真田丸46話「砲弾」③信尹の信頼

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前回、信之が幸村に協力しようと大坂に向おうとしまうが昌相によって、それを阻止されてしまいました。

大坂城で、幸村と家の者達は一つの部屋に集まり戦で大助が見事に囮役を務めたことを語ります。作兵衛は「若、大手柄でござった」と徳川を挑発した大助を褒めると大助は「もう良い作兵衛」と謙遜し、傅役の内記も嬉しいのか声を上げて笑います。作兵衛が更にその時の大助の動きを真似て語ると内記も負けじと「私も櫓から拝見しておりましが、いつ撃たれてもおかしくない中、よう最後までやり通されましたな」と褒めます。それを聞いて大助は「私の話はもう・・・」と恐縮していると「でも母上はお怒りのようです」と梅が水を差します。春は「何ゆえ、そのように危ないことを大助にさせるのですか、撃たれたらどうするのです」と自分の言葉で更に母としての怒りが大きくなって行きます。後ろの障子が補修されているのは春が穴を空けたものを直した跡なのでしょうか。それを受けて幸村は「私も、昔、同じ事をやった」と春の怒りを逸らそうとすると内記は大助に「正直、お父上よりお上手でございましたぞ、若」と言い、それに一同は笑います。
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しかし春の怒りは一向に収まらず畳を強く叩くと「私は少しも嬉しくありません」と激昂します。幸村は「戦なのだから少々、危ない目に遭うのは仕方あるまい」と宥めますが、春は「大助は、まだこれからが長いのです。そういう危ない役目は老い先短い者がやれば良いのです」と感情のままに言葉を並べると「儂か・・・」と内記が呟きます。その言葉に一同の視線が内記に集まると春は口を抑えて「あっ、すまぬ。そういう意味では」と言い訳をすると、一同は今までで一番大きな声で笑います。

そこに再び徳川方から鬨の声が響き始めます。
幸村たちは障子を開き外を鬨の声の響く方を眺めます。
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そこで幸村は中庭の変化に気付き「あれはなんだ」と聞くと作兵衛が「ここの土が中々いいもんで、畑をこさえようと思いましてな。籠城が長引くようなら自分らの食べる分は自分らで作るのも悪くないでしょう」と答えると、耕して畑となった中庭を眺め渡すと「今から仕込めば、夏ごろには青物がよりどりみどり」と言って土を嬉しそうに触り、幸村は無言で頷きます。
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翌日、牢人五人衆で集まり軍評定を開くと又兵衛は机を壊さんばかりに打ち叩くと「何で討って出ねえんだよ」と怒鳴ります。勝永も「あんたは真田丸で好き放題やったからいいかもしれんが、俺達は未だ禄に戦っても居らんのだ」と又兵衛に加勢します。全登も「他の牢人衆も同じ思いです」と同調します。盛親は「討って出るべきじゃ」と進言します。幸村は「何れ、また攻めて来る、それまで待つのだ」と他の面々を宥めます。
日々繰り返される鬨の声に城内の兵士達は苛立ちが積もっています。
また、今回の戦に於いて真田丸の戦いは余りにも完璧すぎました。その為に幸村以外の者達の戦功が霞んでしまっていることも鬱憤に繋がっているというのも皮肉な話です。
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徳川の本陣では家康が湯を沸かし、茶碗の中に粉薬のようなものを入れていると秀忠が「父上、なぜ総攻めをお命じになりませぬ。真田丸など一気に押し掛れば必ず落とせます」と総攻めを行おうと進言すると家康は茶碗に湯を注ぎながら「将軍様は戦の何たるかを分かっておらんようだ」と正信の方を向いて言うと正信は嫌な役を押し付けられたという顔をして「あ~・・・。上様、戦というものは、ただ勝てば良いというものではございませぬ。如何に兵を損なわずに城を落とすか。そこが肝要」と述べます。秀忠は家康の顔を窺う様に見ると「父上はどんな手をお使いになろうというのですか」と考えを尋ねます。家康は茶碗の中の粉末が湯に溶けるようにかき混ぜながら「あの手、この手じゃ」と答えをはぐらかします。
三人のやり取りを見ていると、どうやら家康は秀忠には、まだ教育が必要だと考えており、同時に秀忠は正信の言う事を聞いていないという事にも気付いているのか、敢て正信に苦言を呈させることで秀忠が正信の言う事を耳に入れるように仕向けたいと考えているようです。

そこへ今度は正純がやって来て「真田信尹を連れて参りました」と報告します。家康は通すように命じます。正信は「真田には真田を、という事でございます」と家康の意図を秀忠に伝えます。
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信尹は暫く徳川から遠ざかっていましたが再び家康に乞われる形で戻って来ています。
信尹がやって来ると家康は「お主の力を借りる時が来た」と出番が来た事を伝えると茶碗の中身を揺らしながら「真田左衛門佐を調略せよ」と命じると茶碗の中身を飲み干します。命じられた信尹は「お断り致します」と答えます。家康は咳をすると「まあ、そう言うな」と苦い顔をして言います。信尹は「源次郎信繁は父親に似て度胸も有り、知恵も働き、その上、我等兄弟に似ず義に厚い男でございます。寝返ることは先ずないと」断わる理由を語ります。家康も「儂はあれを買っておる。寝返れば左衛門佐には・・・」と大きく息を吐き出して考え込むと「十万石を与えよう」と伝えます。これには信尹も目を見開き家康の真意を確かめようとします。それを真正面から受け止める家康はゆっくりと頷きます。
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信尹は真田信吉の陣に訪れると幸村調略の任を授かったことを伝えます。茂誠は「では、これより城の内へ」と聞くと信尹は「大御所様にそう命じられた。仕方あるまい」と答えます。三十郎は「しかし、源次郎様がそんな話に乗りましょうか」と言うと信尹は無言で返すと、信吉と信政に「真田家の行く末は其方達に懸かっておる。しかと頼むぞ」と言うと信吉は無言のまま答えを返す事が出来ずにいると信吉は「畏まりました」と頭を下げて兄を差し置いてこれを受け入れます。信尹は茂誠に「城中に渡りを付けたい」と頼みます。
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茂誠と三十郎の案内で信尹で真田丸へと向います。茂誠と三十郎から戦の状況を聞いた信尹は「では真田同士、戦っておらんのだな」と確認すると茂誠が「真田丸を攻めるように命ぜられましたが出陣をする前に戦が始まってしまいました」と答えると「何よりだ」と喜びます。そこで真田丸の裏手に付くと三十郎が指笛を鳴らしてから矢文を飛ばします。
佐助がそれを受け取ると幸村に届けます。幸村が文の中身を確認すると信尹が会いたがっている事を知ります。
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幸村は夜中の厨で火を焚いていると作兵衛に案内された信尹が訪れます。
「久方振りだのう、源次郎」と信尹が言うと「お待ち申して居りました」と幸村も答えます。作兵衛は酒の用意に向かい、信尹は腰掛けると「いつ以来だ」と聞くと「姥様の通夜以来ではないでしょうか」と答えると「そうなるか」と信尹は言います。作兵衛が酒を盛って来ると幸村はそれを受け取り「まっ一杯」と信尹の茶碗に酒を注ぎ、自分のものにも注ぐと二人で酒に口を付けます。信尹は「兄上の墓は九度山に有るのか、何れ行かねばと思うている」と言うと「父も喜びましょう」と幸村が答えます。信尹は茶碗の酒を飲み干すと茶碗を置き「源三郎の倅たちに会うて来た」と言うと「大きゅうなって居りましたか」幸村が尋ね、信尹は頷くと「稲殿の息子の方が心配だな。兄を立てるという事を知らぬ」と心配を語ると幸村は「私の息子達にも会って頂きとうございます」と頼みます。「大助であったか」と信尹が確かめると「大助と大八です」と下の子もいることを教えます。信尹は「お主の子じゃ。さぞ利発に育って居るのだろうな」そう言うと「さて帰るか」と立ち上がります。作兵衛が「えっ」と驚くと信尹は立ち止まり「大御所様からの書状だ。寝返った時の褒美が書いてある。読まんでいい」そう言って手渡すと幸村は読まずにそれを破り捨てます。
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そこから幸村の覚悟の程を見て取った信尹は幸村の肩に手を置き、しばし幸村の顔を見ると頷き、その場を立ち去ります。残された幸村は嬉しそうに微かに顔を緩め火を眺めます。
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信尹は徳川本陣に報告に戻ります。
信尹は家康に「調略、不首尾に終わりました」と短く報告します。家康が無言まま受け止めると正純が「もう良い、下がれ」と命じます。信尹は「御免」と一言だけ残して下がります。その後ろ姿を見送り家康は「食えぬ男じゃ」と感想を漏らしますが「さて、次の一手は・・・」と早くも次の手を考え始めます。
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正純は襖の前に腰を下ろすと「大御所様は和睦を望んで居られる」と話します。襖の向こうから「和睦・・・」と声が返って来ます。正純は「一日も早く城内を和睦でまとめよとの事」と襖の向こうに話し掛けます。その先では有楽斎が首を横に振りながら「難しい注文ですな」と言い訳を続けようとした所で「やって頂こう」と正純は命じます。有楽斎は考え込んだ後に「畏まりました」と声を絞り出します。
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真田丸46話「砲弾」感想つづく
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