真田丸感想50話最終回感想⑤幸村の進軍


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天王寺・岡山の戦いに於いて茶臼山に陣を構えて秀頼公を待っていた幸村ですが、勝永の進撃を見て徳川本陣への道が開けたことを見て徳川本陣へと進軍を開始します。

先ず幸村は茶臼山の目の前にいる松平忠直隊に向って指揮下の兵を先鋒、次鋒、本陣の数段に分けて突撃を開始。松平忠直は先の大坂冬の陣に於いて真田丸に敗れた雪辱を晴らし家康からの叱責を受けた名誉挽回する為に隊全体の士気は非常に高く兵数も真田隊の倍以上の数を擁しています。その数は真田の兵が三千五百、松平忠直の兵が一万五千と言われています。しかし向う幸村隊の兵士達も練度は高く、隊の殆どの兵士達は大坂の陣から合流した寄せ集め状態であるにも関わらず、その隊列を組む動きは一糸乱れぬもので見た者を驚かせたと言われています。いよいよ両者は激突、真田の赤備えと松平の嬬黒(つまぐろ)の旗が入り乱れます。
やがて真田隊が松平隊を押していく流れとなります。

一方の勝永は本多忠朝が敗れたことを知った藤堂高虎、井伊直孝が自分たちの布陣している場所から西に移動して勝永の前に立ちはだかり押し返そうとしますが、反対に勝永は豊臣方の遊撃隊である七手組みが加わり押し戻しといった攻防を繰り返しています。

そこに忠直隊の後方に控える浅野長晟隊が今宮方向へと移動したことから浅野隊が裏切ったという情報が流れます。浅野長晟は樫井の戦いにおいて塙団右衛門を討ち取ったことで名を上げていた事もあり、その事実は徳川が不利な状況に陥っているのではないかという憶測と自分の背後から浅野勢から攻められるのではないという恐れを呼び徳川方は背後から崩れる「裏崩れ」を起こします。
更に伊達政宗の陣に豊臣方に敗れた兵士達が逃げてくるのですが、これを政宗は一斉射撃で二百七十人余りを撃ち殺します。これによって武将である神保相茂は死亡したといわれています。後に神保の遺臣達が伊達家へ抗議をしたところ伊達政宗は「神保隊が崩れかかってきたので共崩れを避けるために撃った。伊達の軍法には敵味方の区別はない」と相手にしないばかりか政宗に処罰が下されることもありませんでした。
政宗の行動は恐らく戦場の状況を見て豊臣方が家康を討ち取る可能性を考え、このまま豊臣方が勝利した場合にも自分は味方したと言える様にする為の保険だったのではないかとも思えます。しかし其の後に徳川方の勝利が固いと見るや豊臣方の兵士千人程の首を上げるのは流石の伊達と言うべきでしょうか。
何れにせよ伊達政宗の行動を見て裏切ったと思った徳川方の兵士達は忠直の周りにまで雪崩れ込んで来る程の混乱を来す事態となり忠直隊は裏側からも崩されていきます。その様子を知った家康は旗本衆を送り混乱の収束を図ろうとしますが収まらず、このままでは敗れるしかないと悟った忠直はそのまま幸村隊と行き違い大坂城の方向へ進むことを決断します。
この忠直と幸村の戦いは、その凄まじさから後に「かかれかかれ越前衆、たんだかかれの越前衆 命知らずの嬬黒(つまぐろ)の旗」と歌われものとなり当時の子供たちが戦ごっこをする際に歌われる定番となりました。

幸村は忠直隊と行き違うと勝永の切り開いた活路を進み家康の本陣へと向います。
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真田信吉達の陣では三十郎が「我が方は討ち死に三十六、手負いの者は数知れず」と先の勝永との戦いにおいての損害を報告します。それを聞いた茂誠は「戦場では一人の勝手な振る舞いで多くの兵を失う事になる」と先走った信政を攻めます。これを聞いた信政は腰掛を跳ね飛ばして立ち上がると地べたに座り込み「腹を切ればいいのか」と居直りますが、信吉が「信政は大御所様をお守りする為に毛利勢に向かって行ったのです」と庇い、信政の傍に片膝を突き「お陰で大御所様のお怒りを受けずに済む」そう言うと信政の手を取り「礼を言うぞ」と言います。これに信政は目を合わせることも出来ず、困惑したように首を振り強引に信吉の手を振り解くと何も言わないまま陣を出て行こうとします。三十郎は「信政様」と声を掛けてこれを止めようとしますが信政は聞かずに出て行ってしまいました。三十郎は信吉達に一礼して後を追います。
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外に出た信政は膝から崩れ落ちると言葉にならない言葉を上げて地面を何度も叩き付けます。元々、真田の跡取りは正室の子である自分がなると思っていたものが信吉が嫡男となった事でそれを譲る事となり、それでも武道に於いて相手にもならない程の信吉よりも自分の方が上だと見下していた相手に自分が原因による大きな失態を見せた上に、それを庇われて格の違いを見せ付けられた悔しさに耐え切れずにいる信政を三十郎は傍に立ち何も言わないまま見守ります。
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そこへ家康本陣へと進む幸村隊が通り掛ります。三十郎は「源次郎様・・・」と思わず声を出しますが、信政は刀を抜くと切り掛かろうとします。それを三十郎は「なりませぬ」と懸命に止めようとしますが信政は強引に振り解き切り掛かろうと前に進みますが、幸村隊の迫力に切り掛かることも出来ず立ち尽くします。後ろに控えていた信吉隊の兵士達はこれを助けようと幸村隊に切り掛かって行きます。三十郎も信政の横を「お下がりください」と声を掛けて切り掛かって行きます。三十郎は何人かの兵士を切り倒して幸村に迫り幸村が馬の足を止めます。目の前で幸村と対峙した三十郎はやがて覚悟を決めると切り倒した兵の持つ槍を手に持ち幸村に気合の声を上げて突撃しますが、馬上の幸村は十文字槍で一旦受け止め、数瞬の間を置いて槍を弾き返すと、その勢いで回転させた槍の柄の部分で三十郎を強かに打ちつけると三十郎は地面に倒れ伏します。それを見た幸村は「小者に構うな」と号令を出すと再び進軍を再開します。倒れ伏した三十郎に後から続いていた作兵衛が「三十郎様」と声を掛け肩に手を置きます。
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三十郎は泣き、それは次第に叫ぶようなものとなり、やがて大粒の涙を流して嘆きます。遠ざかる背中に三十郎は「源次郎様~」有らん限りの声でその名を呼びますが背中は遠ざかり、やがて視界から消えます。
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幸村は家康の居る本陣へと真っ直ぐに突き進みます。

真田丸50話最終回感想つづく。
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