真田丸47話「反撃」③お通の本心は

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前回、幸村は和睦に向けて尽力する事を決意しました。

江戸のお通の屋敷で信之はお通の膝枕に頭を乗せて「兵糧は全て平野殿に託した。真田は預り知らぬ事に」と普段、幸村のことも話している流れから兵糧を届けようとした顛末も話します。お通は信之の耳かきをしながら「無事、大坂の方々に届くとよろしおすねやけど」と言います。信之は「弟が今、向こうで命を懸けた戦をしておる。それを思うと居ても立ってもいられないのだ」だから膝枕して貰うしかないのだ。と話し続けて「重くはないか」とお通を気遣います。お通は耳かき棒が信之の耳を傷つけないように耳から離して笑顔を浮かべると「重たかったら言うてます。それで貴方様のお心が休まるのなら、一晩中でも構しまへんえ」と信之の肩を軽く叩きながら言います。信之は目を瞑り身体を預けます。

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随分と楽しそうですね

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あれ、なんでお主等がそこに居るのだ?


そこへ襖が突然に開かれると、稲とおこうが立ちます。襖の開かれる音に信之も振り返り二人の姿を見ると慌てて身を起こして「何をしている」と驚き聞きます。二人は並んで部屋の中に入ると腰を下ろして信之と向かい合うと稲は「近頃、様子がおかしいので後を付けさせて頂きました」と告げます。おこうは「こちらは」とお通のことを聞きます。信之は「小野のお通殿じゃ。京で書や和歌を指南して居られる」と紹介します。お通は取り乱した様子もなく表情はいつもの笑顔のままに「通でございます」と自己紹介をします。信之は「勘違いするな。儂はお通に話を聞いて貰うていただけじゃ」と言い訳をすると続けて「お通と話していると不思議に心が休まるのだ」と要らぬ事まで付け加えるとお通は嬉しそうに笑顔を口元に浮かべます。稲は「はい。・・・はい」と始めは反射的に、次におまえは何を言っているのだという返事をします。反対におこうは眉間に皺を寄せて「悔しゅうございます」と憤ります。それに稲は冷静なまま「どうしました、おこう」と理由を聞きます。
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おこうは「旦那様を癒して差し上げるのは、私の役目でございましたのに」と稲の分まで憤ります。眉間の皺も当社比1.5倍位になっています。そしてお通を見ると「う~、この女~」と掴み掛かろうとするのですがお通に片手で軽く払われてしまいます。
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稲は「おこう、控えなさい」と頭を冷やせと命じます。おこうも冷静になったのか「ご無礼致しました」と取り乱したことを詫びます。お通は軽く頭を下げて応じると信之に「さっ、お帰り下さいませ」と言い、信之が面喰っているとお通は立ち上がると「次のお客様が、そろそろお見えどすねや」と告げます。信之が「次のお客」と戸惑いを隠せないままに聞くと「みんな私に心の内をお話にやって来はります」と言いながら稲達が二人がやって来た所とは別の襖の前を開こうとすると、稲が「我が夫も客だったと申すのですか」と怒りを滲ませながら問い質すとお通は背中を向けたまま「もちろん」と答えます。信之も「当たり前ではないか」と答えます。稲は「客という事は銭を受け取っていたのですか」と商売の定義を満たしているのか確かめようとすると「これが私の生業でございますゆえ」と帳面を開きながら答えます。信之は「分かってくれたか」と言うと、稲は腑に落ちないという表情を浮かべます。信之は「世話になった」と言うと立ち上がりその場を後にしようとします。
お通は「え~、次は常陸屋藤左衛門様」と独り言ちるように言うと、信之が居る間に襖を開くと男がその前に座り順番を待っていました。

こりゃどうも、そちらは大変ですな

こりゃどうも、そちらは大変ですな

「あら、居はったんですか。もうちょっとお待ちを」と言うと、男は頭を下げて応じます。お通は襖を閉めると信之は驚きの表情のままお通に「誰だ」と聞きます。お通は「はい」と疑問形で答えると「えっ」と信之は口を半開きにしたまま戸惑いの表情を浮かべます。稲は「我が夫は随分、戸惑っておるようですが」と先程までのやりとりが芝居だったのではないかと聞くと「お支払いは、いつもご家来衆がされておりました」と仕事以外の何者でもないと答えます。お通は「そうや、今月のお代、まだもろておりません。お勘定書きはどなたさんに」と信之に聞くと「私が」と稲が答えます。お通が稲に勘定書きを渡そうとすると信之がそれをひったくる様に取ると中身を確かめます。
今までのお支払いは綱家あたりが九度山に居た頃の幸村に送る蕎麦の中に潜ませた仕送り品を使用して行っていたといった所でしょうか。

お通殿。貴方のお役目はもう終わりましたよ。

お通殿。貴方のお役目はもう終わりましたよ。

稲は溜息を一つ吐くと「お通殿と言いましたね。私はこういう気性ですから、夫もさぞ息苦しい思いをしていると分かっておりました。しかしながら、これよりは夫の心を癒すのは、このおこうが受け持ちます故、貴方はもう結構」と言うと「そういう事でしたら」お通は涼しい顔で頷きます。

お主の膝枕はいくらなのじゃ

お主の膝枕はいくらなのじゃ

勘定書きの中身を確かめた信之は「これ少々、高くはないだろうか。膝枕で二百文というのは」とみっともなく値切ろうとすると「嫌やわ。私を誰と思いですか」とこれにはお通も笑顔の中に怒りを滲ませて言います。

そろそろ帰りますよ。良いですね?

これ以上、恥をかかせないで下さい。良いですね?

それを見た稲はそろそろぶぶ漬けが供される頃と察したのか信之が手に持つ勘定書きをひったくるように取り上げると「帰りますよ」と表情のない怒りで圧すると信之は頷き、稲はその場をさっさと切り上げます。おこうはお通に軽く礼をして後に続きます。信之はお通を何かもの言いたげに見ますが、黙ったまま立ち上がり部屋を出て行こうとしますが、途中でゆっくりとお通を振り返ります。お通は「また、ご縁がありましたら」と言い笑顔をで見送ります。
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信之は頷くと無言のまま出て行きます。お通は掛ける言葉を飲み込むと深く息を吸うと「次の方、どうぞ」と迎えるのでした。
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その後、信幸とお通の仲がどうなったかのは不明です。しかしお通が亡くなった後、真田ゆかりの寺である広徳寺に眠ることになった事だけは申し添えておきます。

真田丸47話「反撃」感想つづく
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