真田丸感想43話「軍議」①裏切りながら支える者

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前回、幸村は牢人達の主導権争いに巻き込まれますが、これを無事に切り抜けました。

大阪へ進軍する秀忠率いる徳川軍の中には信之の息子たちの姿がありました。
信吉は廊下に腰掛けて疲れから竹筒の水を飲もうとしますが、中身は既に飲み干してしまい既に疲れを見せています。その直ぐ横の中庭では三十郎の見守る中で信政が気合の声を挙げて剣の稽古に励みます。
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部下に声を掛けて励ましながらやって来た茂誠は手に持つ竹筒の水を信吉に手渡します。
それを嬉しそうに受け取った信吉は水を飲むと「ここはどの辺りだ」と茂誠に聞くと「柏原に近き辺りかと」と答えます。信吉は「まだ戦も始まっていないのに何故こんなに急ぐのだろう」と不満混じりに重ねて聞きます。「大御所様が京でお待ちだからでしょう」と茂誠は考えを述べます。信吉はそんなものかと何も言わずにいると三十郎から「信吉様もこっちで一緒になさりませぬか」信政は「兄上」と声を掛けて来ますが信吉は「どうか私には構わず」と力なく答えます。続けて三十郎は「汗をかくと気持ち良うございますぞ」と誘いますが信吉の様子を見た信政は「放って置こう」と言うと三十郎は小さく頷いて諦めます。
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そこへ徳川からの使いの者が現われ「将軍様。お見回りでござる」と報告すると秀忠達が現われます。正信は様子を見て「これはこれは、精が出ますな」と言って笑います。信政は「剣術の稽古は毎日、欠かさないようにしております」と言います。秀忠は「天下安寧の為しっかりと働いてくれ」と言うと信政が「畏まりました」と勢い込んで言います。その横で茂誠が信吉をちらちらと見て何かやれと合図しますが、信吉は動きません。秀忠達は次の見回りに行ってしまいそうな様子を見せており、茂誠は今度は肘で信吉に何かやれと催促しますが、信吉は眉をひそめて何もしません。
そうこうしている内に秀忠は他の見回りへと向ってしまいます。しかし正信は移動する途中で振り返ると自分の足を叩き頷き、何事かを伝えようとすると、それに気付いた茂誠と三十郎が正信の傍へと向います。
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正信は「真田左衛門佐が、大阪城に入ったそうな」そう言い残して立ち去ります。茂誠は目を丸めて「なんと」と声を漏らします。これには信吉と信政も互いに顔を見合わせます。
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江戸の真田屋敷では、信之が松に信吉を追って京に上ることを頼みます。突然の申し出に松は驚きます。信之は「源次郎が大阪方に付きました」と幸村のことを伝えると松も「まあ」と驚きます。信之は「息子達と源次郎が争うなどあってはならぬ事」と訳を話します。「源次郎だって甥っ子たち相手に本気にはならないんじゃない。手加減してくれるんじゃないかしら」と推測すると信之は「私が心配しているのは其処なのです。敵陣に身内がいれば源次郎の目が曇る」そう言うと横の入り口の辺りに人気がないのを確認して、松に顔を近づけ声を潜めて「源次郎の好きにさせてやりたいのです。あれは十四年間この時を待っていたのです。敵陣に真田の旗を見れば源次郎の決意が鈍る。兄上と三十郎に『どんな事をしても戦場には出るな』とお伝え下さい『徳川への忠義の証として敢て一番前に陣を敷くなど愚かなことは考えるな』と」信之は幸村を支えると決意を語ると松は「書き留めて。忘れそう」と受けることと現実的な対策を迫ります。
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信之は「稲の耳に入ればえらい事になります。姉上だけが頼りなのです」と念を押して頼むと松は大きく頷きます。それを見て信之も頷き返すと「書き留めます」と筆の準備に取り掛かります。
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京、二条城では正純が「秀忠様のご軍勢が守山へ入ったとのことでございます」と報告します。家康は「早いな」と訳を聞くと正純は「此度は大御所様に叱られぬよう必死なのでございましょう」と答えます。家康は「いつまで関が原を引き摺って居るのだ」と呆れます。正純は「片桐殿を連れ参りましたがお会いになりますか」と聞きます。家康は横を向いて考えをまとめると「通せ」と答えます。家康は待つ間にも考え込みます。
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やがて戸惑った表情をした且元は家康の前に現われると小さく一礼します。
それを家康は作った笑顔を浮べると「片桐殿」と言い且元を手招きをして呼び寄せます。
家康は「お会いしとうござった」と且元に語り掛けます。且元は平身低頭して「私の力不足故、このような有様となってしまい。己の不甲斐なさを責めるばかりでござる」とこの事態を謝罪します。家康は「其方に罪は無い。悔やむことなど何もありませんぞ」と慰めると「それにしても」と言うと立ち上がり且元に近付きながら「ここまで豊臣に尽くした者をすげなく追放するとは、大阪の者共は何を考えて居るのか」と自分の思惑通りである事を棚に上げて且元の手を取ります。
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且元は狼狽した様子を見せますが家康は且元の目を真正面から見据えて「片桐殿。これからは儂の下で働いてくれ。其方のような家臣が欲しかった」と言うと且元は戸惑いながら「有り難き事ではござるが」と言葉を濁します。家康は「もちろん今も豊臣に忠節を誓うというのであれば無理強いはせん」と逃げ場を作ると且元は「豊臣との縁は既に切れ申した」無念そうに言います。家康は「では」と続きの言葉を促すと且元は顔を上げて家康を見て「私のような者でお役に立てる事があれば」と唇を震わせながら言うと家康は背後で驚きの表情を浮かべる正純に「正純、聞いたか。片桐殿が徳川に付いてくれるぞ」正純は且元の方に姿勢を向き直すと一際大きな声で「喜ばしき限りで御座る」と言います。
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且元は感極まったように頷き下を向くと家康は「早速だが、一つ聞かせて欲しい。豊臣はこの所盛んに兵糧を掻き集めておったようだが、其方の目から見てどうじゃ。今の大阪に十万の兵を養うだけの兵糧があるか。城はどれ位もつ」と聞きます。且元は家康の意を察すると小さく頷きながら虚ろな表情を浮かべます。且元の葛藤を見て取った家康は「もちろん豊臣に義理立てしたいのであれば答えんでも良い。如何かな」と再び逃げ場を作ります。正純は二人の様子を息を呑んで見詰めます。家康は「如何かな、片桐殿」と未だ葛藤して答えられない且元の様子を見て家康は笑顔を浮べふぅっと小さく息を吐いて手を離すと「よう分った。流石は忠臣片桐東市正。天晴れじゃ」と皮肉混じりに言って笑うと背を向けます。且元は尚も葛藤を続けながら離れる家康の姿を視界に隅に捉えながら「牢人達の数は・・・」と搾り出すように声を発します。
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それに気付いた家康は且元に向き直ります。且元は顔を上げないままに尚も続けて小さな声で「当初の見積もりを遥かに上回っております」と言い、正純と家康は驚きの表情を浮かべます。且元は顔を上げることが出来ないままに「今の兵糧では、とても十万は賄い切れませぬ」と言うと、大きく躊躇いながら「もって・・・」まで言葉を出しますが、尚も躊躇いながら「半年・・・」と遂に全てを伝えます。
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その後も後悔を滲ませながら泣き出しそうな表情を浮かべる且元は尚も顔を上げることが出来ないまま姿の見えない家康から「よくぞ教えてくれた」という言葉を掛けられます。正純は且元を哀れな犬の死体の無惨さを見るような面持ちで見ます。
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家康は且元に喋らせた喜びと一人の男が無惨に叩きのめされた姿に哀れみを掛けるのを併せながら尚も冷静に観察する目を持ち大きく息をします。
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且元は顔を上げる事も出来ないままに肩を震わせ続けます。
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真田丸43話「軍議」感想つづく
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