イオングループのまいばすけっとに騒音苦情を入れた結果3

まいばすけっと 西川口東店 騒音

自宅の目の前にイオングループのまいばすけっとの設置した室外機で騒音と低周波音および振動に苦しむことになった話の続きです。

まいばすけっとのした対策は設置マニュアルを省略した結果だった件

以前、騒音計測に立ち会うという流れから(向こうは騒音計すら持って来てはいませんでしたが…)
個体伝搬音の可能性も伝え、その対策の一つとして原因と思われる室外機の脚の部分と室外機と架台の間にゴムを挟んで貰うことになりました(前脚の2本はコンクリートで固まっている状態のため除く)。

最初から三菱電機の出している据付マニュアル通りに設置して下さいという話ですが、この点で設置を行ったフクシマガリレイ株式会社の担当者は何を思ってこんな杜撰な取り付けをしたのでしょうか?

そして対策を行う日程の連絡を貰い、完了報告を貰うことになっていたのですが完了報告は貰えませんでした。まいばすけっとからの対応は万事すべてこういった調子です。
仕方なく自分で現地の状況を確認して対策が済んだものと推測。

効果の程は、多少は和らいだな程度でした。
残念ながら問題は解決しませんでした。
今日も元気に室外機は元気ではないな。息も切れ切れといった風情でファンが回り代わりに低周波音と思わしき轟音を巻き散らかしている状態です。

そして室外機の取り付け据付工事説明書を確認してみると、
架台に取り付ける場合は遮音版を取り付けるという内容を確認したので、その点を指摘。

三菱電機コンデンシングユニット [本体]一体空冷式 ECOV-D30WA 据付工事説明書(PDF)

併せて低周波音の問題が発生している可能性を改めて指摘します。
まいばすけっとの設置業者であるで遮音版も取り付けることとなりました。(下図は据付工事説明書より引用)

三菱電機コンデンシングユニット[業務用](インバータスクロール圧縮機搭載)据付工事説明書(販売店・工事店様用)P31

三菱電機コンデンシングユニット[業務用](インバータスクロール圧縮機搭載)据付工事説明書(販売店・工事店様用)該当形名:ECOV-D30WA P31

 

架台に遮音版を取り付けて並ぶ室外機3台

実際に架台に遮音版を取り付けて並ぶ室外機3台


おそらく取り付けてある立地条件によって地面からの反響音が問題になるケースを想定してのものだったと思うのですが大して効果はありませんでした。

って言うか何で最初から設置案内書に書いてある通りに設置しないの?

私が計測する騒音計測の数値も以前と殆ど変わらず。

ー2024年4月3日動画追加
現場の状況を録った動画です。※ヘッドホン推奨

室外機を設置してはいけない場所に設置するまいばすけっと

メーカーで公表している騒音計測図を確認すると取り付けられてる室外機のデフォルトで出ている数値が使用している冷媒と運転周波数によって騒音規制の数値をオーバーするかかなり際どい数値であることに気付きます。

下のものは騒音元となっている室外機のメーカーから出ている騒音分析表です。

Aスケールの数値が一般的な騒音値の数字になるので国の定めた騒音の基準値である50dBを超える47~59dBが出る仕様になっていることが判明。

しかも実際の据付ではこの数値より大きくなるものであると書かれています。

騒音分析表83HzR463A-J目標凝縮温度+5℃騒音値59dB

騒音分析表より「83HzR463A-J目標凝縮温度+5℃騒音値59dB」

騒音分析表78HzR410A目標凝縮温度+5℃騒音値59dB

騒音分析表より「78HzR410A目標凝縮温度+5℃騒音値59dB」

騒音分析表78HzR410A目標凝縮温度+20℃騒音値47dB

騒音分析表より「78HzR410A目標凝縮温度+20℃騒音値47dB」

騒音分析表83HzR463A-J目標凝縮温度+20℃騒音値47.5dB

騒音分析表より「83HzR463A-J目標凝縮温度+20℃騒音値47.5dB」

引用元資料:三菱電機コンデンシングユニット [本体]一体空冷式 ECOV-D30WA 騒音特性<騒音分析成績表> 【50Hz専用】(PDF)

更に室外機を設置する際にコンクリートの基礎を取り付けるとなっているのですが、実際に取り付けられているのは老朽化したタイルの上なのでこれも守られていません。

おまけにメーカー据付マニュアルには基礎が無いと異常振動や異常騒音の原因になると書いてあるのを発見しました。

据付マニュアルコンデンシングユニット [本体]一体空冷式 ECOV-D30WA P30

据付マニュアルコンデンシングユニット [本体]一体空冷式 ECOV-D30WA「基礎への据付」P30より

というかよく見たら3台並んでいる真ん中の室外機の後ろ脚にはゴムすら付いていないことに気付きました…。

基礎無しでタイルに直付け設置されている室外機の後ろ脚

基礎無しでタイルに直付け設置されている室外機の後ろ脚


設置する幅などを見ても並べる場合は隣の機器と1m程の間隔をあけるとなっているのですが、その間隔もあいていません。というかそんなスペースは存在していません。

据付マニュアルコンデンシングユニット-本体一体空冷式-ECOV-D30WA-P26上限46℃設置例.png

据付マニュアルコンデンシングユニット-本体一体空冷式-ECOV-D30WA-P26上限46℃設置例.png

実際の設置

架台に遮音版を取り付けて並ぶ室外機3台

架台に遮音版を取り付けて並ぶ室外機3台

また騒音分析表には実際の据付状態では表示値より大きくなるのが普通です。
と記載されているので、専門知識がないので推測になってしまうのですが、これってそもそも取り付けてはいけない場所に取り付けてはいけない機器を設置しているのではないか?という疑念が湧きます。

騒音計測は騒音の原因となっているものから直近の敷地境界で計測するのですが、これらの室外機は敷地境界線にほぼ面して設置されています。

そして室外機はメーカーの騒音分析表で国の定めた騒音の環境基準の50dBを超える47~59dBの数値が標準で出る仕様になっており尚且つ分析表の騒音値は理論値で実際にはそれを上回る数値が出るものであると書かれています。

つまり環境基準を超える騒音の出る室外機が測定するべき場所の直近に設置されているということは騒音を出す設計になっていたということなのか・・・。

まいばすけっとへの疑惑

私が立ち会った上でまいばすけっとは騒音計測をするので都合の良い日時を送って欲しいとメールを送って来ました。

先方から言い出したにも関わらずなぜか当日に騒音計測は行われませんでした。そこでいくつか疑問点が湧いて来ました。

1、なぜ騒音計測が行われなかったのか?
2、なぜ設計部の部長が立ち会ったのか?

騒音計測が行われなかった理由

まいばすけっとにやましい所がなければ、現地で私に対して騒音計測を行い環境基準を満たした計測結果を見せて問題ないと伝えて終わる問題の筈です。
しかし騒音計測は行われませんでした。
私の前で騒音を計測すると何らかの理由でまいばすけっと側にとって不利益の生じることが判明した。
私が来る前に騒音計測をして騒音基準を超える騒音値が出ていた。
それともしたら騒音計測を行うべき室外機直近の敷地境界から計測すると騒音値が出ていることが分かっていたのではないか?

2、設計部の部長が立ち会ったのか?

担当の店長さんと室外機を設置したフクシマガリレイ株式会社の担当者の人がいれば事足りると思うのですが、
そこに更に設計部の部長さんが立ち会っているというのが不思議でした。
前述の通り騒音と低周波音を出しているであろう室外機は環境基準を超える50dBを標準で出す設計のものである可能性が高そうです。
つまり室外機は設置されてはいけない場所に設置されているということです。
素人の私でも気が付いたことなので、これを設備のプロであるフクシマガリレイ株式会社の担当者と設計部の部長にまでなった人が気付かないとは考え辛い。
そう考えると設計部の部長さんは設計の問題であることに気付いたか、もしくは知っていた?

そこで西川口駅近くにもまいばすけっとの店舗があるため確認してみることにします。
近くの店舗を探してみると「まいばすけっと 西川口駅南店」があることを発見します。
早速、行ってみて室外機の設置場所を確認してみました。

まいばすけっと西川口駅南店の設置室外機

まいばすけっと西川口駅南店の設置室外機

この店舗については敷地境界はある程度の距離があるので特に問題はありませんでした。
騒音や室外機を出すかもしれない室外機の直ぐ誰か人が住んでいるであろう部屋があります。画像の室外機と人の住む部屋を赤で囲んでみました。
これを見て思いました。

室外機の真上に住んでいる人は大丈夫なの?

こういったケースの場合に取り扱いがどうなるのか分からないのですが、この場合の騒音の取り扱いは敷地境界ではないのでは?
と言うのも企業活動によって発生する騒音は環境基本法で言えば公害になります。

裁定とは?

総務省でこういった公害紛争について取り扱う公害等調整員会というものがあります。
その中でこういった公害紛争について法律的な判断を下すことで紛争の解決を図る為の手続きとして「裁定」というものがあります。
その裁定の中で以下の手続きを行った事例がありました。

マンション直上階のフローリング化による足音等の騒音被害
マンションの隣家のピアノによる騒音被害

引用:「プラクティス公害紛争処理法 ‐第7回 相隣関係 表 公調委及び審査委員会が受け付けた一般家庭を発生源とする公害紛争事件」総務省 公害等調整員会


以上のようにマンション直上階からの騒音について取り扱っています。
従って、もし赤線で囲んだ部屋の人が騒音や低周波音と思われる被害を被っているのであれば、まいばすけっとは対応する必要があるのではないでしょうか?

他の店舗でも同様に問題のある設計になっている店舗が複数あるのでは?

以上の点を踏まえて考えて見ると

まいばすけっとは現状の騒音問題を発生させている現状を正しく認識しているのではないかと思えます。
つまり騒音問題を解決しようと考えると、据付マニュアル通りに正しく設置する必要が出て来ます。
そうなった場合、先ず基礎を付けるとなったらタイルの地面を崩して一から基礎を作らなければならない。
それ所か室外機がそもそも騒音基準を超えているので移設かもしくは室外機1台ごとの負荷を減らす為に1台増やさなければならないかもしれません。
素人の私が考えても数百万円単位の費用が想像できます。しかし弱い個人を踏み潰せばこの費用を節約できる。
大丈夫、もし世間にこのことが露呈したとしても騒音が発生している場所から遠く離れた場所からの計測で騒音基準以下の騒音値を勘違いしていたと言い張れば良い。
据付マニュアルを無視していると言われても対策としてホームセンターで数百円出して買って来たスポンジを挟んで解決したと思ったと言えば世間は仕方ないと判断する筈だ。
素晴らしい考えだと思います。
これで数百万円のコストが僅か数百円に節約することが出来ました。
被害者が救われないことを除けばです。

そんなことを考えていると事態は思わぬ動きを見せます。

解決を妨げる思わぬ伏兵 川口市役所 環境部 環境保全課

問題は川口市役所でした。

本来であれば川口市環境保全課は騒音問題を解決する責務を負っています。
実は騒音問題として扱うのに騒音値の計測自体は必要ありません。
実は騒音に騒音値による定義づけが行われていないからです。
しかし川口市役所はこちらの相談について問題は発生していないという態度を貫き騒音計測すらしないという態度に私は諦めて仕方なく直接まいばすけっとの担当者に苦情を言いに行くことになったという経緯があります。

スーパーのまいばすけっと側は低周波音について市役所に相談すると報告してきました。

先ず私が今まで川口市役所と交わしたやり取りを鑑みると彼らが動くことは100%ないだろうと思ったので適当に流します。

ただ市役所が本当に動いてくれるなら、感情的に「最初から貴方方が動いて下されば面倒も無くて良かったんですけど?」という考えは湧くでしょうが事態が解決に向かってくれるなら良いこととして私憤は捨てようと考えます。

改めてまいばすけっとから連絡が入ります。
内容は“川口市役所から法律で低周波音について法的な制限は無いので計測しない。
尚且つ法的に罰せられることも無いとアドバイスを受けたので今後は何もしません”というものでした。

困りました・・・。

参考資料:

三菱電機コンデンシングユニット [本体]一体空冷式 ECOV-D30WA据付工事説明書

2022/6/28追記

2022年6月27日23時09分 騒音計で計測

2022年6月27日23時09分 騒音計で計測

いくら言っても川口市役所は騒音の測定すら行って貰えないので仕方ないので自分で騒音計を用意して計測しました。
画像では暗くて見え辛いですが風防も付けています。
計測した場所は室外機直近の敷地境界線から室外機の吹き出し口より1m下がった位置です。

騒音値:59.9dB
(騒音の環境基準では50dB以下が基準値)

騒音値はピークの時は概ね50~60dB。オフピークの時は40後半から55dBの間を行き来していました。

取り敢えず環境問題に取り組むイオングループが擁するまいばすけっとは国の定めた環境基準値を上回る騒音を出している状況であることが分かりました。

騒音環境基準

騒音環境基準

まいばすけっとの対応

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