アユさんも学校に通っています。
ドラマ冒頭の方で何で三つ編みにしてるのに口紅はしっかり塗ってんだよ。
コスプレ感の拭えないセーラー服姿だという印象を抱いていたので、あえて忘れるようにしていたのですが福岡から東京に出て来たアユさんは無職の人ではなく、女子高生でスターを夢見る事務所で雑に扱われる花の女子高生であり、無職の人とは明らかな一線を画すことに成功している人です。従ってしっかりと学校に通っています。
しかし悲しいかな、この頃のアユさんは歌姫でも何でもないドラマのちょい役を演じる雑魚キャラに過ぎません。
そのため学校に行って台本を読んでいれば同級生から
モブ1「どうせ大した役じゃないんでしょ」
モブ2「セリフもどうせちょっとでしょ」
と言い当てられてぐうの音も出ないと言うありさまです。
下積みって本当に辛いですね。
がんばれアユ!訴訟は勘弁してくださいね。
そんな踏んだり蹴ったりなアユさんにも友達が出来ます。
一人屋上で台本を読んでいるアユさんの所に「私、玉木理沙」と言って勝手に自己紹介を始めてアユさんが明らかに引いているにも関わらず一人で喋ってグイグイくる彼女に「どうも」とあからさまな壁を作った敬語で応じます。
どうやら祖母はアユさんに東京で自分からグイグイ来る奴は泥棒か詐欺師のどれかだよ的なことをしっかりと教育しているようです。
しかしアユさんが明らかに引いているのに「Hey!!brother」と言葉を掛け続けられる玉木さんは精神力が凄いのか単に空気が読めないだけの人なのか判断に迷う所ですが、それに対してあっさり掌を返してハイタッチできるアユさんも流石です。
このシーンを見て二人は何で友達になれたんだろう?と3秒くらい悩んだのですが、自分なりに考えてみました。
学校の屋上は基本的には鍵が掛けられています。
そこにアユさんがいるということは窓パリーンッかドア鍵をピッキングで解錠するかして侵入しているんですよ。玉木さんはその姿を見てシンパシーを感じたか、アユさんが3行位の台詞に悪戦苦闘している姿にこいつは明らかに自分より下だと確信した。
「あんたのこと気に入ったから、あたしの手下にしてやるよ」的な勧誘に始めは壁を作りますが、実はそう言うの嫌いじゃないぜ。となってハイタッチとなっているのかもしれません。もしかしたら家族の生活を背負うアユさんなので、芸能界がダメだったら玉木と組んで泥棒も良いかもね位は考えていたのかもしれません。
筆者はアユさんにも何れ友人が出来るだろうとは思っていたのです。
聞く所によるとですが、女優の松岡茉優は高校で友達が出来ず、体育では持ち前の演技力を発揮して二人一組でやる体操を一人でするという面白い高校生活を送っていたそうなので、我らがアユさんも同じように独りで組み体操のピラミッドをやるという暴挙に出て欲しかったのですが、それだと流石にお茶の間もドン引きしてしまうと思うので、ここはよくあるご都合主義としてアユさんに突然「アニキ」とか言って来てオマエはいきなり舎弟で良いの?という友人が出来るのかと思ったのですが、リアルにこいつは下に違いない的なマウンティングを含めて友達になりたいという人間が出て来るという展開には意表を突かれました。
まぁ確かに知らないドラマのチョイ役Aで2、3行の台詞では尊敬する要素とは成り難いと言わざるを得ないので考えてみれば致し方なしという気がします。
しかし視点を変えれば、これは芸能界という生き馬の目を抜く厳しさを物語る布石でもあるのかもしれません。
薄っぺらい友人同士は直ぐに仲違いするし片方が成功すれば直ぐに妬みや恨みの対象となって敵対するという、後に歌姫となってトップに立つ者の孤独を描くための準備であるのかもしれないと一瞬だけ考えたのですが、多分そんなことはありません。
そんなこんなで我らがアユさんに玉木理沙という友達が出来ました。
良かったね。
最後に鍵の掛かっている場所に勝手に侵入するのはやめような。