ダニング=クルーガー効果は初心者にとって必要なんじゃないかと思った話

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ダニング=クルーガー効果(Dunning–Kruger effect)という心理現象があります。
これは例えば初心者などのように、まだ何かを始めたばかりで技能が低い状態であるにも関わらず自分が優秀であると誤った認識を持ちやすく、そういった者は自分の正確な能力を認識することが出来ず過大評価をしてしまうのではないかという心理現象のことを言います。

これはデイヴィッド・ダニングとジャスティン・クルーガーが研究によって提唱されたものになります。
ああ、ダニングとクルーガーだからダニング=クルーガー効果。意外と安直なネーミングなのねと思います。これをwikipediaで調べると「ダニング=クルーガー」と記載されているので、ああ、なるほど。ダニングとクルーガーが=で結ばれているから、ダニングはクルーガーであり、クルーガーはダニングなんだ。ということは、

ダニング 「俺がお前で・・・」
クルーガー「お前が俺で・・・」
ダニクル 「入れ替わってるー!?」

というシーンが頭に思い浮かびましたがどうでもいいです。
正確にはダニングとクルーガーは等しく同じ程度の功績を果たしている。とかそんな感じの表現なんですかね?

因みにコレを知った時ブログに書こうとスマホにメモったのですが、そこには「ダビングクルーガー効果」って書いてあって昔なつかしのビデオのダビングか何かで失敗しちゃった奴なのかしらって思いました。
私「ルンルン♪あの映画をダビングして貰っちゃったの助!
それでは早速最低スイッチを入れてと
『俺は今まで約束を破ったら全て逆ギレして生きてきた』
うわー本当に最低だー。
じゃなくて再生スイッチオン♪うわー、なんだこれー、全くダビング出来てないじゃないかー、まさかコレが噂のダビングクルーガー効果!」的な感じでダビングを妨害する何かの機能なのか?って思いましたけど、これこそ正にどうもでいいことです。

それではダニング=クルーガー効果に話を戻します。
これの効果は簡単に話すと未熟者は自分の能力や他社の能力を正確に把握できていないため自分が優れているという錯覚をし易いというものです。

初心者:専門的なことを知っていると錯覚して過剰な自信に満ちている
熟練者:業界の立ち位置や技術の正確な把握から適正な自己評価が出来ている

例えば、料理を例に挙げてみましょう。

習いたての新人「材料を適当にぶった切って適当に鍋かフライパンに調味料と一緒にぶち込めばあっという間にフランス料理の出来上がりってね。料理なんて簡単。結婚して子供も生まれたばかりだから近い内に今のブラック企業を辞めてからラーメン屋でも開こうと思うんだ」

鉄人シェフ「料理は難しい。未だに何が何だかさっぱり分からん。私はフランス料理が専門だが、なぜ人は私の作った生ゴミみたいな料理を美味いと言うのだろう?それと未だにフランスがどこにあるのか分からん。アメリカのどっかにあるのか?」
そこは調べろや!って思いますけど、こういった傾向は一般的に生まれ易いものだと思うのですよ。

もしかしたら自分も同じような勘違いをしていた時期があったのだろうか?と軽く思い出してみたところありました。
よく考えてみると私は何で未だに自殺もせずにいられるのか不思議な位に恥辱と汚辱に塗れて肥溜めの中で鼻唄混じりで人生を送っている訳ですから勘違いでもしてないと生きていけない人生に違いないのです。

思い起こしてみれば幼稚園の時だってそうです。
折り紙の授業を受けていた私は会心の作に自信満々でした。それを見た先生は見本にそれを貸してちょうだい。と言って皆の前に立って全員に向かって言いました。「みんなー、見てちょうだーい。これが悪い見本だからねー」と晒された挙げ句に「じゃあ悲しい笑いちゃん返すわよ」と言って晒し首の刑に処された過去を思い出します。こうして私の世界折り紙アーティスト(そんなもんがあるかは知らんけど)になって皆からチヤホヤされながら世界中を回って良い旅ゆめ気分は無惨にも打ち砕かれた訳です。しかし思い返してみると幼気でカワイイ私にこんな無惨な仕打ちを出来た当時のアイツには、どう考えても幼稚園の教諭たる資格は無かった無かったと思います。

また話が脱線してしまいました。
どうもダニング&クルーガー、通称ダニクルのコンビは私のトラウマスイッチをハンマーでぶっ叩き続ける何かがある気がしてなりません。

今度こそダニング=クルーガー効果について自分に起きた例を話します。
それは我が愛するサイト「悲しい笑い」を始めたばかりの頃でした。
サーバーも借りた
独自ドメインも取った
サイトも作った
アクセス解析も入れた

これらの作業が終わった時は天下を取った気分でいました。これで世界中からアクセスが集まり人々は我を称え莫大な収益が齎されるのだ。
死ぬときのセリフは「俺の財宝か? 欲しけりゃくれてやる…… 探してみろ この世の全てを悲しい笑いに置いてきた」にしようと思っていた位です。
そしてコンテンツを作成して公開しました。

初日のアクセス数は300程度だったと思います。
公開初日にですよ。
私は自分の才能に打ち震えました。
怖い。
知ってはいたが自分の才能がこれ程だとは・・・。
そう思っていたのも束の間でした。
アクセス元の国が殆ど外国なのは何で?

調べて判明したのは、それはアクセス解析にわざと履歴を残すことで気になったサイト運営者がアクセスしてくるのを狙う。リファラスパムというものでした。
そういったリファラスパムを解析結果から取り除くフィルタ機能を使います。

アクセス数が2になりました。
広大な世界、約78億人もの人々がアクセスできる我がサイト「悲しい笑い」には、その日たった2人だけがアクセスしていたのです。

そして更なる事実が私を襲います。
そう言えば自分のサイトをPCとスマホで見た気がする・・・。
この事実の重みが分かりますか?
自分のPC×1
スマホから×1
合計2

つまり私のサイトを見ているのは世界中で自分1人だけだったのです。
世界中で一人ぼっちです。

しかし私は挫けませんでした。
今度はtwirtterで自分のサイトのPRを始めます。
それから3日経ったら変な受験生のアカウントに私のツイートがスクショで貼られて「何が言いたいのか分からん」と晒される憂き目に遭います(あいつ受験に失敗しやがれ!)。
そうした心の傷からtwitterでPR活動するのもかったるくなり無事に適当なことをボヤくだけのクソ垢に変貌を遂げます。

それでも私は挫けませんでした。
ブログを開始して半年後、毎日50を超える数のアクセスがつくようになったのです。
そうかやはり私は世界から求められていたのだ。
気を良くしてアクセス元を調べてみます。
殆ど中国からでした。
そうね。中国でも日本ブームが起きてるって言いますからね。
存分に日本の魂を学ぶヨロシと思っていたら、毎日いつでも中国からのアクセス数50。判で押したように同じ数の訪問があります。そしてアクセス解析で調べてみると同一機種のスマホで同じ数だけのアクセスを確認。
どうもフィルタ機能を抜けた何かスパム行為を企んでのアクセスだったみたいです・・・。

こういった幾多の苦難を数々を乗り越えて我が「悲しい笑い」は運営されているのです。
あれ?なんでサイト運営なんかしてるんだろ?

ここまで書いて気が付いたのですが、私はサイト運営に於いて間違いなくダニング=クルーガー効果に当てはまる勘違い野郎でした。今でこそ大成功は遥か遠いな・・・。まぁボチボチやってますわ位になっていますが、もしも私が運営当初の頃に吉本興業所属の変てこな外人コンビ、ダニクルにそそのかされることなく自分に適正な評価を下していたらストレスで腹を下して3日目位にはサイト運営なんか止めていた筈です。従って、このダニング=クルーガー効果というのは、実は初心者が続けていく為には必要なものなんじゃないかと思いました。
だって思い出してください。誰だって最初は初心者で周りの足を引っ張ってばかりで寧ろマイナスだろうって時も自分は一人前になれるに違いないってどっかで自惚れてたから頑張って続けてこれたんじゃないかと思うんですよ。

それでは今日はこの辺で