「一番の理解者。いつでも『普通』を押しつけず、素の自分を受け入れてくれた」と、非行少年・少女たちから「父のよう」と慕われてきた牧師が12月8日、覚醒剤取締法違反(使用)の疑いで緊急逮捕された。逮捕されたのは森康彦容疑者(64)。経歴は元暴力団員だが、牧師として子どもたちの支援をおこなってきた。
引用:集英社オンラインより
容疑者は元暴力団だったが牧師として子ども達の支援を行い虐待や貧困、薬物などで苦しむ青少年達の支援を行ってきた人物です。
その人物が覚醒剤取締法違反、つまりは薬物の使用疑惑で逮捕されました。
このニュースを見て「地獄への道は善意で舗装されている」という言葉を思い浮かべました。
もしかして慈善事業は反社会的集団と相性が良いのかもしれないと思ったので、その理由を書いてみます。
先ず今回の事件を例として挙げると、薬物中毒の更生施設というのは覚醒剤などの麻薬を取り扱う業者にとって、喉から手が出る程ほしいと思う情報を持った施設なんじゃないかと思いました。
意外と新規顧客を探すのは大変?
先ず自分が覚醒剤等を取り扱う売人だったらと考えてみます。
販売する覚醒剤を仕入れる問題はクリアしているとしましょう。
後は覚醒剤を販売して金にするだけです。
その為には顧客を探さなくてはなりません。
しかし主要顧客となる麻薬中毒者は既に決まった売人が付いている可能性が高い。
なぜなら麻薬という製品は購入者も罰せられるので、どこか安い他の業者を探すといった手段にはリスクが付きまとうので、麻薬中毒者が他と比較するとは考えづらい。
従って、一度顧客となった麻薬中毒者は大抵の場合は同じ売人から購入を続ける公算が高い。
依って自分が新たに売人となった場合、新たに麻薬中毒となる人間を自分で増やす必要があります。
しかし覚醒剤を使用するということはイコール廃人街道をまっしぐらに進むことになるということ位は小学生でも知っています。
その上で麻薬中毒者を作る手段は何かと考えてみると意外と思いつきません。
例えば適当な人間に無理やり覚醒剤を打ったとしても警察に駆け込まれたら自分も逮捕されますし、上手く逃げることが出来ても高価な覚醒剤は無駄打ちとなるので丸損です。
他に思いつくのは芸能人を使うとかですかね?
芸能人なら騙して覚醒剤を打って意識が混濁させている間に発生させた痴態を動画にでも収めて、これを公表して良いのかとでも言って脅迫すれば、芸能人自身のイメージ悪化が避けられない。これが女性なら確実に芸能人生は終わります。
そういった状況に置かれて警察への通報を躊躇している内にずるずると中毒者になっていっていつしか資金も枯渇。気付けば芸能人の友達なら芸能人か金持ちなので、売人から自分の友達を紹介してくれれば無料で覚せい剤をあげるよとでも言われて同様に麻薬を使えばそのまま芸能人生を断たれる優良顧客のネットワークを作るといった所でしょうか?
とは言え、これだって何れ誰かが気が付いて警察に駆け込むか密告するかされたらお終いです。
それに先ず怪しい薬を使ってくれる程の信用を芸能人から得るのは至難の業なので、誰にでも出来る手ではありません。
次に誰が薬物を買うか考えてみると元薬物中毒者です。
薬物中毒と言うのは繰り返される傾向があります。
これは芸能人の田代まさしが例として挙げられます。
更に都合の良いことに元麻薬中毒者は一旦は薬物から離れているので同時に業者とも離れています。
そして一度は薬物中毒に陥っている実績から麻薬の快楽を知っていて更に薬物に手を出し易い社会的に孤立している状況か快楽に弱いなどの人間的な性質を有している可能性が高い。
しかも中毒になった時に何だかんだ言いながら覚醒剤の購入費用を賄っていたということはそれなりの資産を持つか資金を稼ぐ手段を持っている。
つまり薬物の業者にとって元麻薬中毒者というのは今度は自分の良き顧客となる可能性の高い人物ということです。
優良顧客はどこにいる?
この人たちを見つけようと思ったらどうしたら良いでしょうか?
麻薬中毒になった人たちが集まる場所。
それは薬物の更生支援施設です。
しかもこういった支援施設は儲からないので競合が少なく、更に上手くいけば国から補助金や個人からの寄付金も期待できるので施設のランニングコストは実質掛からずに運営出来るかもしれません。
こういった事業であれば国からの税務調査でそこまで深く調査を受けることも無いので資金清浄にも使えそうです。
換金手段は?
人が集まるということはそれだけで力になります。
例えば何かの政治的活動をする際に集まる人数が多いだけで大きな圧力を掛けることが出来ます。
これらの人たちが普段過ごす維持費をどうするかと言えば生活保護を使った貧困ビジネスの例もあります。未だに薬物の影響から逃れられないとでも嘯いて生活保護を受けさせて普段は適当な下働きでもさせて政治的な要望が出た際には動員。
女性なら他にも換金する手段が考えられます。
利益を生み出せるならビジネスである
悪とは何でしょうか?
それは弱さから生じるものです。
暴力団も元は社会から疎外された人たちの集まりです。暴力という手段を持っているが基本的には社会的に弱い人たちが集まって出来たものです。
しかし今の時代に暴力で訴えて物事を進めることは相応のリスクが伴います。
従って現代の暴力団というのは暴力という背景を持つが基本的には暴力手段を除いて社会的に弱い属性にある人達が集まっているにも関わらず利益を出すことの出来るノウハウを持った集団ということです。
つまりは合法非合法問わず弱者を金に換えるノウハウを持たなければ生き残れないのが現代の暴力団なんだと思い至ります。
他にも新興宗教等もこれにあたるでしょう。
集めた人たちを洗脳するということは、洗脳することによって利益を生み出す仕組みを持っているということだからです。
しかし、いくら社会的な弱者といえど自分から喰いものにされると分かっていて進んで暴力団や新興宗教と関わる人間は稀です。
その為に貧困ビジネスを展開する暴力団や新興宗教はビジネスの元となる弱者や信者を仕入れる為に苦労しています。
どうにか効率的に利益の元となる人間を仕入れることの出来る手段を考える筈です。
では、弱者が集まる場所はどこでしょうか?
それは慈善事業の行われる場所です。
性善説で人は救えないのかもしれない
以上のように慈善事業とは本来であれば善意によって営まれるものである筈ですが、それによって救われる筈だった人たちを換金するノウハウが存在すれば、そこはビジネスの仕入れ元でしかなくなってしまう恐れがあります。
人を救うという善意によって敷かれた道の先に反社会的組織によって喰いものとされる地獄が待っている可能性がある。
殆どの慈善事業と言われるものの殆どは正常に運営されていると思いますが。そういった危険性を孕んでおり例外を除く仕組みのようなものが必要なのかもしれません。
的外れなことを書いていると良いですが…。
それでは今日はこの辺で