ペリー公園に行ってみた

ペリー公園の石碑 徒然日記

ここ最近は黒船来航について書いているということもあり、そう言えば自分の家から電車で一時間くらいの場所に浦賀はあるので遅れて取った夏休みを利用して行ってみようかな等と思って調べてみたらペリー公園なるものが存在していることが判明したので行ってきました。

場所は京急久里浜駅から歩いて行くなら20分程度の場所にあります。
私は徒歩で向かったのですが途中で結構な数の子供達とすれ違い、こんだけわんさか子供がいれば少子化も大丈夫だろう等と思いながら、でもこれだけの数の子供たちがペリーに会いに行って来たんだな等と思っていたら近くにある横須賀花の国に続く道から人が多く出て来るので、どうやらペリーとは関係ないことに気が付きます。そういえば頭にピカチュウの飾りを付けていたことを思い出し、ペリー公園でキャラ物をやるならペリーか船か海にまつわるものにするよな。確かに自分も子供の時分ならペリーよりもピカチュウの方に行くわ。近くにプールもあるし等と世知辛いことを考えながら歩いて突き当たりを左に曲がって少し歩くと見えてくる砂浜の真向かいにある小さな公園がペリー公園です。因みに公園を通り過ぎて真っ直ぐ少し進むと、これまた「開国橋」という涙ぐましい名前の橋が架かっています。
(歩くのがかったるい人はバスが出ています。JR「久里浜駅」または京浜急行「京急久里浜駅」からバスで「ペリー記念碑」下車)

黒船食堂

黒船食堂、たぶん名前の前に付いている字が消えているけどなんか付くよね?

ペリー公園のすぐ近くにある黒船食堂が儲かっているかどうかは謎です。
(自分が着いた時は既に店じまいしていたので入れなかった。残念)

ペリー上陸記念碑「北米合衆国水師提督伯理上陸紀念碑」

ペリー公園の中に入って一番はじめに目に付くのはペリー上陸記念碑です。なんでだ?日本人はなぜにこのような記念碑を取り敢えずぶち立てようとするのだ?という疑問符を胸に取り敢えず撮影。因みに「北米合衆国水師提督伯理上陸紀念碑」の文字は伊藤博文が揮毫したものです。因みに表書は日本語で裏側は英語です。日本なんですから日本が表です。英語書は裏側の隠れた位置にあるのです。仕方ない。こんな辺鄙な場所に外人がわざわざ見に来るとは思えないので仕方ありません。英語で書いてあるだけでも有り難く思って欲しい位です。
等と思っていたのですが帰って調べてみたら記念碑が作られた経緯はペリーと共に来航したレスター・ビアズリーが来日した際に久里浜に行ったけど黒船来航を記念するものが何もない!!と嘆いたことを米友協会が受けて作ったものでした。久里浜には外人も来るんですね。
しかし、この記念碑もアメリカとの戦時中にアメリカへの感情から一度は打ち壊されるという悲劇に見舞われています。しかし終戦となった1945年(昭和20年)の11月には再び建て直されることとなり1953年(昭和28年)にはペリー来航100周年記念が祝われる事となりました。その後にペリー公園が作られる事となりペリー記念館もその際に一緒に作られたようです。現在では公園の中にベンチがいくつか置かれていて恐らくは地元のおっちゃん達の憩いの場となり、公園の奥側は児童公園のようになっていて近所のガキがラジコンを走らせているのが微妙にウザいですが市民の憩いの場となっています。平和ってこんなもんですよ。多分。

ペリー記念館

ペリー記念館

公園に入って少し奥まった位置にあるペリー記念館の中に入ると教師に引率された学生さん達が記念館のスタッフの人からレクチャーを受けていました。
ここは来館者が希望すれば中のスタッフの人が15分程度の案内をしてくれるので初めての人でも安心です。まぁ、教師に何か知らないけど無理矢理連れてこられた感を醸して興味無さそうにレクチャを受けている学生以外に興味を持って記念館に訪れる人がいるのかどうかという疑問には触れない事とします。
私もレクチャーを聞いてみたいと思ったのですが途中からでは、よく分からないので先に2階部分から観覧して様子を見ることにします。
2階部分には主に下記のような資料が展示されていました。
・ペリー本人の資料
・浦賀の絵巻もの
・御用人の人たちの史料
・ペリー来航時のジオラマ

ペリー本人の資料を見ていて思ったのですが、意外と黒船を率いて来た間違いなく主役の一人であるペリー本人への関心が薄かったことに気付いたので、この部分は後に補う必要があると思いました。ここは一丁、黒船来航をアニメ化して何故かペリーが女体化して大砲を片手で軽々と扱ったりすれば現状も変わるのではないかと思うので、どこかの売れないアニメ制作会社辺りで検討して頂きたい所です。しかし、ペリーの写真を見ると曲者っぽいおっさんだなぁ等と失礼なことを思うのですが、記念館の肖像は少し格好良く盛られて描かれているように思えます。

残念ながら記念館自体は決して広い所ではないので2階部分だけなら、じっくり見ても15分もあれば十分です。

そして1階部分へと降りると学生さん達へのレクチャも終わっていたので、誰か他の人が案内希望を出した所に便乗出来ないかと思ったのですが、生憎と私以外に希望者がいなかったようなので受付にいる人の良さそうなおっちゃんに案内を依頼しました。
案内自体は第1回目のペリー来航のことをメインにして話してくれました。レクチャを受けてみて思ったのですが、例えば黒船来航について調べてレポートなどにまとめなくてはならないとなった際には先ず、ここで案内を受けてみると概要が分かって良いかもしれません。

他にも来館した人の楽しみを奪ってしまうので詳しくは書きませんが1階部分には黒船来航の際に幕府側が偽の役職者を送り込んだりといった今ならありえないと思うようなことが行われていたことを教えてくれる資料の展示もあって面白いと思いますよ。

他にも、こういった記念館ではお約束のスタンプも存在しているのですが自分で押すのではなく、受付の人に頼んでパンフレットに押して貰うものになります。私はレクチャを行ってくれたおっちゃんと早過ぎる再会をして若干気まずい空気の中でパンフレットに押して貰いました。

久里浜港

久里浜港

公園を出た帰りには目の前にあるペリーの来航した場所を臨むことの出来る砂浜から海を眺めて帰ると癒されて良いかもしれません。本当に猫の額位の狭い砂浜ですが、黒船など知らぬというカップルが貝殻を拾っているのが邪魔くさいのを除けば良い場所です。
砂浜から見える突堤には火力発電所が広がり、海を正面に向いて左側には少年院や拘置所が置かれています。時の移り変わりと共に兵練所があったから黒船と戦うことになっても大丈夫だろうと思っていたら思ったより遙かに巨大な船が来て勝てそうにないな、これは、となった場所に今では悪人の収容される施設と世間にせっせと電気を発電して供給する場所となっています。

大体、駅に着いてからの所要時間としてはのんびり回って大体3~4時間といった所でした。これに食事する時間等も加えると大体半日位は楽しめると思いますよ。
他に主要なイベントとしては毎年7月中頃には久里浜ペリー祭花火大会なるものが開催されます。これは上陸記念碑前で1947年(昭和22年)の7月14日でペリー上陸95周年記念式典が行われたのを機会にして始まったもので、現在の内容としては3500発の花火を久里浜港から打ち上げるのをペリー公園から観覧することが可能です。同時期の昼間14:00~14:45には水師提督ペリー上陸記念式典なるものも公園内でひっそりと開催されているそうです。詳細が分からなかったのでこれからも開かれるか多少の疑問符が付くので興味のある方は一度お問い合わせの上で行ってみると失敗が無くて良いと思います。
(2018年の情報にて更新)

それでは

ペリー記念館
所在地:〒239-0831 神奈川県横須賀市久里浜7ー14
開館時間:9:00~16:30
休館日:月曜日(祝日の時は翌日)年末年始
ペリー記念館電話番号&FAX:046ー834ー7531