真田丸44話「築城」②大野修理の覚悟

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前回、籠城することが決まり、幸村は出城案をまとめます。

軍議が開かれ幸村は内容をまとめます。

・真田幸村は平野口の前に出城を置き六千の兵で守る
・木村重成は平野口を八千の兵で守る
・長宗我部盛親は八丁目口を五千の兵で守る
・明石全登は木津川口を抑え海からの敵に備える
・後藤又兵衛は遊軍として前衛の間を埋める
・毛利勝永は天神橋に四千五百の兵で北の守りを固める

以上の役割を各自担うことを確認すると皆「承知」とこれを受け入れます。こうして籠城戦の布陣が決まりました。
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修理が布陣を書いた図面を持ち秀頼に見せると「見事な布陣じゃ」と感心します。重成が「左衛門佐の陣立てに御座います」と幸村の功績である事を伝えますが、有楽斎は扇子で首の付け根を叩きながら「些か気になることが」と言い図面を指し示しながら「要所を守るのが全て牢人達になっておりまする。これは如何なものかと、一人でも裏切り者が出れば城はたちまち落ちてしまいますぞ」と牢人達の信用を問うと大蔵卿局が「あってはならぬ事です」と同調します。修理は「牢人達をそろそろ信じてやっても良いのではありませぬか」と異論を発し、重成も其れに同調すると「金目当てで集まった者は金で転ぶのです」と大蔵卿局は頑として応じません。修理は「あの者たち金だけが目当てでは御座いませぬ」と押し通そうとすると大蔵卿局は自分の口を指で指しながら「口で言うて居るだけじゃ」と修理が如き若造に何が分かると反論すると有楽斎が「この出城が敵に回ったらと思うと背筋が凍りますな」と幸村の策の鋭さを逆手に取って言うと秀頼は「そこは左衛門佐の持ち場だぞ」と幸村は別であろうと指摘すると今度は大蔵卿局が「その左衛門佐こそ怪しゅうこざいます。あれの兄は徳川の家臣。聞けば此度も攻め手に加わって居るとの事。左衛門佐もひょっとしたら既に徳川に通じて居るやもしれませぬ」有楽斎もこれに乗じて「豊臣譜代の家臣にも、この木村長門守のように力ある者が数多おります。要所には信用の置ける者を配すべきかと」と秀頼に迫り、大蔵卿局は「作り直しじゃ」と言いながら配置図をぐしゃぐしゃに丸めてしまいます。
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修理は五人衆に向って布陣を変更させることになったことを伝え「誠に申し訳ない」と謝ります。もはや修理も開き直りの域に達しつつあるのか、それとも、このままのペースで頭を下げ続けるていると地面に穴でも掘るしかないと諦めたのか頭を下げることもしなくなっています。
これには流石に盛親も抑え切れないものがあったのか「どうにも、分からぬ。我等は頼りにされて居るのか、居らぬのか」と憤ります。修理は「皆、不安なのだ。牢人達が誠に豊臣の為に戦うてくれるのか」といよいよ事情を隠し切れずになり言葉にします。「まだ、そんな事を」と勝永は呆れますが、重成は卓の上に広げられた一度まるめられた図面の上に新しい図面を広げると修理は「これが新しい布陣だ。儂と長戸守で考えた」と伝えます。
そこに牢人五人衆の名前はなく、代わって豊臣譜代の武将達の名前が並び、出城も無くなっています。
これを見た勝永は「もういい。俺は降りた、ここに俺たちの居場所はないぞ」そう言い立ち上がります。「城を出て行くのか」と幸村が聞くと「そういう事よ。徳川に付く」と答えると又兵衛と盛親の肩に手を置いて「行こうぜ」と声を掛けると二人は立ち上がります。又兵衛が残った全登に「バテレンさんは」と聞くと全登は眉間に皺を寄せて「私は残る。切支丹を禁じた徳川には付けぬ」と苦渋の表情を浮かべます。又兵衛とか勝永は顔を見合わせると又兵衛は「さらばだ」と出て行こうとします。これを幸村は「早まるな」と言って立ち上がると「この件、私に預らせてくれ」そう言うと五人衆を見渡すと「お上様に掛け合って参る」と何とかこの場を収めます。
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幸村は淀君のいる間へと説得の為に訪れます。
茶々は手元に札遊び用の札を並べながら「話は聞いていますよ」と迎えます。幸村は入り口の傍に座り「戦は味方同士が互いに信じ合わねば、とても勝てる者ではありませぬ」と牢人達を信じるように伝えます。これに淀君は「私は分かっています。左衛門佐は決して裏切る事はないと。しかし、そのような声が有るのも確か。暫くは大人しくして置く事ですね」と言うと、札が並べ終わり「さぁ、始めましょう。久し振りですね」と幸村を札遊びに誘いますが幸村は「大事な話をしております」と断ろうとしますが「では、私から」と声を無視して札を捲りますが幸村は「我等を呼んだからには我等に全てを任せて頂きたい」と頼みますが淀君は「それは出来ぬ」と言下に断ります。幸村が「徳川に勝てませぬ」と尚も頼むと淀君は「お前はともかく、あの者達が裏切らぬとどうして言えるのじゃ」と理由を述べます。幸村は「信じるのです。それより他はない」と差し迫った状況である事を伝えようとしますが、札を捲った淀君は「源次郎の番ですよ」と不機嫌そうに言います。
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幸村は淀君の前に座り、淀君はそれを見て満足そうな表情を浮かべます。幸村が札を一枚捲ると淀君は「殿下が亡くなってから、ずっと豊臣の家を守って来ました」と言います。幸村は札をもう一枚捲るとそれを元に裏返します。「ようやく秀頼殿も成人し今は全ては、あの子に任せています。勿論たまには意見は言いますが、秀頼殿が決めた事に私が口を挟めますか」と秀頼が母親に頭の上がらない人間に見えるのか、それを否定するならば、それは秀頼の権威を否定する事であると建前を口にします。幸村が無言で札を捲り続けると淀君はその手の上に自分の片手を重ねると仕方ないといった風情で「では、これは、どうです。源次郎。そなたの出城だけは造っても良い事にする。というのはどうじゃ」と妥協案を提示すると幸村は「他の者達は」と聞き返します。淀君は無言で首を横に振り全ての受け入れることは出来ない事を示します。幸村は「牢人たち全てを信じて貰わねば意味がありません」と尚も食い下がると、淀君は両手を幸村の手に重ね「ならば出城の件は許しません」と断ります。
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幸村は「致し方ありません」そう言うと淀君の手を自分の手の上からどかせると「御免」そう言い立ち上がります。その姿を見た淀君は「城を出て行くのですか」と問い掛けます。幸村は「とんでもない。他の策を考える迄でござる」と答え小さく一礼すると出て行きます。
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その姿を見送った茶々は残念そうな表情を浮かべて肩を落としてため息を吐くのでした。

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両者の危機意識の差が如実に現われた場面でした。淀君は大阪城に籠もっていれば徳川は何れ立ち去り豊臣に有利な条件で講和条約を結べると考えています。従って、豊臣譜代の者達が指揮を取り牢人衆が手足となって動けば問題ない。それに対して幸村は今回の籠城戦が勝利条件である援軍の到着を待つ事も攻城側に止むを得ぬ理由が出来て撤退する理由も満たせそうにないということは豊臣の敗北が必至であり、それを避ける為には総力を結集しなければならないと考えているのだと思うのですが、両者には大きな隔たりがあり、これが後に大きな問題へと繋がっていきます。
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幸村が淀君の間を出てから廊下を渡ろうとすると修理と重成が待ち構えていたかのように向側からやって来ます。その姿を見た幸村は無言で首を横に振ります。それを見た修理は重成を向き考え込んでから意を決すると「腹は括った。戦をするのは其方だ。思うようにされよ」と伝えます。幸村が驚いて「よろしいのですか」と聞くと「私のことは気にされるな。頭の固い奴等に任せていては戦は勝てぬ」そう言うと重成の方に向き直ると「この事、秀頼公とその周りの耳には決して入れぬよう」と口止めをすると重成がそれを了承すると再び幸村に向き直り「直ぐに出城造りに取り掛かられよ」と促し、幸村は頷きます。
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その後、幸村は出城造りに取り掛かり始め、現場の指揮を内記に任せ、作兵衛には真田勢全ての鎧兜を武田の武勇の証である赤備えで揃えるように命じます。

ようやく幸村が活躍する舞台作りに手を付け始める事が出来ました。

真田丸44話「築城」感想つづく
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