環境保全課の対応に対して市長への手紙を送ってみた

川口市役所 騒音

自宅前に新しくスーパーのまいばすけっと西川口東店がオープンして喜んでいたら、まいばすけっとの設置した室外機から騒音と低周波音が発生し、しかもそのお陰で部屋も振動しているというご機嫌な事態となっており解決を求めて川口市環境保全課に相談しています。

しかし環境保全課はまいばすけっとに対して

「解決してもしなくても良い」

といったアドバイスをしてくれたのでさあ大変!
お陰でまいばすけっとの担当者から
「川口市役所から解決しなくても罰則は無いと言われています。
いい加減にクレーム入れるの止めて下さい」と返される事態に陥っています。
それが問題であることを川口市環境保全課には何度となく指摘しているのですが子供の言い訳のような返答が返って来るだけです。

しかしこういった地方行政の不備に対して市長への手紙という制度があり、これを利用することで改善を訴えることが出来ます。

川口市環境保全課の対応に問題のない部分を探すのが大変な位なので今までもこの制度を利用しようとする度に「す、すきがあり過ぎてつっこめん・・・」となっていたのですが、何も一度で全てやっつける必要も無いかと思い直して先ずは騒音元のまいばすけっとに対して騒音問題は別に解決しなくても良いと逆の意味で的確な助言をしている部分について是正して下さいと送ってみることにしました。

 

川口市環境保全課が問題解決に取り組む必要がある理由

先ず私は川口市環境保全課に対して公害紛争処理法49条に基づく公害相談を行っています。

公害相談に罰則を与える法令や条例が必要であるといった決まりはありません。

おそらく種々様々な公害に対して一律に罰則等を与える法令を定めることが出来ないので地域の事情によって条例等によって柔軟に対応するために具体的な法による規制でなく地域の条例等を制定することで適切に対処して下さいといった中央の思惑があるのだと思います。

依って下記の法令によって環境保全課は今回の問題解決の為に努めることが義務付けられています。

(苦情の処理)
第四十九条 地方公共団体は、関係行政機関と協力して公害に関する苦情の適切な処理に努めるものとする。
2 都道府県及び市町村(特別区を含む。)は、公害に関する苦情について、次に掲げる事務を行わせるため、公害苦情相談員を置くこと
ができる。
一 住民の相談に応ずること。
二 苦情の処理のために必要な調査、指導及び助言をすること。
三 前二号に掲げるもののほか、関係行政機関への通知その他苦情の処理のために必要な事務を行うこと。

公害紛争処理法 | e-Gov法令検索

騒音も公害に含まれるので以上の法令から川口市環境保全課は騒音の原因を調査したり改善するための助言や指導を業者に行ったり、それでも改善しなければ新たに条例を設けたりといった解決に向けて努力する義務があります。

そして業者側も当然ですが下記の法令と条例からも対応する責務があります。

(事業者の責務)
第八条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理その他の公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するために必要な措置を講ずる責務を有する。
2 事業者は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処理が図られることとなるように必要な措置を講ずる責務を有する。
3 前二項に定めるもののほか、事業者は、基本理念にのっとり、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が使用され又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するように努めるとともに、その事業活動において、再生資源その他の環境への負荷の低減に資する原材料、役務等を利用するように努めなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動に関し、これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全に自ら努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する環境の保全に関する施策に協力する責務を有する。

環境基本法 | e-Gov法令検索

川口市では埼玉県生活環境保全条例が適用されます。

(深夜営業騒音等の規制)
第六十五条 何人も、夜間(午後十時から翌日の午前六時までの間をいう。以下この条及び次条において同じ。)においては、住宅の集合している地域、集合住宅内又は道路その他の公共の場所において、みだりに付近の静穏を害する行為をしてはならない。

埼玉県生活環境保全条例 | 埼玉県法規集

このように環境基本法では公害類型に含まれる騒音についても対応する責務を定めています。
埼玉県環境保全条例において、まいばすけっとは設置した室外機から騒音が発生されていることを指摘されているにも関わらず未だに改善していないことからみだりに騒音を発生させている状態なので条例に抵触していることからやはり対応する必要があります。

騒音には環境基準がある

本来、騒音とは不快な音、好ましくない音とされていますが、流石にそれではきりが無くなってしまうと誰かが思ったのか、環境省で騒音の目安となる環境基準を定めており私の居住地域では午後10時から午前6時 基準値は50dBを超えないものとされています。

騒音環境基準

騒音環境基準

 

しかし川口市環境保全課独自の方針で騒音に対して規制を行う法令や条例が無ければ測定はしません。これは国民の権利を侵害する方針なので明らかに誤った方針なのですが仕方ないので自分で測定した結果、環境基準を明らかに超える騒音値を確認します。

計測日:2022年6月27日23時09分
メーカー:リオン株式会社
型名:NL-26
検定期限:2026年3月まで
測定場所:室外機直近敷地境界から1m店舗反対側へ後退した場所から
騒音計に風防を取り付けて測定
騒音値:59.9dB

2022年6月27日23時09分 騒音計で計測

2022年6月27日23時09分 騒音計で計測

騒音問題の解決を妨げる川口市環境保全課

以上の事実を騒音元のまいばすけっとに突き付けてみますが、

1.室外機から10メートル位離れた位置から測定して騒音が無いことを確認しています!
(それが通用するなら騒音問題は音の届かない遠く離れた位置で計測すれば全て解決したことになってしまうのですが…)
2.室外機架台に振動防止のゴムの施工
(前脚の部分にゴムの取り付けなし)
3.室外機の音が抜けないよう遮音板の施工を対策として実施
(加えて2、3の対策は室外機のメーカーからの設置マニュアルに指示のある事項です。しかも同様に指示のある取り付けに必要な基礎もないんですけど・・・)

ついでに付け加えると以上の騒音対策?が行われた後に私の測定で騒音の存在を確認しています。
以上の体たらくですが、まいばすけっとは川口市から解決するかどうかは一任されており解決しなくて良いというお墨付きを得ているのでこれ以上の対応はしないと言います。

例えばですが自分が騒音を出しているまいばすけっとの店長だとします。
あなたに環境保全課から来た職員が告げます。
「騒音のクレームが入っているんですけど、特に罰則はありません。
だから今回の問題は解決してもしなくても良いっすよ(笑)
解決するかどうかはお任せします。じゃっ」
等と言われたらどう思いますか?
じゃ罰則が無いなら何にもしなくても良いとなると思いますし実際にそうなっています。

今更、解決を呼び掛けて下さい

なので川口市環境保全課がまいばすけっとに対して行った
「騒音と低周波音の問題を解決するかどうかは任意である」
という助言は自らの役割を放棄する言葉に他ならない訳です。
その為にまいばすけっとは私からの問題解決の求めに対して川口市にも相談していると断った上で解決を拒否する事態へと至っています。

以上のような指摘を市長の手紙という市民の声を市政に届ける制度があるので奥ノ木 信夫市長に送ってみます。

解決すると良いなあ。

※環境保全課とまいばすけっとのセリフは実際に口にされたりメールに記載されたものでなく私の意訳です。


2022年12月5日 市長から返信が来ました。

1週間程してようやく返信が来ます。

因みに奥ノ木 信夫市長の政治信条は「公平公正であること」「弱いところに光をあてる」という政治信条です。
しかも平成26年から長きに渡って川口市のトップとしてやってきた人です。
期待していました。

返って来た内容は、まいばすけっと西川口駅東店の担当者に対して対応をしてもらいたい旨を伝えている。
騒音規制法、振動規制法及び埼玉県生活環境保全条例の規制対象外であることから対応を強いることはできず配慮等を求めるに留まります。

以上のような返信が返って来ました。
というか文面から察するに今まで環境保全課の人とやり取りしている内容そのまま返ってきているので、環境保全課の人が書いているか環境保全課の言うことをそのまま文面にして返してきた感じですね。

残念ながら奥ノ木市長は環境保全課を絶対的に信頼されているようです。

先ず騒音規制法と埼玉県生活環境保全条例の規制対象外とのことですが、
騒音規制法の規制対象外ではありますが、そもそも騒音規制法は全ての騒音を規制するものでなく、騒音規制法に於ける特定の施設や深夜営業などについての規制をまとめたものです。
そして埼玉県環境保全条令については下記の条例に騒音元であるまいばすけっとは違反しています。

(深夜営業騒音等の規制)
第六十五条 何人も、夜間(午後十時から翌日の午前六時までの間をいう。以下この条及び次条において同じ。)においては、住宅の集合している地域、集合住宅内又は道路その他の公共の場所において、みだりに付近の静穏を害する行為をしてはならない。
埼玉県生活環境保全条例 | 埼玉県法規集

騒音元となっているまいばすけっとの室外機は業務用の冷蔵庫のものも含まれています。
閉店して冷蔵庫の電源が切られることはありませんので深夜でも騒音は止まることはありません。

それと条例の対象外という部分に更にツッコむなら

(地方公共団体の責務)
第七条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、環境の保全に関し、国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の自然的社会的条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
環境基本法

以上のように不幸にして条例の不備によって規制することが出来ないなら規制できるように対応しなさいという法律も立派に存在しています。

しかし騒音測定すら行わずに配慮を求めているので問題ない。
最悪の対応です。
この対応のお陰でまいばすけっと側は私たちの対応は川口市から問題ないと言われていますと言い張っているからです。
これを川口市環境保全課に伝えたところ「私たちはそういうつもりではないんですけどね」と笑いながら答えてくれました。

しかし環境保全課の問題を正して下さいという内容を伝えて、その返信を環境保全課に依頼したら自分の非を認めるなんてことをする筈がありません。
残念ながら奥ノ木市長も川口市が独立国家だと思っている方のようです。

困りました…。

※追記 環境保全課は理屈の通らない小学生の屁理屈を並べるだけなのですが、市長の手紙を通すとおそらく返信にチェックが入っていると思うのですが、そのため屁理屈からお為ごかしや誤魔化しを入れて知らない人が読むとまともなことを返すように見える工夫がされるようになることが分かりました。

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