棋士はデータサイエンティストになる

将棋 徒然日記

なんでも将棋AIが強くなっているらしいです。

私も試しにスマホげーの将棋ソフトで試してみましたが強いこと強いこと。
難易度を上げたら全くお手上げです。
何を隠そう私は小学校のクラブで一年間だけ将棋クラブに在籍していたことがあるのですが肝心の将棋が強くなることはなく、高校生の頃に将棋が強いと自称するヤンキーと休み時間に平手で指したら王を一枚残して全ての駒を取られて丸裸にされた上に、そこから頑張って適当に話を繋いで休み時間の終了まで繋いで勝負を無かったことにした過去を持つ悲しい笑いです。

そういった経緯もあって自分の中で将棋は数多ある挫折体験の一つに数えられているのですがニュースサイトや何かで将棋関係のトピックがあれば読む位の興味はいまだに持っています。
もちろん藤井 聡太のことだって応援してますよ。

しかし人間様の自分でも将棋が強くなれなかったのに、たかがAI如きがプロ棋士を負かすようになっていると聞くと、いつの間にかAIに人間が奴隷のように使われるようになって、案の定奴隷になった悲しい笑いが仕事を適当にさぼっていたら行き場の無くなったペッパー君辺りにでも電撃を喰らわせられてビリビリさせられるようになるんじゃないか等と割と本気で心配しています。

これは来る未来に備えて電池でも買い込んでおいて、いざその時が来た際には「ペッパー様、どうかお納め下さい。代わりにどうかこの件は穏便に・・・」とやれば「うむ、これはパナソニックか、うんうん、そうかそうか苦しゅうない」等と言って胸の蓋をパカーッと開いて中に電池を装着して見逃してくれたりはしないものでしょうか。

話を将棋AIの話に戻すと過去にはプロの棋士が対局の最中に席を立ったことで、その離席中にスマホを使用して将棋ソフトを使用して使用して対局の手を考えていたのではないかと疑われたという事例もあるので、その影響度がプロの将棋棋士達の間でも大きなものとなっているのは将棋の名人である羽生善治でさえも将棋の研究にAIを用いている現状からも窺えます。

人間とAIの違いは、人間が作戦や戦略といった一貫性を持った戦い方をするのに対してAIはその時々に応じた最善手を機械的に打つのが違いになるようです。
言い換えれば人間は作戦や戦略といった流れに縛られているのに対してAIにそういった縛りは存在しません。
おまけに現在進行形でデータ蓄積がAI側で行われているので、その手強さは更に増していくことになります。
そう考えるとプロ棋士達にとってAIを使用した研究というのは今後ますます必須となって行くのは疑いようがありません。
そうなると将棋の棋士にAIの指した手を解釈する読解能力のようなものが重要度を増していくのではないかと想像します。

なぜならAIが過去の将棋情報の蓄積された大量のデータ、つまりはビッグデータを使用していると仮定すると、AIの指す手は、こういった状況があって、次にどういう事態が想定される為にこういった手を打ったというような流れに縛られた因果関係ではなく、過去のデータから理由は知らないがこの手が最善手であるという相関関係で導き出されたものになりますのでAIにその手を指した理由の説明は出来ないからです。
繰り返しになりますが、AIの因果関係に過去のデータを使用してその手を導き出した演算は存在しても理由は存在しないのです。
AIを使用して導き出された手だけを見ても、それだけでは何だか知らないが突然出て来た有効な謎の一手に過ぎません。
プロ棋士達はAIの一手を読み解き意味のあるものとして解釈することで自分の中に消化して戦略の中に組み込んでいく力が必要になるんだろうと思います。
将棋のプロ棋士たちはAIの出した一手というデーターを読み解く、ある種データサイエンティストとしての側面が現在進行形で求められているのかもしれない等と何となく思ったので本日は書いてみました。

それでは今日はこの辺で