鬼怒川温泉 ホテルニューおおるり攻略法

ホテルおおるり 徒然日記

どこか雑に旅行に行って温泉に入って適当に飯くって酒飲んで寝たいと思ったので鬼怒川温泉に行って来ました。

半年か一年に一度くらいの割合でこういった雑旅行に行きたいと思います。
そうなると別に観光地や名品や名産を目当てにするでなく、名物料理を目的にするでもないので都内近郊から1~3時間以内に辿り着ける場所にある手頃な値段のホテルや旅館を探します。
こういった条件に当てはめると大体は熱海か湯河原に落ち着くのですが毎回おなじ場所に行くのも芸が無いので今回は特急に乗れば2時間程度で着く鬼怒川温泉に行って来ました。

ホテルニューおおるりに決めた理由

宿泊先はホテルニューおおるりにしました。
決め手はずばり値段です。
二泊して1万5千円以内に収まるというのはでかい。
更に晩のバイキングには一人用の小さな鍋と一品料理も付いてアルコール一杯無料。
正直、伊東園ホテルの系列も近くにあったので迷ったのですが基本バイキングのみで鍋は付かなかったので今回はこちらにしました。
(代わりに伊東園はアルコール飲み放題が付くのですごく迷った)
何と言うか温泉地に行ってビール片手にしょぼい鍋を適当に突っつきたくなったのです。

ホテルの場所

ホテルニューおおるりは駅から歩いて大体10、15分の鬼怒川大橋を渡った先にあります。
橋を渡る手前位にセブンイレブンがあるので部屋飲み用のアルコールや適当なつまみを買ってからホテルに向かうと良い感じです。
仕掛けられている罠としては栃木名物レモン牛乳につい手を出してしまう所ですかね。
また店も上手くてビールのすぐ横位に置いてあるんでついつい手を伸ばしてしまうんです。

栃木県名物レモン牛乳

栃木県名物レモン牛乳


セブンイレブンの思惑通りにレモン牛乳を買って二日間位かけて美味しく飲みました。
カロリー高いんだろうなぁという美味しさですが後悔はありません。

緑に呑み込まれつつある楯岩橋バス停

楯岩橋バス停


そして準備万端でホテルに向かうべく立岩橋を渡ろうとする橋のたもとのバス停が植物に埋もれ掛けているのを見ると、駅前の何も無さと相まって「ああ、鬼怒川は今まさに森に帰ろうとしてるんやな…」等と思います。

そして橋を渡ってすぐのところにホテルは建っています。
正面の駐車場を渡ってホテル入口へと向かおうとすると入って直ぐ脇にある従業員用の作業スペースか何かへ続く階段の入り口に大きな蜘蛛の巣が張ってあってビビります。
そしてこれまた従業員用の入り口か何かに壊れた自転車が打ち捨てられているという半端ない世紀末感。
アレか?
これはタヌキに化かされて朝起きたら枯れ葉の中にいて温泉だと思っていたのは肥溜めで食べてたのは泥団子のアレか?
と警戒しますが天下のリクルートの運営するじゃらんの審査を通ったのだから大丈夫だと自分に言い聞かせます。

プレイ中の鹿

プレイ中の鹿


そして無事エントランスに到着。
その前には縄で縛られるプレイでお楽しみ中の鹿と熊のはく製がお出迎えです。

お楽しみ中の熊の剥製

お楽しみ中の熊(ややキレ気味)


なるほどね。
最近は猫も杓子もコンセプトを持ちましょうみたいな空気ありますしね。
コロナ禍で一旦休館して6月から再開したっていいますから、
そうでしたか、休館中も再開に向けてコンセプトを練っていた訳ですね。
しかし縄でのプレイをコンセプトに据えるとは随分と尖ってんな…。
でも、俺、一人だよ?
自縄自縛?
と思いながら近寄ってみたら、なんかロープに小さい電球みたいなのが付いていたので夜になるかクリスマスでも迎えた日にはピカピカ光って「まぁきれい!」にはならないと思うけど何かそんな感じを狙ってのもののようでした。
(夜に確かめてみようと思ってはいたんですが、酒飲んだらどうでも良くなっちゃったんで実際に毎日光っているかどうかは不明)

そして意を決して中に入ると鳥の鳴き声や何かの野生動物の鳴き声でお出迎えです。
そうか、ホテルニューおおるりは森に呑み込まれてしまったのだな。うんうん斬新だな。てっきりタヌキに化かされて枯れ葉の布団で眠るかと思ったけど、これ普通に枯れ葉の布団でお眠り下さいって案内される奴だと覚悟を決め、枯れ葉に潜んでる虫にかまれたらどうしようと思っていたら、何か大自然の中のホテルというPRの為に動物の鳴き声をBGMとして流しているだけでした。

そして受付へ…

そんなこんなでチェックインします。
受付のばばあもあんまり動きが見えなかったんで初め置き物かそれともしたら「ペッパー君」に人間味を持たせた「バッバー君(さん?)」かと思ったんですが、近付いたら反応してくれたんで人間でした。
いやぁてっきりね。
ホテルの人にコレ良く出来てますね?なんて聞けば
「ああ、これね。道に落ちてたから拾って来たんさぁ
そしたら何とかバンクの禿が返せとか言って来たから誤魔化すのに、
いや、ゲフンゴフンッ。
人間味がないから
丁度、何十年と働いてた婆さんが亡くなったちゃって、
もっとここで働きたかったみたいなこと言ってたからさ、
その皮さ上から被せたんさ。
温かみがあって良いでしょ」
みたいなスプラッタなこと言われるかと思ったんですけど杞憂に終わりました。

普通に受付をして貰います。
因みに屋上露店風呂は完全予約制なので入りたい人はここで予約も一緒にしておくと良いと思います。
宿泊プランに付いていれば晩のアルコールワンドリンク一杯無料券もここで貰えます。
部屋に行ってグダグダしてたらその無料券を無くして焦ったのですがフロントに電話したら再発行してくれました。
ありがとうございます。お陰で美味しいビールが飲めました。

部屋について

部屋の中はきちんと清掃されていましたがぼろいです。彼女としっぽり用途には向きません。
部屋にシャワーと浴槽が付いているタイプなら浴室の扉を開けると下水臭いです。
扉を閉め切って換気扇を付けておけば気にならないのでお風呂は大浴場を使いましょう。
私は何でわざわざ温泉に来て部屋のシャワーとか使うの?海に来てプールに入るタイプなの?と思う人なので、これはあまり気にはなりませんでした。
でも和室に何でベッド?
ベッドの方がメイキングとか面倒そうだし布団敷きでも良いのではと思ったのですが海外からのインバウンドでの団体客が多くてベッドのリクエストに応えたって感じなんですかね?
それと冷蔵庫もボロい。コンプレッサーが唸りを上げて寝れなかったので寝る時はコンセントを抜いて対処しました。

口コミの批判について

正直、よく考えずにホテルを決めたのでネットの口コミとか殆ど見ていませんでした。
行きの電車の中で暇つぶしにチェックしてみたらゴキブリの死体が壁に貼り付いてたとか露天風呂の中に虫が!!とか色々と不安になることが書いてあったのですが、きっとそれをチェックして期待値が限界まで下がっていたのが良かったか分かりませんが普通に過ごせました。
ただ虫に関してはホテル自体が大自然に呑み込まれそうなっているような場所にあるので夜に窓を開けたら普通に入って来るので気を付けましょう。
って言うか夜になって窓を開けて涼もうとしたら虫が普通に入って来たので部屋が暑かったらおとなしくエアコンを付けましょう。
でも大自然の中にあるのがこのホテルの長所でもあるのでこの辺は仕方ないのかなとも思います。
それが嫌なら都心のホテルに行くか潔く諦めましょう。
でも網戸とかあると川のせせらぎを聞きながら涼しく眠れて気持ち良さそうなので、そこは少し残念でした。

それと無線Wifiが届くのはロビーだけです。自分の携帯でネット無制限の契約をしていないなら読売新聞と日経もロビーに置いてあるのでコボちゃんでも読みながらアマプラ動画でもスマホにダウンロードして部屋で見るが吉です。

お風呂について

この様子だと露天風呂は大丈夫か?
コガネムシ位までならさわれるけど蛾は無理、やっぱり鱗粉が毒っぽくて怖いし触るとボディが柔らかいのが尚更むりとか思いながら入ったのですが特に問題ありませんでした。
ただ、これは夏真っ盛りになってくると違ってくるのかもしれません。

それと露天風呂の眼下に流れる鬼怒川沿いの狭い河原からだと、風呂場は下から仰ぎ見る角度になるので下半身は見えないかな?。
まぁ河原に続く道も見当たらないので男なら特に気にしなくて良いと思っていたら、昼間になったら鬼怒川のライン下りをしている人たちの嬌声が聞こえたので、仁王立ちになって「ワシの股間の山でもキャーキャー言って下せえ!」と言える位の御仁ですと尚のこと楽しめるかもしれません。
女風呂の方はたぶん何かしら対策がされているんじゃないかとは思うのですが、ホームページなどでこういった対策をしていますよという告知がされていないと若い女性は不安になると思うので、別に減るもんじゃないしあたしゃ気にしないよという高齢のご婦人が持つ大らかさが無いと選択肢から外れてしまうのではないかという懸念があります。ホテル側で利用しようと思っている女性を安心させるPRをしてあげると選択肢に入って来る人も増えて来るんじゃないでしょうか。

それと着替え場の籠の中に部屋鍵を置いておくのは心配なので貴重品ロッカーが欲しい所です。

因みに露天風呂の排水は川に垂れ流しとのことで石鹸やシャンプーは使えません。
なのでホテルに着いて先ず入るのは石鹸等が使える大浴場の方で身体を洗ってから、次に入るのが露天風呂という流れになります。

大浴場の方はお湯にゴミが浮いてて嫌でした!みたいな口コミもあって不安だったのですが、実際に行ったら湯船の中に本当に細かい茶色いのがたくさん漂ってました。
でも、これは汚れやゴミでなく温泉の成分が固まった湯花みたいですね。

それと浴場がきちんと掃除されているかどうかは湯船の壁(背中とか付けるのに丁度良い場所ね)を触ってぬるっとするかどうかで見分けると良いと聞いたことがあります。
触ってみたところ特にそういった感触はしなかったので日中の入れない時間帯で頑張って掃除しているみたいです。

シャワー等は勢いよく出てくれるのでしっかりした人がボイラーを担当して継続的にメンテナンスしていると思うので温泉に力を入れている宿なんだと思いました。
そして夜中もお風呂に入れるのが地味に嬉しいです。

泉質は大浴場も露天風呂も共通して本当に良かったです。
本物の温泉に久しぶりに入れました。

食事について

食事の時間はネットだと17:00から約70分とありました。
実際に私が行った時は17時30分からだったので宿泊人数などによって前後するのかもしれません。
でも17時は早ええよ。
夜中になったら腹ペコにナッチャウヨ!とか思っていたのですが、コンビニで買い込んだ酒を飲んで、つまみをぱくぱく食べてたらあんまり気になりませんでした。
小さな子供連れの場合は夜食用に何か食べるものを用意しておくと良いかもしれませんね。

食事はバイキングですが値段が値段なので贅沢は言えません。
比較対象として同じバイキング形式の小規模な伊東園ホテルと比較すると料理の種類はアレの3分の2位かな?
刺身は速攻で無くなってました。
補充もされていましたが、この辺はどうかな?
無限に補充されるとは思わない方が良いと思います。

でも個人的には菜の花のお浸しともつ煮込みがツボでした。
これと小さい鍋と小料理を適当につつきながらビールを飲んでるだけでも結構満足でした。
(私は二泊したんですが鍋と小料理は日毎に違うものになってました。それ以降どうなるか知らん)

アルコールはお酒を入れてくれる所があるので、そこに並んでフロントで渡された引換券を渡せば店員さんが入れてくれます。
ビールのお代わりは一杯220円でした。
(2022年9月時点)
注意点としてはお代わりは新しいコップでなく1杯目に飲んだ器に入れるので持って行くスタイルなので忘れずに。
料金は現金払いでなく鍵を見せて部屋番号を言うと帰りのチェックアウト時に一緒に支払う形式です。
この辺も浴衣だと財布を持って歩けないので有り難い。
ただ店員さんの数が足りていないのかタイミングによっては捕まえるのが少し手間でした。
(思い切ってアルコールをセルフで飲み放題にしても良いのでは?と思ったけどそうすると近くの伊東園ホテルに値段で勝てなくなっちゃうのか・・・。規模を考えると仕入れで勝てるとは思えないのでやっぱり難しいね)

惜しいホテル

ここの主な収益源は老人会とインバウンド等の団体利用なんだろうと思いました。
他に利用するのに向いていそうなのは家族旅行と一人旅、それと仲間内のグループ旅行。
カップルで行くと言われたら悪いことは言わないからもう少し金積んで別の所に行けってアドバイスします。
と言うか女性がホテル選びをすると口コミも隅々まで目を通します。
男の私ですら不安になる位の口コミなので、これが女性なら高い可能性で選択肢から除外されます。
なので、やはり口コミに書かれている不評に対してカウンターの返信を書くとか(例えば大浴場の湯花について逆に良い温泉の証拠であらるというPRをしたりとか)してホームページなどでPR出来ないとインバウンド以外の日本人相手はじり貧なんじゃないかなというのが率直に思った所です。

正直、現状のホテルの敷地近くの下に降りる階段入口に蜘蛛の巣が張ってあったり壊れた自転車が放置されているのは論外です。と言うかお客さんが一番初めに目にするような場所は特にきれいにしないとダメです。
大きなホテルなので全てをきれいにするのは人的リソースからして無理なのは理解できます。従業員スペースや作業用のスペースまで清掃の手がまわらないというのも理解できますが、せめてお客さんがホテルに到着して一番初めに見る所くらいはきれいにしておかないと不潔なホテル認定されます。部屋とかはきちんと清掃してあるので毎日のルーティンで入っている個所以外の、誰かが気が付いたら清掃するといったような場所の清掃が弱いんだろうなという印象です。もったいない。

勝手に改善提案

とにかく1に清掃、2に清掃。3、4が無くて5に清掃。そうしないと清潔感は漂いません。
ホテル全体に漂う場末感は薄暗いのも一因です。

そこをクリアしてきちんとPR出来ればカップルは無理でも泉質の良さを活かして天然温泉が美容に良いとか何とか適当なこと言って女子会とかを引っ張って来れるポテンシャルは十分にあります。

口コミだけ見ると魔窟なのか?みたいな印象を受けますが、割と普通に過ごせますし温泉の泉質は本当に良いので、もう少し評価されても良いホテルなんじゃないかと思ったので今日は書いてみました。

それでは今日はこの辺で