真田丸47話「反撃」⑤戦い続ける意思

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十二月十八日
和睦交渉の会談が徳川方である常高院の義理の息子、京極忠高の陣で始まります。

豊臣方の使者は常高院、大蔵卿局、そして付き添いとしてきり。
徳川方からは阿茶局。
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豊臣方と徳川方とで向き合います。
阿茶局はうんと頷くと「戦は男の勝手で始まるもの。我ら女は振り回されてばかり。このように我ら女だけで戦の始末をつけるというのは・・・」そう言うと微笑を浮かべ「愉快なものでございますね」と語り掛けます。大蔵卿局は「左様でございますね」とこれに嬉しそうに応じます。阿茶局は目論見通りという目で見ますが常高院は阿茶局を戸惑いの表情を浮かべ目を逸らします。阿茶局は常高院へ「始めましょうか」と言い交渉が開始されます。
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阿茶局は徳川方からの条件を提示します。
・茶々を人質とはしない
・秀頼の領地は変わらない
・秀頼に危害が及ばない
・大坂を離れる際には好きな国を望んで良い
・大阪城に居る牢人達を処罰しない

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これに大蔵卿局は「良い事ずくめではありませぬか」と常高院に話し喜びます。それを見た阿茶局は「当たり前じゃないですか、そちらは戦にお勝ちになったんですから」そう言って更に豊臣方を持ち上げると「後は・・・。え~、何かございましたっけ」と考える素振りを見せると「まぁ、おいおい」と全ての条件が提示されていない事を告げます。
これに大蔵卿局は「おいおい」と言って合わせると阿茶局と微笑み合います。
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きりは突然転げ回ると「足が攣りました」と言って場を乱します。
常高院はこれを機会と捉えると「一つよろしいですか、牢人の処遇が未だ決まっておりませんが」と聞くと大蔵卿局が「ですから御咎めなしと」答えるのを無視して「あの者達の手当ての為に御領地を増やして頂けると言う話は。それを決めませぬと牢人達が困ってしまいます」と訴えると阿茶局は「浪人達は今後、どうされるのですか」と大蔵卿局に聞きます。「それについては頭を痛めて居るのです」と大蔵卿局が答えると「お察し致します。あんな得体の知れない牢人達が城の中をうろうろしていては、おちおちゆっくりと眠る事も出来ませんものね」と有楽斎から得たであろう事前情報を元に言うと「そうなのでございますよ」と大蔵卿局は大袈裟に同意します。常高院は「このまま、仕官する積りの者も大勢います。御領地を増やして頂かないと」そう言い大蔵卿局を使ってはぐらかそうとする阿茶局に再び訴え掛けます。阿茶局は「あの出城、何と言いましたか・・・。え~、真田丸。そう、あれを壊してしまっては如何ですか」と常高院を無視して大蔵卿局に提案します。更に「あんなものが有るから牢人達がいつまでも居座るのです」と牢人衆たちを厄介払いしたいという前提の元で話を進めます。大蔵卿局は「それは良いお考え」とこれにも同意します。これを以ってして阿茶局は常高院を振り返ると「真田丸は取り壊し。ついでに、お堀も埋めてしまいましょう」と言います。「堀も」と大蔵卿局が繰り返すと「お城が裸になれば、いくら面の皮の厚い牢人達も出て行かざるを得なくなる。そうお考えになりませんか」と聞くと「流石は阿茶様」と大蔵卿局は感極まったように阿茶局の考えを讃えます。「牢人達が居なくなれば大御所様も一安心。良い事ずくめではありまんか。ねっそう致しましょう」と同意を求めると「そう致しましょう」と大蔵卿局が同意します。
これを不味いと思ったきりは再び足が攣ったと場を乱します。
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常高院は「その件に付いては一旦、持ち帰り右大臣様とよく相談した上で」と言い切らぬ内に「男達に返せば、また血が流れます。折角こうして女達だけで集まっているのです。私達だけで決めてしまいましょう」そう言うと再び大蔵卿局に「ねえ」と同意を求めると大蔵卿局は「はい」と大きく頷きます。「どうせ戦はもう終わっているのですから」と言うと大蔵卿局は調子に乗って「埋めてしまいましょう」と自ら言い出し阿茶局も「埋めてしまいましょう」と繰り返し二人で微笑みあいます。

阿茶局は上手く大蔵卿局を梃子として使用することで大坂城の真田丸を取り壊し、堀を埋めることで城として丸裸にする方策に成功しました。

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和睦の内容を吟味する為、豊臣方で評定が行われます。
大蔵卿局が「以上が和睦の内容五箇条にございます」と内容を話すと、修理は「牢人達の処遇が曖昧になっております。罪を許すというだけでは、あの者等は納得致しませぬ」と懸念しますが「阿茶局もおいおいと申しておられました。これからゆっくり決めていけば宜しい」と大蔵卿局が答えると「確かに他は我等の望み通り。一先ずは、これで良しとされては如何ですか」と有楽斎は秀頼に和睦の承認を促します。秀頼は腑に落ちていない様子で幸村に意見を求めると幸村は「殿様のご決断に従いまする」と反対する理由はないと答えます。
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評定の後、修理と幸村は共に退出します。その移動する途中で修理は幸村に「何か引っ掛かるか」と和睦について聞くと「余りにも我等に都合が良すぎます。他にも大蔵卿局と阿茶局の間で決められた事があるのかもしれません。お初様に確かめて頂けますか」と修理に和睦案の内容を確かめるように頼むと「疲れが出て休まれておる」と答えます。幸村は他に当てがあることを思いつき修理に一礼すると急ぎ確認の為に向います。
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幸村はきりの元を訪れると和睦の内容が書かれた書面を見せて「この他に決まった事はなかったか」と確認します。きりは「堀の話は・・・、ぜんぶ埋め立てるって、あと真田丸も。聞いていないのですか」と戸惑いの表情を浮かべて答えると、幸村は驚きの余り固まったように動かなくなり、そこへ内記が駆け足で一大事と幸村を呼びに来ます。
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幸村が真田丸に駆け付けると、そこでは真田丸を打ち壊そうとする徳川勢とそれを防ごうとする豊臣勢が小競り合いとなっていました。しかし、豊臣方に打ち壊しを防ぐ術はなく真田丸は打ち壊されてしまいます。
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急ぎ、再び評定が行われます。幸村が真田丸打ち壊しと堀を埋める話について問い質すと「私が許しました。戦は終わり、あのようなものは無用の長物。牢人達を養うだけの金銀はもう有りません。後は出て行って貰うしかない。堀がなくなれば、これ以上、戦はできないと、あの者達も思うでしょう」と大蔵居局は答えます。これを聞いた幸村は「何という愚かな」と言葉を選ぶ余裕も無く言います。大蔵卿局は「何が愚かです」と怒り言い返しますが「出城も掘も失っては戦えませぬ。戦えぬ我等に家康が約定を守るとお思いか」と幸村は激昂して最後は叫ぶようにして言います。
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これに大蔵卿局は怯んだ様子を見せます。場が静まり返り、やがて修理は低く籠もった声で「母上は豊臣をお潰しになられるお積りか」と責めます。大蔵卿局は「全ては豊臣の為じゃ」とこれも叫ぶように言います。
そのやり取りを見ていた有楽斎は自分の目的が全て遂げられたことを知り「これで良かったのだ」と言います。
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一同は尚も静まり返り、そこには有楽斎の「これで・・・」と誰にでもなく呟く声だけが響きます。

真田丸が取り壊され、堀が埋め立てられる前

真田丸が取り壊され、堀が埋め立てられる 前


真田丸が取り壊され、堀が埋め立てられた 後

真田丸が取り壊され、堀が埋め立てられた 後

家康の目論見通り大坂城は城郭と堀の埋め立てられた事により本丸を残すのみの無防備な状態へと変えられようとしています。
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大坂城の堀が埋められていく様子を家康は「瞬く間に堀が埋められていく」と言って眺め、秀忠も「真田丸も見るも無惨な姿に」と言います。家康は「これで裸の城じゃ。後は向こうが和睦を破るよう仕向けるだけ」と今後の展開を語ると秀忠は「そこで総攻めを掛けるのですね」と言って頷きます。「秀忠、これぞ、城攻めよ」と息子に戦略がなんたるかを教えると腹の底から愉快そうに声を上げて笑います。
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幸村は牢人達を集めると「惣構えは全て破却、堀も埋め立てられる。二の丸、三の丸も壊す約束を交したらしい」と和睦の内容を伝えます。それを聞いた牢人達はどよめきます。勝永は手を叩いて立ち上がり牢人衆を静かにさせると幸村に近付き「あんたの得意な策を聞かせてよくれよ。これでどうやって戦うんだ」と腹案を聞きます。幸村は「策はない」と答えます。重成は「諦めるのですか」と聞きます。幸村は「もはや、この戦、勝ち目は無くなった。全ては私の力不足だ。申し訳ない」そう答えると頭を下げます。
それまで黙って聞いていた又兵衛は立ち上がると肩を動かすほど大きな呼吸をしながら幸村を真正面から見つめ、やがて左右を見渡して手近な戸を見つけると近寄りそれを蹴り飛ばします。幸村は立ち上がると「皆、早々に立ち去るが良い。城を枕に討ち死にしよう等と愚かなことは考えぬように」そう言い渡すと出て行きます。
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やがて盛親も立ち上がり「御免」と出て行こうとすると勝永が「どうするのだ」と聞きます。盛親は「ここにいても先はない」と答えます。その後に何人かの牢人達も続こうとします。それを背中で聞いていた又兵衛は「お前ら行く当てあんのかよ」と呼び止めると振り返り「行く場所のねえ奴等がここに集まったんじゃねえのかよ」と呼び掛けます。立ち去ろうとした者達は足を止めます。勝永は「戦うつもりか」と聞き、盛親は「堀も無い城でどうやって敵を追い払う」と聞きます。又兵衛はそれらの問いに声を上げて笑うと「面白えじゃねえか」と答えます。
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幸村は家の者達を集めると「ここまでじゃ。お前達は直ぐに城を立て、上田へ行くのだ。兄上がきっと何とか」と逃がす算段をしようとすると後ろから足音が響きます。
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振り返ると又兵衛を始めとした牢人達です。そして又兵衛は驚き一同の前に立つ幸村に「何、のんびりしてんだよ。早く策を立ててくれよ。俺達はうずうずしてるんだ」と言うと、全登は「私は何のために九度山へ行ったのです」と訴え掛け、盛親は「儂等はお主に従う」と牢人達の意思を告げ、勝永は「考えろ。どうすれば勝てるか考えるんだ」と幸村の策を求め、重成は「あなたは勝つ為に此処へ来られたのではないのですか」と幸村本来の目的を問います。これを聞いた幸村は小さく頷きます。他の牢人達も幸村に次々と訴え掛ける声を上げます。そこへ修理と秀頼が現われます。
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それを全員が平伏して迎えると、秀頼は幸村の前に立ち膝を突くと「望みを捨てぬ者だけに道は開けると其方は言った」そう言うと秀頼は幸村の手を取り「私は未だ捨ててはいない」と言います。幸村は「畏まりました」と答えます。
又兵衛は「よ~し」と言って立ち上がると牢人達に「え~い」と呼び掛け、牢人達は「おう」と返します。牢人達の掛け声が城内に響き渡ります。
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戦い続けると皆の意思が再び固まりました。

真田丸47話「反撃」感想おわり
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