真田丸45話「完封」②信之の気苦労

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前回、大阪城内に裏切り者の存在することが判明しました。

江戸、真田屋敷。
信之の命を受けた松が無事に帰り信之に報告をします。信之は「兎にも角にもご苦労でござった姉上」と労うと松は「とんでもない戦になりそうよ。あんな大勢の兵を見たのは初めて」と見てきた状況を伝えます。「お味方は都合三十万と言いますから」と信之は知っている情報を話すと松は「大阪城はどうなるの」と今回の戦がどうなるのかを聞きます。信之は「何れは落ちるでしょう。後はどれだけ持ち堪えられるか」と今後の見通しを語ると「源次郎・・・」と言い大坂城の幸村を心配します。そこへ綱家がやって来ると福島正則が訪ねて来た事を伝えます。
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信之は正則を座敷に通して腰を下ろした所で「大阪にご出陣かと思うておりました」と江戸に居る訳を聞くと「大御所様から留守居役を命じられた」と話します。「福島様と言えば亡き太閤殿下のお身内ですからな」と納得すると「戦になると聞いて大阪にあった兵糧を秀頼公に差し上げた。それが露見してもうた」と隠れて豊臣の援助を行ったことを話します。信之が正則の明け透けな事情説明に驚いた顔をしていると正則は続けて「秀頼公の御為に何かして差し上げたかったのだ」と自分の気持ちを正直に打ち明けます。信之は「お気持ちは分かりますが」と遠回しに嗜めようとすると「散々大御所様に叱られたわ」とお主の言いたいことは分かると答えます。信之は困った表情を浮かべ小さく何度か頷きながら「・・・して、本日は」と正則の目的を聞きます。正則はじりじりと座ったまま信之に迫り身を乗り出す格好になると「伊豆守殿・・・」と切り出そうとすると、そこへ平野が現れます。
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正則は「おう平野。丁度いま伊豆守殿にお願いしていた所だ」と言うと、平野長泰は「御免」と言って同じ座敷に腰を下ろすと正則が「平野と儂は、むかし共に戦った仲なんじゃ」と紹介すると平野も「賤ヶ岳の七本槍うちの二本」と言います。信之はそれに「存じております」と答えます。平野は「しかし、あの元気を絵に描いたような虎之助が真っ先に死ぬとはな」と清正の死を悼むと正則が「分からんもんだ」と頷き「・・・。お互い、長生きしような」等と平野が言うと正則がそうだなぁ等と相槌を打つと、信之が「いや、あの・・・」と痺れを切らして何をしに来たのか目的を聞きます。正則は再び身を乗り出すと「伊豆守殿、儂は此度の戦、長引くと思うておる」と問い掛けます。信之が同意すると「そこで兵糧をこちらで調達し運べるだけ運ぼうと思う」と言うと信之は「良いお考えではありませぬか、大御所様もお喜びに」と答えると正則は黙り込み、信之の目を覗き込みます。これに信之が何事かを察すると「まさか・・・」と絶句すると「送るのは大坂方だ」「なりませぬ」と信之は正則を止めようとしますが「それが亡き太閤殿下への儂の恩返しじゃ」と駄々っ子のように言うと「どうぞお好きに」と信之は突き放すように言いますが「お主にも一枚噛んで貰いたい」と正則が食い下がります。
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信之は「無理でござる」と断りますが「兵糧を運ぶ時の采配は平野に任せた」と言い平野は「必ずや届けてみせる」と意気込むと正則は「大坂まで運べてもそれをどうやって城中に入れるか」と悩む格好を見せると「そこでお主の力が欲しいのだ」と頼むと「無理でござる」と信之は断りますが正則は「お前しか居らんのだ」と声を張り上げて頼み「何ゆえ」と信之が自分に頼む理由を聞くと平野が「源次郎じゃ。向こうには源次郎が居る。お主があれと図ってくれれば何とかなる筈じゃ」と言うと「お待ち下さい」と信之は困った表情を浮かべながら押し止めようとしますが更に正則が「どうか・・・。仲間に加わってくれ。頼む」と更に頼み込んで頭を下げます。
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平野は「真田殿。源次郎の為にも」と今度は幸村を引き合いに出して頼んできます。信之は困り果てます。
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結局、信之は正則達の頼みを聞くことになり、日も暮れ掛る時間、稲にこの事を相談します。稲は「そのようなこと断じてなりませぬ」と断ります。信之は「言うと思っておった」と項垂れます。稲は「当たり前ではございませぬか」と呆れたように言うと「敵に兵糧を送るなど以ての外でございます」と理由を話すと信之は「そんな事は分かっておる」と反発しますが稲は「では、なぜ、私に相談を」と分かりきったことを聞く理由を問い質します。信之は「こればかりは真田家の行く末に関わる事ゆえ、そちの耳にも入れておこうと・・・」と稲を信頼するからだと言うのですが稲は「こればかりは、という事は他にも隠し事があるのですか」と依然すれ違った香の香りから抱いている疑念も併せて追求します。
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信之は「ない」と芯の無い声で否定すると、稲に座ったまま近付くと「稲。儂は源次郎の為に何かしてやりたいのだ」と迫ると、稲は逆に更に距離を詰めると「信政と信吉は徳川様の為に戦いに行って居るのですよ。あの子たちが不憫です」と弟よりも子供達のことを考えると返します。信之は「兵糧を届けるだけだ」と反論しますが稲は声を張り上げて「ご公儀を裏切る事になるのです」と言うと今度は声を潜めて「どんなお咎めを受けることになるか」と言うと再び声高に「稲は決して許しませぬ」と宣言します。
信之はこれに何も言い返すことが出来ないのでした。

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稲を説得する事が出来なかった信之は一人肩を落として廊下を渡っていると、おこうが向側からやって来ます。信之の行く手に立ったおこうは信之に一礼します。信之が小さく礼を返しおこうが脇に控え、その前を信之が通ろうとすると「蔵に行って調べて参りました」と口にします。信之が驚き振り向くとおこうは続けて「直ぐに運び出せるのはそば粉千七百貫。そばがきにすればすれば凡そ十万個。千人で食べても一月以上は持つ勘定でございます」と伝えます。信之は無言で頭を下げるとおこうは笑顔で答えるのでした。
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実際に信之は徳川家臣で有りながら徳川に数少ない土を付けた父と、徳川に刃向かった英雄の弟を持ち、徳川の義理の娘を正室に持つと言う歴史上で見てもかなり奇異な立場に立っています。その状況下で幸村の手助けをするというのは、やはり難しかったのではないかと思います。九度山村での仕送りも稲には秘密にして行っていたとあるので、その姿はさながら妻に隠れて実家に仕送りする婿養子の如くといったところです。更に援助した幸村が活躍すればするほど自分の立場は悪くなると言う損な役回りです。戦が終わった後も、それは当然の如く待っており、暫く信之の手の痺れが無くならない事は保証済みと言っても過言ではないでしょう。さながら中間管理職のような信之ですが今後も頑張ってほしいものです。

真田丸45話「完封」感想つづく
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