかりに切り捨てます。幸村は「まぁ、そう言うな」と青物の葉を揺らしながら言います。
きりは「出て行ってほしいなら、出て行きますよ」と言うと「いや、そういう事では」と驚ききりに向き直りますが、きりは「こっちだって、いつまでも源次郎様しか心にない訳じゃありませんし」と言うと「そうなのか」と幸村は聞きます。
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「子ども三人も産まれた日にゃあ、さすがにもう」ときりは呆れたように言います。幸村は「そう、はっきり言われると、少々、淋しいが」と言うと、きりは鼻で笑い「私がここにいるのは父上のためと、源次郎さんがここに居てほしいと思っているから。春様にも相談できないことって、やっぱりあるでしょ。そんな時に力になってあげられたらなって、もう菩薩の心ですよ」とお袋さんのような事を言います。菩薩の心って、お前はキリシタンだったんじゃないのか?という疑問は脇に置く事とします。
きりは笑いながら、のぼりを畳み終えると「どうしましょうね」と聞きます。
幸村は「もう分からん。一度、春と話してみてくれ。二人に任せる」と棒読み気味に言うと立ち去って行きます。「逃げる気か」ときりが呼び止めようとしますが、幸村はそのまま行ってしまいました。

きりが幸村を落とすなら心が弱って口説き文句のような事を口にした今のタイミングがベストだったのではないかと思うのですが、きりは幸村を叩くなら今だ!!と思ったようです。
つくづく鬱陶しい女です。

真田丸39話「歳月」感想つづきます。
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