買い物したら店員さんに情けを掛けられた話

これ下さい 徒然日記

買い物に出掛けて来ました。
大体こういった日常の報告みたいなことを書く時は酷い目に遭ったグチを書く時が多いのですが今回は珍しく酷い目に遭遇することなく、更に目当ての品を相場より安く手に入れることは出来ませんでしたが代わりに掴まされることもなく購入することが出来ました。

私は買い物に行った際の店員さんの対応にその場でブチ切れたことは一度もありません。
家に帰ってから、いや、アレは酷すぎだろとブチ切れたことが何度かある位です。
その場合はこのサイトに思う存分にグチを書き連ねるか枕を涙で濡らすことによって忘れようとします。

そんな私が買い物に出掛けるのです。何事も無い筈がないのです。

今回はヘッドホンの購入しようと出掛けてきました。でも新品だとやたら高いし型落ちで中古なら安いだろうと考えて中古ショップに来たのです。
通販で実店舗より安く買える場所はいくつかあったのですが、やはり実物を目にしたいと思ったのと一日も早く手にしたいという思いから通販より千円程度高いにも関わらず実店舗での購入を考えたのです。

お目当ての品は直ぐに見つかりました。
ショーウィンドウの中に入っていたので店員さんに開けてくれるように頼もうとしますが近くに見当たらないのでレジの方に向かって見つけます。
「すいません。ショーウィンドウの中の品が欲しいのですが」
そう見つけ出した店員に声を掛けるとラベルか何かに書き込んでいる途中で何も言わずに書き込み終わるまで私を待たせてから「・・・はい」と答えてくれました。
そうしてマイペースでショーウィンドウに向かうと面倒くさそうに開けてくれます。

そこで確認可能ですのラベルに気付いた私は、欲しいと言ったことなど気にせず「じゃあこれを試したいです」と言ってやります。

店員さんは意外にも「分かりました」と気軽に応じてくれました。
しかも「良かったら自分のスマホに繋いで試してみますか?」とまで提案してくれます。
驚きました。
私はてっきりいつものことだから舌打ちの一つでもかまされるんじゃないかと思っていたのです。
まさかのこちらの為になる提案をしてくるなんて・・・。
このヘッドホン・・・。不良品なのか?
と訝しがりながら自分のスマホとヘッドホンをBluetoothで接続します。

そして私が購入したかったのはSONYのWH-1000XM3という機種です。
これのノイズキャンセリング機能を使って耳栓代わりに使用することで静寂な世界を手に入れたかったのです。
そこで店員さんにノイズキャンセリング機能を試したいと申し出てみると「分かりました」とこれも表情を変えずに応じてくれます。
そして使用方法を聞くと、たぶん何かボタンを押すと使えると思うんですけどね・・・と教えてくれます。
どのボタン?
と聞き返すとおもむろに胸ポケットからスマホを取り出すと調べ始めてくれました。
3分位ですかね?
残念ながら答えを導き出すことの出来なかった店員さんは何も言わずにカウンターの内側にあったPCで今度は調べ始めてくれました。

すると答えを出したのか戻ってくると、このボタンを押して下さいと教えてくれます。
おお!それではポチっとな!
「充電してくれ」と聞こえて来ます。
そのことを伝えると今度は「じゃあオプションでケーブルで繋げることも出来るので、これで繋げましょう」とまたも提案してくれるのですが今度は残念ながら私のスマホにはイヤホンジャックが付いていないのです。
すると今度は店員さんはモタモタとオプションのケーブルを取り出して自分のスマホに差し込むと店員さん自らがヘッドホンを付けて確認すると、どうぞと渡してくれます。

お、おう・・・。いや、コロナとかもあるし、ちょっと嫌かなあと思いながらも付けてみるのですが、やはり充電してくれのアナウンスが・・・。
そうして充電をお願いして10分位で戻ると伝えて店内をブラブラします。

そうして10分後に戻ると店員さんは待っていてくれてヘッドホンを渡してくれます。

店内をブラブラしている内にエアコンの音が集中してやたらうるさい場所を発見したので、そこで試して良いか聞いて、そこで改めてヘッドホンを付けてノイズキャンセリング機能を試してみると・・・。
騒音が一気に和らぎました。
残念ながら完全なる静寂な世界は訪れませんでしたが、まぁ外からの声を完全にシャットアウトしてしまうと、それはそれで問題なので購入を決めます。

そうして少し離れた場所で待っていてくれた店員さんに購入しますと伝えると品の包装を始めてくれます。
そして俺様のヘッドホンをカウンターにぽいっと投げ出してくれます(まぁ5cm位の高さだけど)
もっと大事に扱えや!
とそれを見て思いましたが、まぁアレで壊れるとも思えないので黙っていると、店員さんはヘッドホンを濡れティッシュで拭き始めてくれます。
そうして会計を済ませて無事に購入することが出来ました。

私は正直、店員の所作はかなり細かく見ていると思います。
実際に口に出したら相当うるさくてやりにくい客として扱われて嫌な雰囲気になるだけなのと、逆切れされたら怖いから黙っているだけです。

店員さんの対応についてダメ出しを下記項目に書いてみます。
・目の前にいる客の声掛けに返事もせず自分の作業を優先して待たせる
・体に直接取り付けるヘッドホンを自分で取り付けたものを拭きもせずに付けろと渡して来る
・購入の決まった商品を台に投げ置く

でも店からの帰り道も今の時点でも特に頭には来てないです。
いつもだったら涙で枕を濡らしていると思うのに不思議です。

そこで今度は逆に店員さんの良かった所をあげてみます。
・試すにあたって良い提案をしてくれた
・手際はそんな良くなかったし一生懸命そうでもなかったけど操作方法については面倒がらずに調べてくれた(待たせたことについて一言位詫びろや!とは思った)
・ヘッドホンの試し方についてこちらの要求を文句も言わずに呑んでくれた
(しかも私が気にならないように少し離れた位置で待っていてくれた)

私が今回の買い物で一番気にしていたのはヘッドホンのノイズキャンセリングがこちらの想定する程度に機能するかどうかです。
それを知る為に

・操作方法
・実際にうるさい所で試す

以上の点が必要だったのですが、これらの項目を全て満たすことが出来ました。

この店員さんは確かに手際も悪く愛想もありませんでしたが、こちらがヘッドホンを購入するにあたって必要なことを全て満たしていた上にプラスαの働きをしてくれていたことに気付きます。

ここまで書いて気付いたのですが、私の店員対応での怒りスイッチは見え透いた誤魔化しです。これをされるとバカにされた気分になってしまって「じゃあ、やっぱり結構です」とか言って何も買わずに帰って困っていたりしたのです。

苦い思い出として甦って来たのですが、某大手家電量販店で欲しかったものが相場の半額近くの値段で売っているのを発見!大喜びで買おうと店員を呼んで、その時に設置方法について質問したら「大丈夫ですよ」とオマエ何も分かってないだろうといった感じで返されて「ああ、そうですか。じゃあやっぱり購入はキャンセルで」と言い残して帰って大後悔したのを思い出します。
(後日amazonで定価購入)

更にですよ。
帰ってから購入時に取扱説明書は欠品だったのでネットでダウンロードして見たことで気が付いたのですが、ヘッドホンのノイズキャンセリングボタンと電源のボタンは本体の右耳部分の隣り合った場所にあります。
ヘッドホンを装着して操作する時には手探りでボタンを押すことになるのですが、私はどうやらノイズキャンセリングボタンと電源ボタンを間違えて押すケースが多いということに気が付きました。
そして電源ボタンを長押ししないと充電の残り具合を教えてくれます。
そうです。私は店員さんに「なんか充電してくれって言ってます」と伝えていたのは、ノイズキャンセリングのボタンを押していると思って電源ボタンを押して「フォーリンチャージ」と聞こえて、あん?充電を落とせ?充電しろってことか?と思って伝えていたのですが、正しくは「fully charged」でフル充電の状態であったのです。

店員さんは俺の勘違いに気付いていないと良いと思うのですが、フル充電なら普通に緑ランプでも教えてくれるので、やっぱり武士の情けで黙っていてくれただけっぽいですね。

でも会計の時に電池の保証は出来ないって繰り返してたのは・・・。
いや、あの店員さんは武士の情けを解する出来た御仁であったと思うことに決めました。

店員さん。貴方のお陰で良い買い物が出来ました。
ありがとう。

あれ?ってことはあの店員さん実は優秀だったのか?

それでは今日はこの辺で