貯金がブラック企業入社のリスクヘッジになる

なけなしのお金を貯金 ブラック企業の社窓から

よくブラック企業を見抜く方法を教えて下さいと聞かれます。
その答えは入社前に完全に見抜く方法はありません。

そしてブラック要素も様々なので全ての人にとってホワイトな企業も多分存在しません。
なので世間一般でホワイト企業と呼ばれる会社に入社できたとしても所属先の上司がパワハラ糞野郎だとブラック化します。

その為に今回はブラック企業に入社してしまったとき貯金がいかに重要であるかを話します。
転職や新卒で入社するにあたってなのですがお金は出来るだけ貯めておいた方が良いです。
目安としては3ヶ月は生活できる程度の金額を常に持っておきたいところです。
何でかと言うと、その程度の貯金が無いとブラック企業を辞められないケースが出てくるからです。

私の場合だと勤務していた企業が倒産して給与を全額払って貰えず貯金が尽きている状態で焦って転職した先はブラック企業で、神様ちょっと試練が過酷すぎませんかね?という状態に陥りました。正に二重底の落とし穴にスコーンと落っこちた状態です。
川端康成の雪国風に言えば「転職したら、そこはブラックだった」です。
今でこそ半笑いで言えますが当時は全く笑えませんでした。

よく転職活動は今いる会社を辞める前に次を決めるべきだと言われますが、ブラック企業だって奴隷に辞められると困ってしまうので転職対策は行っています。
私が知っているのは勤務時間中に転職活動されるのを防ぐためサイボウズのスケジュール管理に必ず訪問先を入れさせて上司がチェックしたりする等。
他に内勤だとそもそも外出するのが難しく、しかも深夜まで会社に拘束されて土日も突発的に出勤させられること頻繁で休日に面接を調整することも出来ない漆黒の環境にいると在職中の転職活動の難易度は飛躍的に上がります。

以上のような環境に身を置く羽目に陥った場合、転職活動は退職してからということになります。

そこで冒頭の話に戻ってくるのですが、ここで会社を辞めてから転職する間の生活資金が無い
と詰むのです。また3ヶ月程度の生活費を貯金しておく必要があると言ったのは通常の場合ですが失業保険の受給資格を満たしてハローワークで需給申請をしても実際に受給されるまで3ヶ月くらい掛かるからです。

更に怖い話をするとブラック企業は基本的に給料が安いです。
そのため毎月の給料では生活費は足りないというケースも出て来ます。
でも転職活動が出来ないので会社も辞められずにジリ貧状態だと地獄の業火でじっくり炙られている状況です。
その状況を変えられないと遠くない未来に地獄の炎で真っ黒こげになって食べられもしなくなります。

更に言ってしまうとブラック企業は限界まで社員をこき使います。そうなると自分で食事を作る気力も残っていないしストレスで抑制も効かず大した給料も貰ってないくせに自分へのご褒美だとか抜かしてコンビニで千円二千円使って確実に破綻へと向かって行くのです。

そういった状態を茹でガエルと言います。これはカエルが中に入っている水の温度を少しづつ上げていくと、その水の中にいるカエルは温度の変化に気付かず茹で上がって死んでいる様を危機的状況にいることに例えて言う言葉です。取り返しのつかない危機に見舞われていることに自分自身で気付いていないケースは意外な程に多いです。

そういった、あなたヤバい状況にいますよのサインです。
電気や水道等が頻繁に止まる
これらは毎月発生する支払いですが何ヶ月か支払いをためても停止されなかったりします。
そういったものの料金が安いとは思いませんが毎月支払えない程の額でもありません。それが支払えない。もしくは先延ばしする必要がある状態というのは収入が生活に追いついていないということです。繰り返しになりますが早急に毎月の支出の見直しが必要です。併せて収入を上げる方法を考えましょう。

次は最悪のケースです。
毎月の給与で生活費を賄えず既に不足分をキャッシングで補填している場合です。
毎月の給与で月々の出費を賄い切れない。その分を毎月外部から借りて生活することを「自転車操業」と言います。
この状態に陥ると人によってはキャッシング出来る残額を貯金と勘違いしているケースも出て来ます。いいですか?キャッシングとは借金です。キャッシングが必要な生活を送っていると高確率で破綻します。会社に借金の取り立て連絡が入るのも間近です。早急に出費の見直しをして下さい。
その上で生活できる給与を貰える会社に転職することをお勧めします。

ここまで読んで、正に今この状態で転職活動も出来ない状況にいる場合はどうしたら良いのだと嘆く人もいるかと思います。
私のようにお金が無い状態で転職したら転職活動の出来ないブラック企業に入社してしまったという人もいるかと思います。

その場合です。
実家に頼りましょう。
親に生活資金を借りるか一時的に実家に避難させて貰って転職活動。家賃と光熱費の支出が減るのは大きいです。

実家に頼れない場合。
実家が遠方の僻地にあって帰れない場合です。
子供のいない伯母などに介護が必要になったので早く帰らせて下さいと上司に相談という体で交渉してみて下さい。
(但し、この場合は結構深くつっこんで聞かれる可能性があるので予習が必要です)

良いですか?そのままだと本当に破滅しか待っていないという状況に陥ったら一刻も早く生活の立て直しに注力するか逃げて下さい。その為にも逃走資金として常時3ヶ月程度は生きていける貯金は持っておきましょう。
備えあれば憂いなし。

本当ですよ。

それでは今日はこの辺で