以前勤務していた会社のホームページをふとした拍子に見てしまい、しかも私が在籍していた頃に比べて社員数が倍に増えていているのを発見してしまいました。
何だよ潰れてれば面白かったのに!と我知らず苦虫を噛み潰したような顔になっている悲しい笑いです。
そこは以前に在籍していたとはいえ悪口しか出て来ないので具体的な会社名は出しませんが真っ黒に鈍く輝くブラック企業であったのを覚えています。
今はどうなっているのか分かりませんが当時はブラック企業の見本のような会社で月の半分位は会社に泊まっていましたが残業代って何?となっていましたし社長に「定額で使い放題なものってなーんだ?」と問題を出せば「正社員!」と答えてくれるであろう素敵な労働環境でした。


会社の役員も遅くまで残っていましたが、その殆どはスマホで動画を見て過ごしているといった有り様だったので生産性についてはお察しの通りです。
そのくせパワハラは頻繁でしたし筆者は男だったから良かったものの、これが可憐な美少女だったらセクハラだって行われていたに違いないのです。

他に浮かぶ楽しい思い出としては社長の不倫相手が会社に乗り込んでくるというイベントが時々あったり、また社長はギターを持ち込んで会議室を使って練習して僕らを素敵な気持ちで心を黒く染め上げてくれるような人だったのですが、ある朝、拭きたくもない社長の机を拭いていたところ、その机の上に置いてある紙を偶然見てみたら「俺は家庭も仕事も捨てる~♪」という素敵な自作の歌詞が書かれていてアイツまじで死ねば良いのにと思いながらそっと裏返して見なかったふりをしたり、バレンタインデーにこれまた社長の不倫相手が手作りした糞のような見た目の糞不味いガトーショコラケーキをお裾分けされるというかお前等で全部食えよと押し付けてくれるといった数々のハートウォーミングなエピソードが蘇ります。
(今になって思うと不倫相手が社長に恨みを抱えて毒殺を目論んでいた可能性だってあるので裏でこんなまじいもん食えねえよとひっそりと捨てていた私の行動は決して間違ってはいないのです)
他には直属の上司宛てに明らかに仕事関係ではない個人名で電話が掛かって来て、念のために上司に確認すると「いいから、大丈夫だから」と言って慌てた様子で受け取り、電話の相手と小声で話した後に「ちょっとだけ出てくるから」とだけ言って銀行のATMに走って行く姿を見て、あいつ見栄っ張りだから闇金でも摘まんどるんやろなぁと半笑いで見送る位のものでした。

私はその会社を去ることが出来たのですが、最後の出社日にはこんなファッキンな会社で実績を出すことすら出来なかったという不甲斐ない気持ちと、でもこの会社自体ぶっちゃけノーフューチャーだし、まいっかwという気持ちの半々で会社から出て家路につく駅に向かう道のりは思った以上にルンルン気分になってテンションが上がってしまい「ああ、本当に俺はこの会社というか、この会社の連中が心の底から嫌いだったんだなぁ」としみじみと思って気付けばスキップしていたのを昨日のことのように思い出します。

でも、そんな素敵な会社の社長でしたが最後の出社日には私に本屋で「ちゃんと勉強するんだぞ!」と言って尊敬する池上彰の新刊と社長おすすめの本を数冊買ってくれたんです。
鞄に入れた本は社長への感謝の気持ちもあってか実際以上に重く感じました。

もちろん帰り道の途中でBOOKOFFに叩き売ってやりましたよ。
筋肉痛になったら大変ですからね。因みに買取金額は忘れましたが、何だよこんな重てえもん持ってこさせてこの値段かよ?と思ったことは一生忘れません。
本当にありがとうございました。

そんな愉快な会社が発展しているのですから世の中というのは分からないもんです。

ー後日談
その後に転職した会社の営業訪問先でたまたま、そのブラック企業の同僚だった人と出会いお互いの近況を話してみると、その人は会社を立ち上げて営業委託を受けていると聞きました。というかブラック企業の営業力抜群の社長が一部上場企業から請けてきた営業委託の仕事をその人が立ち上げた会社で請けていることを聞き驚いていると「いや、ほら、あの会社は仕事が粗いじゃない?だから仕事の出し先が手を引くってなっちゃって、それなら私が請けますってなったのよ」と教えてくれました。それに納得するやら、元から胡散臭い人だからどうだかなぁとも思いながら相変わらず組織で仕事の出来ない会社なんだなぁと思ったりしていたので、そんな会社が未だに存続している理由は本当に分からないです。

しかしそこで気付くのですが、私が在籍していたのは10年以上前です。そこから今になっても社員数が倍程度、仕事の流れとしては凄腕営業マンの社長(人間としてはアレだったけど営業としては凄い人だった)が本当に割の良い利益の取れる仕事を取ってくる。その仕事を会社の人間が回す。そして回しきれずに潰すというサイクルを繰り返していたのですが、会社概要を見てみたら今は複数の事業に手を広げていることが記載されていたので、アレ?これって暇になった経営者が適当に手を広げて採算の取れない仕事を回すようになって会社がダメになっていく典型的なパターンじゃね?と思って、試しに新しく立ち上げたというECサイトのページをスマホで開いてみたらレイアウトが崩れていて更に過ぎ去った日付で稼働予定と記載されて放置されているのを見て、うんうん、やっぱり相変わらずダメダメな会社なんやなと安心して眠りに就くことが出来ました。

それでは今日はこの辺で

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投稿者: 悲しい笑い

ブラック企業を渡り歩き、どさくさに紛れて営業のマネジメントや新規事業の立ち上げをやったりしていました。